ローカルでエンタメを成功させるには⑤
戦後最大に成功したローカルエンタメといえば、いまだに活躍の幅を広げいる札幌の「TEAM NACS」、森崎博之・安田顕・戸次重幸・大泉洋・音尾琢真の5人による、日本の演劇ユニット。彼らの出会いは運命のいたずらだった。たまたまいろんな事情で、本来同じ大学生活を送るはずのなかった(年齢が4年間では一緒にならない、また希望校に進んでいれば大学も一緒にならない)5人が、1996年に演劇公演を1回だけやるの目的で集まったのが「TEAM NACS」。その運命には、リバプールにたまたま同世代で住んでいて結成された「THE BEATLES]と同じものを感じる。「TEAM NACS」はそれぞれがライバルで、よりいいエンタテイメントを作ること、東京に負けない事をモチベーションに切磋琢磨成長していった。このモチベーションを持ちつ続けることが、ローカルでエンタメが成功するための必須要因である。そして令和の時代に入った日本には、インターネットという武器が完全に全世帯に渡り、そしてコロナ禍になり、今まではとは違うエンタテイメントがどこの地方からでも生まれる可能性が誕生した、エンタメ新世紀に突入したのである。