僕らの惜春
【僕らの惜春】
いつのころからだろうか。
12月24日と25日が恋人と過ごす特別な日になったのは。
翻って、僕らのクリスマスは離れ離れ。
遠距離恋愛を嫌う僕ではあるが、しかし、彼女との愛は永遠と信じ、
12月24日と25日にも仕事に励んだ。
彼女もとても大変そうだった。多くの仕事を任されている彼女のことを、
少しでも手伝いたかった。
ただ、専門領域が違いすぎた。
お互いに大変だなというメッセを送りあい、励ましあった。
それがぼくにとっての、唯一にして最大の心の支えだった。
誕生日には会いたいね。
そんな約束。
「自分では背伸びしても買えないものが欲しい」
という彼女。
それは、もしかしたら僕にとっても、背伸びして買うことができないような物品なのかもしれない。
それでも、いつかは買いたいね。
僕らの幸せのために。
不幸な人間にとって、資本主義は奈落に落すものだが、
しかし、幸福な人間にとっては、資本主義はその幸福を微力なら増大させてくれるのだ。
なにより、僕が、もっともっともっともーっとがんばって、彼女の願いをなんでもかなえなきゃ。
例え、触法行為でも、嫁に累が及ばなければ、僕は「悪にだってなる」
僕は、彼女に出会った瞬間そう決めた。
だから、今回は一緒にいれなかったけど、今度こそは一緒に楽しもうね。
日頃の疲れを癒そうね。