ESWL(体外衝撃波結石破砕術)やってきた
はじめに
まいど。🍙でございます。
夏の終わりに罹患した尿管結石の治療としてESWLを受け、
せっかくこんな体験をしたのだから何かにまとめようと思いたち
筆を取った次第であります。
事の発端
8月も終わろうかというある朝、微妙な脇腹の痛みに目を覚ましました。
こういうのはうんぴっぴすれば治る!という快便人生を歩んできた私は
トイレへ向かったものの、あんまり便意も催さなかったためお小水だけ済ませてリビングへ戻りました。
この時点でなんかお小水が出にくいような感覚が既にあったのですが、それよりお腹の鈍痛が気になったのを覚えています。
次第に脇腹の痛みは強烈な激痛に遷移していき、うめき声を上げ始めた私に異変を感じた相方が起き上がってきました。
この時のやり取りはあんまり覚えておりませんが、とにかく痛いうっうっぐぎぎ状態でして、ちょっとやべえ奴化していたこともあり、相方は迷わず救急車を呼んでくれました。
(が、彼女も相当テンパっていたのでしょう、全然違う住所を伝えていたので私も可能な限りうっうっ…住所っ…違うっ…と訂正を促していました。
変な絵。)
搬送先の病院で告げられたのは左尿管結石。
コレが噂に名高い三大激痛の一か…とストレッチャーの上で天井を眺めながらしみじみ。
確かに今まで生きてきた中で一番痛かったことは?という質問があれば
向こう十数年この時の話一択でしょう。
的確な表現が難しいですが、最もしっくり来るのは「内臓を雑巾絞りされるような痛み」が一番かもしれません。
いい大人が痛みの恐怖から一刻も早く逃れるため、
ここからすぐに治療に向け動き出すのでした…。
泌尿器科へ
不幸中の幸いか次の日は月曜日だったため、山積みのタスクやミーティングそっちのけで専門のクリニックへ向かいました。
命に変えられる仕事はねぇ!
改めてレントゲンやエコー検査で詳しく調べた結果、
腎臓の出口(?)辺りに6mmほどの石が出来ていたそうです。
(画像は静岡市立清水病院様より引用)
ひとまず内服で1ヶ月様子を見ましょうということで
ウロカルン ✕ 2(3回/日)
コスパノン ✕ 1(3回/日)
を処方されました。(30日分なのでめっちゃ多い)
つらい治療期間
1ヶ月欠かさず薬を飲むだけでも結構しんどいのに
当然ですが酒も禁止されてしまい、仕事の打ち上げやイベントには一切参加せず帰宅する日々が続きました。
お茶でも飲んどきゃいいじゃんと思われるかもしれませんが、
みんなが酒飲んでる中、我慢出来る気がしないので元から断つの精神です。
俺が何したっていうんだ…
再診
1ヶ月経過し、再検査の結果
先生「うーん、大きさも位置も変わってないですね…」
うせやろ?この1ヶ月の苦労は?
ということでもう1ヶ月様子を見ることに。
どうも内壁に張り付いているらしく+痛くないポジションで静止しているため、尿管は平常運行しており尿に血も混じっていないとのこと。
痛みがないのはいいけど取れる兆しがないのは良くないらしい。
リセットされる薬の量。。。
ちなみに1ヶ月で飲み忘れたのは2回分でした。30日+2回分に…。
再々診
更に1ヶ月経過し10月、レントゲンの結果は…
先生「うーん、大きさも位置も変わってないですね…」
え、デジャヴ?
前回の時点で、この1ヶ月で変化なかったら大きい病院紹介しますね、という話だったので結果的に追加の経過観察をしただけみたいになってしまいました。
親身になって対応してくださった先生なので全然いいんですけどね。
メインコンテンツ:ESWL
紹介されて向かった病院では問診と採血/尿、レントゲンを実施しました。
でかい病院って待たされるから苦手なんだよな…。
ESWLの処置に対する同意書に記入し、次回通院時にいよいよ憎らしい結石を破壊する運びになりました。
そして待ちに待った手術日(執筆時点より2日前)、レントゲンで石の位置を再確認し、設備の置いてある部屋へ…
準備
病衣に着替えて看護師さんに呼ばれるまでスタンバイ。
処置室は10畳ぐらいでしょうか、洋楽が流れており患者をリラックスさせるような演出でした。
点滴に栄養剤(?)をセット、背中左側に機材と密着させるゼリー状の液体を塗布、あとパルスオキシメーターとか。
ここで先生が謎の質問、
先生「痛いの強いですか?」
私「え…痛いの…?まだ何も…」
先生「あー、いや痛い時ありますから、痛み止めを付けられますよ」
え、ネットの情報読み漁ってESWLは痛くないって書いてたのに。。。
ビビり上がって点滴に痛み止めを追加。
開始
先生「じゃ始めますね、1時間ぐらいで終わりますんで〜」
ペチン!ペチン!
という音と共に処置が開始されました。
約1.3秒置きぐらいに背中に刺激が与えられます。
ペチペチペチペチ….
ペチペチペチペチ….
