営業反論対応の極意 -「歓迎」の姿勢が成約への近道-
こんにちは、営業コンサルタントのダイキです。
今回は営業マンの皆さんからよく相談を受ける、「お客様から反論されたときの対処法」について深掘りしていきたいと思います。
多くの営業マンが苦手とするこの局面。しかし、実はこれこそが成約への大きなチャンスなのです。
なぜなら、反論してくるお客様は、少なからず興味を持っているからこそ反論をしてくるのです。全く興味のない人は、そもそも反論すらしません。
では、どのように対応すべきでしょうか?
結論から言えば、反論は「歓迎」すべきなのです。
え?歓迎?と思われるかもしれません。でも、これこそが反論対応の極意なのです。
通常、多くの営業マンは反論されると、次のような対応をしがちです:
動揺して言葉に詰まる
慌てて反論を打ち消そうとする
お客様の言葉を遮って説明を始める
これらはすべて間違いです。なぜなら、これらの対応は全てお客様との対立を生み出してしまうからです。
では、具体的にどう「歓迎」すればいいのか?
ポイントは以下の3つです:
バックトラッキング
感謝の言葉
「でも」を使わない展開
まず、バックトラッキングについて説明しましょう。
バックトラッキングとは、お客様の言葉をそのまま繰り返すテクニックです。例えば:
お客様:「ちょっと高すぎるんじゃないですか?」
営業マン:「高すぎるとお感じになったんですね」
このように、お客様の言葉をそのまま繰り返すことで、「あなたの言葉をしっかり聞いていますよ」というメッセージを伝えることができます。
次に、感謝の言葉です。
お客様の反論に対して、「ご指摘ありがとうございます」と感謝の言葉を述べましょう。これにより、お客様は自分の意見が尊重されていると感じ、心を開きやすくなります。
最後に、「でも」を使わない展開です。
「でも」という言葉は、それまでの相手の意見を否定する意味合いを持ちます。そのため、お客様の心に壁を作ってしまう可能性があります。
代わりに、「ところで」「ちなみに」といった言葉を使って話題を展開していきましょう。
これら3つのポイントを踏まえた対応の例を見てみましょう:
お客様:「ちょっと高すぎるんじゃないですか?」
営業マン:「高すぎるとお感じになったんですね。ご指摘ありがとうございます。確かに一見すると高く感じられるかもしれません。ところで、○○様がお求めの性能と、弊社製品の性能を比較してみましょうか?」
このような対応をすることで、お客様は自分の意見が尊重されていると感じ、さらなる会話に前向きになります。
ここで重要なのは、この「歓迎」の姿勢を心から持つことです。形だけの「歓迎」では、お客様にはすぐに見抜かれてしまいます。
反論を本当に歓迎する心構えを持つためには、以下のような考え方が有効です:
反論は商品への関心の表れである
反論によって、お客様のニーズがより明確になる
反論に適切に対応することで、信頼関係が深まる
このように考えることで、反論を恐れるのではなく、むしろ積極的に受け入れる姿勢を持つことができます。
また、反論に対する「歓迎」の姿勢は、単に言葉だけでなく、表情やボディランゲージにも表れます。笑顔を保ち、前のめりの姿勢で話を聞くなど、非言語コミュニケーションも大切にしましょう。
最後に、この「歓迎」の姿勢は練習が必要です。いきなり本番で完璧にできるものではありません。日頃から同僚とロールプレイングを行うなど、繰り返し練習することが重要です。
反論対応は、多くの営業マンが苦手とする場面です。しかし、適切に対応できれば、それは成約への大きな一歩となります。
今回お伝えした「歓迎」の姿勢を意識し、日々の営業活動に活かしてみてください。必ず、あなたの成約率向上につながるはずです。
皆さんの成功を心より願っています。
営業コンサルタント ダイキ
P.S. 次回は「プレゼンテーションの極意」について詳しくお話しする予定です。お楽しみに!