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大煙突とさくらのまち読本

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日立のまちの大切な記憶である「大煙突とさくらの物語」を思い出し、日立の未来を考えるためのベースとなる冊子『大煙突とさくらのまち読本』を2023年3月に発行しました。 このマガジン…
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2024年2月の記事一覧

【コラム】 誠実な記録者 関右馬允

関右馬允は、日立鉱山の煙害問題に住民側の代表として青年時代から取り組み、小説『ある町の高…

鉱山との協力

富国強兵のためには犠牲やむなしの風潮 明治維新以来、日本は急速な近代化の道を突き進み、…

煙害発生

煙害とは 銅を含む鉱石には20パーセントを超える硫黄分(元素記号S)が含まれています。これ…

【コラム】 信念と挑戦の人 小平浪平

日立製作所の創業者小平浪平は、1874年栃木県で生まれました。近代日本の夜明けと言われる明治…

大雄院製錬所に移り規模を拡大

製錬所を大雄院に移し銅の生産を拡大 創業当初、日立鉱山は、本山にある製錬(※1)所で銅を…

本山に理想都市を 一万人が暮らすまちに

東北や茨城北部から日立へ 日立鉱山では大正時代前半には、第一次大戦の影響で生産量が拡大…

【コラム】 銅鉱石から銅へ

黒鉱から銅を製錬(小坂鉱山) 小坂鉱山は、土鉱(銀鉱)を掘り尽したことから銀山としての寿命が尽きかけていました。 土鉱の下には大量の黒鉱が眠っていました。黒鉱には亜鉛鉱、鉛鉱、黄銅鉱、黄鉄鉱、重晶石等、多くの鉱物が緻密に組み合わさり、また、金・銀等の貴金属も多く含まれますが、複雑な鉱物組成のため、有用な金属を取り出すことが難しいとされていました。 従来の製錬法である焼鉱吹は鉱石の下に燃料(石炭)を入れて燃やし、鉱石中に含まれる硫黄分をあらかじめ取り除いてから溶鉱炉で製錬しな

【コラム】 銅ってどんな金属?

古代から使われてきた 銅は、ほぼ純粋な銅の形で産出することがあり、鉱石からの取り出しが比…

日立鉱山創業

久原房之助、秋田の小坂鉱山を再生 日立鉱山を創業した久原房之助(1869~1965)は、山口県…

別荘地だったまち

常世の国 奈良時代に編纂された『常陸国風土記』(※1)では、日立を含む常陸国は、豊かな実…

日本最古の地層から宝が出る山

日本最古の地層 日立市は、海と山にはさまれた細長い地域に発達した町です。日立市の6割は…

大煙突とさくらのまち

歴史を知ること 過去と現在と未来はつながっています。過去の歴史や知識を知ることが、今を…

主な登場人物

久原 房之助 大煙突を建てた日立鉱山創業者(1869~1965) 山口県萩市出身。父や叔…

目次

はじめに 主な登場人物 大煙突とさくらのまち 歴史を知ること/私たちの暮らすまちの歴史/日立の山に大煙突あり/大煙突はまちづくりの原点/桜塚にさくらのまちの原点をみる/大煙突とさくらは未来をつくる 日本最古の地層から宝が出る山 日本最古の地層/日立の山での鉱山開発 別荘地だったまち 常世の国/常磐線の開通/別荘地としての発展 日立鉱山創業 久原房之助、秋田の小坂鉱山を再生/日立鉱山創業/日立鉱山発展の要因 【コラム】銅ってどんな金属? 【コラム】銅鉱石から銅