例えるなら何でしょうか、プラスチック製の定規でペンペンされるような感覚が近いかもしれません。
これ1時間って結構キツくない?いやキツいよ。
スマホはともかくせめて本とか持ち込み出来ればよかったのだが…
聞いとけばよかった…
処置中に考えたこと
ペチペチを指折り数える(200回ぐらいで飽きた)
首が動かせる範囲で周りを見回す(基本動いちゃダメ)
オキシメーターのピッピッとペチペチの音ズレが何秒置きに揃うか計る
天井の模様で顔に見える箇所を探す
どれも5分と持ちませんでした。
長い、長すぎる、多分まだ10分経ってねぇ。
これが悠久の時か、もう絶対罹患したくねぇ、帰りてぇ。
ちょっと痛い
何分経ったか分かりませんが明らかにペチペチが強くなり
痛てっ痛てっとなってきました。
先生がやって来て
「ちょっと強くなりましたけど大丈夫ですか?」
なるほど、石が破壊出来るなら鉄球で叩いてくれても構わんですよ。
ただ二度とやらねぇからな。
無の境地
麻酔を打ってるわけでもないので無限とも思える1時間、何を考えて過ごしていたのか覚えていません。ただペチペチがちょっと痛いのと、トイレ行きたくなった記憶はあります。
終わったらトイレ行こう、40分ぐらいそれしか考えてなかったのかもしれません。
終わりの始まり
先生が看護師さんに掛ける声を聞き逃しませんでした。
「あと12,3分ぐらいだね〜」
12,3分!?
ということは1ペチが1.3秒ぐらいだから大体780秒で600ペチぐらいか!
僥倖っ…!聞くに耐えない至福…!数えられる…!
終わり
617ペチ目にペチペチが止まりました。
終わったんだ…。
「お疲れ様でした〜」
うっうっ終わった、本当に。
点滴を外し、着替えを済ませ、先生と看護師さんにお礼を言って
トイレトイレ…の前に会計受付だけして。
(番号が出たら自動会計する機械で会計するスタイル)
で、トイレでもうすごい血尿が出まして。
赤!!っていうほどじゃないですが小豆色ぐらいが適切かもしれません。
これもネットで事前に仕入れていた情報なので大した驚きはないつもりでしたが、血尿自体初めてなのでやっぱり驚きました。健康って大事やな…。
お会計は59,000円。
3割負担でも60,000か…つら。
手に入れた自由
やっとおうち帰れる。。。石も(多分)粉々になったんだろう。
清々しい気持ちで帰路につき、山積みの仕事に手をつけ始めるのでした。
術後は別に体調に変化もないし、次の検査で終わりだな〜、良かった良かった、と安堵しながら。
この後に地獄が訪れるとも知らず…
異変
何事も無かったとは言え手術に近いことをやったので、
その日は早めに退勤し晩ごはんお風呂も早々に済ませ、寝る時間を迎えました。
そこへやってきたのです。
下腹部に鈍痛が。
あの救急車で担ぎ込まれた発狂モノの痛みの始まりのような。
何だこれは。もう石は無くなったのではないのか。
トトトイトイトイレ!
︙
おしっこが出んぞ…?
︙
うーんうーん…出ない。
そう言えば家に帰って相当量の水分を取ったのに
お小水が全く出ないのです。
と言うか尿意はものすごくあるのですが、いくら力んでも出ない。
え、ヤバくない?なにこれ。
尿管とか膀胱詰まってる状態?ってこと?
苦しい!ビエー!!!
確信
ひとまずロキソニンを服用し、痛みが収まるのを待ちながら
ネットで情報収集。
ほぼこれと思われる記述を発見。
石が尿管を移動している…!おしっこが詰まってるのもこれであろうと。
(時間が時間なのでアレでしたが素人判断せずにまずは病院に連絡しましょうね)
鎮痛まで
ここから朝方4時まで水を飲んではトイレに籠もり、僅かながらも排出する作業を繰り返しました。
が、本痛の6割ぐらいの痛みが続き、体力精神ともボロボロになり
夜も明けようかという時間。
ロキソニン全然効かねぇなと思った次の瞬間、座薬の存在を思い出したのです。
天の恵みが冷蔵庫にあったのだった!
座薬の痛み <<<<<<<<<<< 脇腹の痛み
慣れない座薬ですが適用後20分ほどで鎮痛。
次の日の出勤を諦め就寝。
術後1日経過
まさに昨日の話ですが、鎮痛が切れ再び脇腹に痛みが。
しかし我慢出来なくもない、いや我慢出来ない絶妙なラインのステータスが続き
結局会社を休んでロキソニンを飲んで寝ていました。
熱が出たら連絡しろとのことだったので体温を計ったところ
絶好調の36.4℃。
明日も辛かったら流石に電話しようと思い、その日は本当に何もせず次の日を迎えるのでした。。。
術後2日経過
そして今日。
びっくりするほどなんともない…石が全て尿管を通過したのでしょうか。
油断は出来ませんが、痛みが再発するようであれば病院に連絡するつもりでいます。
負担の少ないESWLとは
ここで改めてESWLの説明です。
そう、ESWLは大して痛くないんです。
ESWLの副作用、後遺症は基本的にありません。
ネットや論文に見られる説明はそれ以上でもそれ以下でもないので
言ってることは全く間違っていません。
痛い痛くないの話はその後の尿管結石の状況によるんでしょう。
ESWLは痛くない。(その後は知らんけど)
↑ここを好意的に解釈した落ち度は自分にあります。
終わりに
たかが運動と水分、されど、ですね。
再発率は高いとされているので、出来る限りのことをして再発を避けたいと思います。
治療も含め、可能であれば二度と縁がないことを祈りながら。
大長編になりましたがレポートは以上になります。
これから受ける人の参考になれば幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?