687円で学んだ初心者ライティング業務のリアル
フリーランスの道の始まり
フリーランスの道を選んだものの、「何をしていいのか分からない!」と悩んだ私が、最初に飛びついたのはクラウドワークスでした。
「未経験・初心者歓迎」の案件に心を奪われ、ライティングの世界に飛び込んだのですが……これが数ヶ月に及ぶ地獄の日々の始まりだったのです。
初めてのライティング案件
ライティング未経験の私。
文字単価? SEO記事? 全然分からない。
頭の中では「日記を書く感覚でいいのかな」と思い込んでいました。
そんな中、出会ったのが「未経験・初心者大歓迎♪ライティング技術を提供する代わりに、記事を提供していただきます」という案件。
光に群がる蛾のように、「応募する」ボタンを即クリックしていました。
報酬は20記事で1000円でしたが、文章を書くことが好きだった私は「楽しく稼げそう!」と、軽い気持ちで応募しました。
テスト案件で気づいた甘さ
テストライティングの内容は、10円で2000文字の記事作成と画像選定。
クライアントから渡されたキーワードと検索ツールのマニュアルを使い、なんとか数時間で記事を仕上げました。
そのとき私は思ったのです。
「このペースなら、1週間に2記事、2ヶ月で20記事を書ける!」
「2ヶ月後には20記事書いた実績が残り、次はいい案件が取れるやん♪」
この楽観的な自分をビンタしてやりたいと数カ月後に思うことに…
増える業務と終わらない修正
クライアントから「テスト案件が良かったので、本契約したい」と連絡を受け20記事を書くことになりました。
私の他に5名、ライティング初心者さんが採用されており、Chatwork内でやり取りが始まりました。
本契約後の業務内容は、記事作成だけではありませんでした。
「ラッコ検索」「記事構成」「画像選定」「ワードプレスへの移行」に加え、毎日Chatworkで、日報や学びの報告を求められました。
聞いていない業務がたくさんあったのでした。
山のようなマニュアルを読みながら作業を進め、使ったことがないワードプレスに悪戦苦闘しながら、なんとか1週間で1記事を完成させました。
でも、クライアントから返ってくる添削は、大量の修正入りで「これ、原型どこいった?」状態。
それでも修正後の記事が読みやすかったので、「なるほど、勉強になるな」と思っていました。
あの時の私は前向きでした。
エンドレスな修正の始まり
2記事目を頑張って作成したものの、大量の添削と修正依頼
しかも、Chatworkで添削を受けて、アウトプットも報告しなければならず、最初は分からないことが多かったので、一生懸命アウトプットをし
それに加え、毎日Chatworkでも学んだことを報告していました。
この時は、パート勤務をしていたため帰ってきてから記事を書き、夕食後
寝る前に1時間ほど作業をする日々でした。
絶えない修正依頼にイライラが爆発
5記事目までは、キーワードを選んだらラッコ検索した内容をクライアントさんに報告し「OK」を貰ったら記事作成でした。
6記事目からはキーワードを選び記事作成し、添削に出すことになっていたので、1手間作業が省けましたが・・・
添削のやり取りが毎回数日かかり、納品が遅れることも増えてきました。
酷いときには4日程、添削・修正のやり取りが続き「もう何が正しいのかが分からなくなっていました。」
家の都合で土日は動けないので実質5日で納品しなければならず、夕食後深夜まで作業し、翌朝早く起きて作業する日々が始まりました。
仕事中にChatworkの通知が鳴るたびに、イライラが止まらなくなり、心に余裕がなくなっていきました。
「辞めたい……」と何度も思いましたが、「ここで辞めたら悪い評価がつくかも」「20記事書き上げたらきっと次の案件に繋がる」と自分に言い聞かせて踏ん張りました。
AIスクールに手を出す
「AIでなら、すぐに記事が書けますよ」と言われ、私はAIスクールに入るのですが、この話はまた後日しますね。
AIスクールに入って、ライティングの仕事の選び方を教わりました。
講師からも「今すぐに、その案件は辞めたほうがいい」と言われましたが、10記事を書き終えて、残り半分となると意地でも書ききってやると思い、辞めませんでした。
