尼崎の水は、美味しい。
意外と知られていないのですが、尼崎の水道水は美味しいです。
オゾンと活性炭の両方の処理が為される高度浄水処理が導入されており、カビ臭や塩素臭もほぼなく、尼崎の水道水と市販ペットボトルの水を飲み比べても当てることが非常に難しくなっています。本当ですよ!
阪神水道企業団で作られてるらしいけど、なにそれ・・?
そんな尼崎市の水は、「阪神水道企業団(以下阪水)」という神戸・西宮・尼崎・宝塚・芦屋の5つの自治体組合からなる企業団が持つ浄水場で作られています。阪神水道企業団議会も設けられ、各市の市会議員15名が選出されています。(尼崎市独自で持つ神崎浄水場もありますが割合は2割程度)
今年度、私もこの阪神水道企業団議会議員に選出され、企業団議会への参加、視察などに参加させて頂いています。
この企業団は、あくまで水を作り自治体へ売る卸売業(供給事業)のみであり、皆様の家庭へ直接届ける事業は各自治体が行なっています。
尼崎水道の課題とは?
高度経済成長期には工業化も進み人口も増えていくにしたがって水需要も増大し、施設能力を拡大し続けてきました。しかし、今では人口減少や節水などによる需要が減っているにも関わらず、尼崎市が阪水から購入する水量を減らすことがどうしてもできないことは大きな課題でした。令和6年には宝塚が増量、令和7年から明石市が阪水に加入することから、尼崎が購入していた部分も減らすことができ、令和9年以降は毎年3億円の受水費が削減できる見通しですが、まだまだ需要(赤の線グラフ)に対し、供給(塗りつぶし)が上回っている状況であり、本市の持ち出しが大きくなっています。
2024年10月管外視察
そういった課題を、他企業団の施策を学び反映していくため、今回は大阪広域水道企業団と、長浜水道企業団を訪問をさせていただきました。大阪広域は、大阪市を除くすべての自治体に供給しており233万立方メートル/日という莫大な供給量を誇ります。阪水が112万立方メートル/日ですから、約2倍の能力があります。また、長浜水道企業団は6万8千立方メートル/日と少量ながら、地下水などに恵まれており塩素による消毒程度で供給できる浄水場もあるなど、各企業団ごとの違いが見受けられました。
どの企業団でも共通しているのは、「安心安全でおいしい水を届ける」こと。そのために、ご尽力いただいているのが伝わってきた一方で、「本当にこんなに職員数がいるのか?」「施設数が少し多くないか?」「これ本当に必要?」など様々な気づきもあり、こういった視点はしっかり阪神水道企業団議会にも持ち帰って指摘をしていきます。