フジファブリックはなくならない
1年前にこのような記事を書きまして。
フジファブリックのデビュー20周年をお祝いしに行ってきました。
時間が経ってしまったけれど、備忘録。
2024/11/10
フジファブリック20th anniversary 3マンSPECIAL LIVE at OSAKA-JO HALL 2024 「ノンフィクション」
at 大阪城ホール
城ホに来たのは5年前、フジファブリック15周年記念ライブ以来。
20周年もここで祝えたら……と思っていたら、まさかの開催決定。
しかもアジカンとくるりとの3マンとな!?
こんなん何が何でも行かねばと、3月にチケットを取りました。
私はフジファブリックより前にアジカンとくるりを聴いて育った人間なので……この3バンドが揃うなんて、興奮しないわけがない。
アジカンのライブは、2022年のベボベとの2マン、くるりに至っては、2014年の京都音楽博覧会以来でした。10年前だと……。
15周年をお祝いした場所で、20周年も祝える。しかも大好きなバンドと3マン。
早く11月にならないかなと心待ちにしていた。
そんな中、7月に活動休止の発表。
最初は本当に意味がわからず、茫然としていた。
「フジファブリックは絶対に解散しないバンド」
そう言い続けてきたからこその「活動休止」なんだろうけど、この3人で音を奏でるのは来年2月までなのだという事実が受け入れられなかった。
そんな複雑な気持ちを抱えてのライブ当日。
こんなにライブで泣いたのは初めてだというくらい泣いてしまった。
最初に現れたのはASIAN KUNG-FU GENERATION。
何歌うのかなーとわくわくしていたら、まさかの「茜色の夕日」のカバー。
これが予想できた人がいただろうか。
急いで物販で買ったペンライトをオレンジ色に切り替える。でもペンライトを振ることはなく、両手で抱え込むようにして持ち、じっと聴き入ってしまった。
1曲目から既にうるっときてしまう。勘弁してくれ。まだ始まったばかりだ。
「茜色の夕日」は、インディーズ時代から存在する1曲で、現在の体制になってからは、特別なときを除き一度も歌われていないことを知っていた。
ゴッチがこの曲を歌ってくれたのは、色んな意味があるのだと感じざるを得なかった。
その後は「君という花」、「リライト」、「ソラニン」、「荒野を歩け」と定番曲が続き盛り上がる。
そしてツアーを一緒に回ったことのある、ヒアルロン酸こと金澤ダイちゃんの登場。
曲はまさかの「迷子犬と雨のビート」。
私は『四畳半神話体系』のOPの音ハメとか歌詞が大好きで、アジカンのシングルでは一番好きな曲だけど、今まで生で聴いたことがなかった。
まさかここで初めて聴けるとは思わず、心の中で叫びまくっておりました。
私にとっての青春のバンド。生で聴きたい曲がまだまだいっぱいある。チケットなかなか取れないけど、ワンマン行ってみたいなぁ。
2バンド目は、くるり。
アジカンはご新規さんにも優しいセトリって感じだけど、くるりはどんな場であっても自然体のライブをやるぞ感がよくわかる。私はどちらもよきだと思います。
1曲目にデビュー曲「東京」。またイントロから泣かせにくる曲。
フジファブリックほど追えていないので、正直わからない曲もあったけど、「楽しむ」も「聴かせる」もあるのがさすがだなぁと。
「こんばんは。くるりですぅ(関西イントネーション)」の挨拶、「ここまで京阪で来た」の言葉でつい笑ってしまう。
そして私がくるりで一番好きな「琥珀色の街、上海蟹の朝」が聴けて感激。ペンライトを琥珀色っぽい黄緑でふりふり。楽しかったぁ。(今思えば黄色の方がよかったけど)
みんな大好き私も大好き「ばらの花」のあとに、これまた一緒にツアーを回った山内総くんの登場。岸田氏と何故かE.T.ポーズしてたの笑った。仲良し。
コラボ曲は「ロックンロール」。とにかく楽しそうというのが伝わってきて、何だか胸がいっぱいになる。
最後までくるり節全開で、それでいて愛のあるパフォーマンスだった。