今思えば、さっさと辞めて、いい案件に応募するべきでした。
去ってく仲間たち
10記事を書き終えた頃には、私を含め6名いたメンバーが3名辞めていました。
この間にも、マニュアルがどんどん増えていき、前回OKだった書き方が、今回からNGとなっていたりして、もうどう書いていいのか分からなくなり何も書けなくなっていました。
白紙のドキュメントを眺め始める
AIスクールでライティング記事の書き方を教えてもらいましたが、思うように生成されず、結局自分で調べて書いていましたが、何を書いていいのか分からないので、言葉も文字も出てこずドキュメントで下書きしては消してを繰り返し、白紙のドキュメントのページを眺めていました。
AIスクールでは出された課題の提出と、次の個別コンサルまでに自分で案件を獲得しなければならず、1件台本作成の案件を獲得したものの、作業が増えてしまい、さらに精神的に追い詰められていきました。
食事時間を削り始める
仕事から帰って、記事を作成して新しい案件も作成して、引き続き案件も探して課題もして、家のこともしなければいけない、作業する時間が足りないでも納期は迫る。
焦り始めて、睡眠時間に加え食事の時間を削り始めました。
土日は、愛犬を連れて遊びに行くことが多かったのですが、それもできない日が続きました。
再発していた持病の症状が進み始めました。
4ヶ月後・・・
4月から始め、2ヶ月で終わると思っていたのに、気がつけば8月になっていました。
8月に3人残ったメンバーのうち1人が20記事を書き終えました。
「すごいな」と思いながらも、私はモチベーションが上がらないので進まず、10月にはAIスクールが卒業となるので、それまでに課題を終わらせないといけない新たなミッションを抱えていました。
そこで、クライアントさんに相談して納期を1週間から2週間に変更してもらいました。
この頃には新たに3名のメンバーが加わりましたが、2名はすぐに辞めていました。
10月に入り、私と同じペースで進めていた人が20記事を書き終えて去っていきました。
私も17記事目を書いている所で「残り3記事」と言い聞かせて書いていました。
この頃には、新たにAIを教えてくれる人と出会い、記事の作成スピードが上がっていました。
突然訪れる契約終了
17記事目をワードプレスに移行しようと思っていた時に、クライアントさんから「添削に時間がかかるうえ、思うような収入にはならないので、契約を終了させてほしい」
「はぁぁぁぁぁ?」と思いましたが、開放された気持ちにもなりました。
20記事書き終えることなく、16記事で終了となりました。
しかも、クライアントさんから評価もされずに終わったのです。
手元に残る687円
20記事1000円の報酬案件なので、16記事で880円
手数料引かれて687円
6ヶ月かけて得た報酬は687円でした。
おまけに1,000円未満は出金できないので、私のクラウドワークスには今も687円が残っています。
1000円になっても振込手数料500円が引かれるので、残るのは500円
(楽天銀行なら手数料100円)
睡眠、食事時間を削って500円って・・・
アホらしい・・・と思いますが、ライティングの基礎は学べたので良かったと思うことにしました。
クライアントさんも、初めて外注化をした人だったので頑張って添削をされていましたが、6人分の添削に時間を取られるのに思うような収入にはならなかったのでしょう。
お互いが初心者だったので、クライアントさんも地獄だったと思います。
振り返って分かった教訓
この経験を通じて、初心者の方には以下のことを伝えたいです。
時給換算で報酬を考えるべき
報酬と作業量が見合っているか確認しましょう。契約内容を事前に確認する
聞いていない業務が追加された場合、辞退や交渉を躊躇しないこと。案件選びは慎重に
「未経験歓迎」には落とし穴があることも。
6ヶ月、地獄の日々でしたが、読者に刺さる記事を書くのは、難しいことも学びになりました。
ライティングは楽な仕事ではないし、作業工程が多いです。
ライティング作業をしてみて「もう二度とやらない」と誓いましたが、実はまた挑戦することになりそうです。
「もうライティングなんかしないなんて言わないよ絶対」と意思も決意もブレッブレのお話は、また別の機会に。