そして満を持して登場したフジファブリック。
1曲目は「Portrait」。ライブ前日に仕事しながら聴いてて、フジファブリックの過去、現在、そして未来に続く曲のように感じた。
既にうるうるきてたけど、2曲目のイントロを聴いた瞬間に、涙腺が崩壊した。
5年前に同じ場所で初めて聴いた「破顔」。あのときはアンコールの最後の曲だった。また聴けて嬉しかったけど、止まらない涙で苦しかった。
ライブの定番曲「LIFE」から、ゲストのカバーコーナーへ。
アジカンは、ダイちゃんセレクトの「ループ&ループ」。名盤『ソルファ』を聴きまくってた世代なので、刺さりまくり。楽しくないはずがない。
くるりは総くんセレクトの「魔法のじゅうたん」。やっぱり総くんの歌詞を丁寧に伝えるような歌い方が好きだなぁ、と改めて思った。
後半戦は更に盛り上がる。最新アルバムに収録の「ショウ・タイム」からまさかの「銀河」。
志村時代の曲もやってくれる嬉しさ。
今回バンドライブで初めてペンライトを振ったのだけど、曲ごとに自分が思うイメージカラーに切り替えるのが楽しすぎた。
「銀河」は個人的には薄紫のイメージなんだよなぁ。何でだろ。
「ミラクルレボリューションNo.9」と「Feverman」はライブで聴いたら最高に楽しい。ライブじゃなくても自然と手が動いちゃう。
そして本編ラストは、大阪を歌った「手紙」。これも5年前の城ホで初めて聴いた曲。
ここで2回目の涙腺崩壊。顔はぐちゃぐちゃだしマスクはびちょびちょだしで酷い顔になった。
でも、また同じ場所で聴けてよかった。
アンコールでは、アジカンからゴッチ、くるりからは岸田氏と佐藤氏も再登場。
3人ボーカルで歌われたのは「若者のすべて」。これは正直、なんとなく予想してたけど、3回目の涙腺崩壊をしてしまった。何回泣くねん。
ゴッチと岸田氏の歌い方がまた素敵で、三者三様の素晴らしい歌声だった。
これ円盤化しないのかな。音源だけでもないんだろうか。1回限りにしたくないくらいの奇跡のような時間だった。
しんみりした気持ちを弾き飛ばすような「SUPER!!」で締め、丸4時間のライブが幕を閉じた。
私がフジファブリックを知ったときには、もう志村正彦はいなかった。
だから、アジカンとくるりとはどんな繋がりがあるのかを知らず、ただただ好きな3バンドの集結に喜んでいた。
でも、フジファブリックの空白期間に支え合っていた関係と知って、このステージに出るべくして出ているのだと知った。
ゴッチと岸田氏が書いたnoteを読んで、また泣きそうになった。本当にフジファブリックが大好きなのが伝わってきて、何でこんなに愛されているバンドが止まってしまうんだろうって、ますます納得できなくなった。
これで終わりにしたくなくて、レディクレの2日目のチケットを取った。これが本当の見納めになる。
総くんが「寂しい」と正直な気持ちを吐露してくれたこと、「フジファブリックがなくなるわけじゃない」と言ってくれたことが救いだった。
フジファブリックはなくならない。
私たちの中で、いつまでも鳴り続ける。
★セットリスト
ASIAN KUNG-FU GENERATION
1.茜色の夕日(フジファブリックカバー)
2.君という花
3.リライト
4.ソラニン
5.君の街まで
6.荒野を歩け
7.迷子犬と雨のビート w/ 金澤ダイスケ
8.今を生きて
くるり
1.東京
2.潮風のアリア
3.Morning Paper
4.ブレーメン
5.TIME
6.琥珀色の街、上海蟹の朝
7.ばらの花
8.ロックンロール w/ 山内総一郎
9. La Palummella
フジファブリック
1.Portrait
2.破顔
3. LIFE
4.ループ&ループ (アジカンカバー)
5.魔法のじゅうたん (くるりカバー)
6.ショウ・タイム
7.銀河
8.ミラクルレボリューションNo.9
9.Feverman
10.手紙
encore
11.若者のすべて w/ アジカン後藤、くるり岸田・佐藤
12.SUPER!!