【音声編集の話】【文学ラジオ空飛び猫たち】100回と2周年の間
間もなく2周年!
来月で毎週配信を続けてきたpodcast番組「文学ラジオ空飛び猫たち」が2周年となります。
文学ラジオ空飛び猫たちはこちら!
この2年は、言い換えれば編集担当の私の音声編集技術の変遷とも言えます。
毎週休まず配信を続けることができいるので、私は週に1本は音声編集のタスクが入ってきます。結果、もはや波形を見れば、「あのー」や「えーっと」などは判別がつくようになりました。(時々外すので、しっかりチェックはしますが)特に自分と相方のミエさんの波形特徴はほぼ把握しております。
そんなこんなで今回はラジオの音声編集の変遷について話したいと思います。
こんな人には読んで欲しい(音声編集の話なので興味のない人は読まないで!)
もしかしたら音声配信をやろうと思っている人の参考になるかもしれませんし、こんな苦労があったのか、こんな変更をしてきたのかということが少しでもわかって頂けると配信を聞く楽しみも増えるかもしれません。
ただこれは私が試行錯誤した内容でしかないので、本気で音声編集をやろうという人はちゃんと調べてみてください。
あと、こんな方法があるよ!って人がいたら遠慮なく言ってください!
podcast番組を始めるまで
約2年前、podcastをやると決めてから、どのように作るかネットで調べて勉強しました。
当時みたWEB記事などはもう状況が変わっているかもしれないので、ここでは引用しませんが、いくつか調べてみて使うことに決めたのは「Audacity」という音声編集ソフト。決め手は無料で使えるからということ。また録音はZOOMで繋いだものを、ZOOM上でのレコーディング録音ではなく、OBSという、ゲームなどのライブ配信で使われるソフトで私のPC上に録音(というか録画)することにしました。
この方法は今も変わっていません。
ただpodcast制作されている方は音声編集はAdobeの「Audition」というソフトを使っている人が多いようです。ただこれは有料で、年間3万ぐらいかかります。もちろんAdobeを他で使っていればついてくるのですが、私は特にAdobeを使うような他の活動はないので、導入は見送っています。もしAdobeの有料ユーザーになっているのなら、「Audition」がいいかもしれません。
録音方法に関しては、現在私のPC上だけで録音しているのを、今後は相方のミエさんも自身のPCで録音してもらい、そのお互いの声を合わせるという作業をしてみようと思います。これによりネットが不安定な状態でもミエさんの声がクリアになるはずです。もうすぐ導入予定なので楽しみにしてください。(ただこれにより編集方法が変わるので出来なかったらどうしよう・・・)
で、「Audacity」を使って編集をしているのですが、現在はノイズキャンセル、小さい音を増幅させる等の技術を覚え、始めた当初と比較するとかなり聞きやすくエピソードを作れるようになりました。
それでもまだまだ変更する余地は残っていますが。
では変遷を振り返ってみます。
初期(思えばノイズが気になっていないのがすごい)
まず「Audacity」でラジオ開始当初やっていたことは、無駄な間を削ったり、微妙な「あの」や「えーっと」というような無駄な部分を削る作業だけです。これも初めての作業だったので、どこまで拘ればいいのかわからず、そして思ったよりも時間がかかるので、「あれ?簡単にはいかないぞ」ということを実感しました。ただこの時期コロナで初めて緊急事態宣言が出ていた時期なので、本当に外出ができないモードで、作業的には時間を使える状況でした。よって、まあ時間がかかってもいいかと思い、作業を進めました。そして結果、作業を重ねることで、この作業には慣れていきます。ショートカットもいくつか覚えました。
ちなみにラジオ開始当初は2人ともゲーミング用ヘッドフォンで録音しておりました。これが便利なのは固定のマイクではないので、どんな姿勢でも同じように録音できること。(今はマイクなのでちょっと姿勢を変えたりマイクと顔の距離ができてしまうと音量が変わってしまいます…音質はめっちゃいいんですけどね!ちなみに使用マイクは「888M マランツプロ」)
ディストーションとノーマライズ
次に気になったのは、私とミエさんの音量の差。毎回録音する度に、私のほうが大きかったり、ミエさんのほうが大きかったりと何が原因なのかわかりませんが、音の大きい小さいがある。これにより、調整を余儀なくされました。Audacityの使い方を調べて、ディストーションで上げるという方法があるらしいということを突き止めました。だいたいはこれで解決したんですが、小さすぎる音に関しては、これを歪みが激しくなって、ボイスチェンジャーで録音したような声になる(笑)特に私の声が小さいことが多いので、ときたま変な声が登場するかと思います。(「三体」ぐらいから導入しているので、そのあたりからちょいちょい出てきてるはず)
しばらくはこれで何とかしておりましたが、しかし、これにも限界だと思って、次に試したのは、ノーマライズというエフェクト。
これは平均化という意味(だと思う!)なので、音の全体を合わせてくれるエフェクトです。
なので選択した範囲内で大き過ぎる音は小さく、小さ過ぎる音は大きく調整してくれるのですが、これも結果部分的に歪みがひどくなる。ディストーションよりも全選択して効果かけやすいので編集時間の効率化にはよかったのですが、結果同じなので、これもやらずに結局良い音源を取ることに集中することに。そう、録音時にちゃんとした音が撮れることに勝ることはないのです。
編集時間を短縮! 無音の切り詰め
そして、ディストーション、ノーマライズの方法を調べる過程で知ったのが、ノイズキャンセル。Audacityでは「ノイズの低減」というエフェクトです。これは指定した範囲をノイズとして記録させ、それと同じような音は低減してくれるというもの。これでかなりノイズは消せました。正直、これは本当大きな発見でした。
もうひとつ、多分これは自分で気づいたやり方なのですが、「無音の切り詰め」というエフェクト。無音部分が何秒以上続いた場合、自動的に切り詰めるというエフェクト。これをノイズキャンセル後にかけると、1時間あたり10分程度短縮できます。(どんだけ俺らは間を開けて話しているんだ笑)
これからも編集の試行錯誤は続く・・・
途中からマイクも導入して音声もかなり良くなったし、編集技術も上がったし、それなりに聞きやすい配信が作れるようになりました。
なので昔の配信を聞き直すと、編集したくてたまらなくなる。でもここはもう諦めるしかない。修正してアップロードをすることを考えましたが、とんでもない労力だし、また自分の音声配信の技術の向上の歴史でもあるので、ここは手を加えずにそのままにしておこうと思いました。
ただ編集時間はあるときから全然減りません笑
結局、収録した時間の3倍ぐらいの時間がかかるので、1時間の内容なら3時間は編集にかかると覚悟しています。拘ると、更に配信エピソード時間の倍ぐらいかかるときも・・・
でも、やっぱり公に公開するというプレッシャーから、編集には手が抜けません。
しかも最近では紹介する書籍の関係者(出版社や翻訳者の方)が聞いてくれることが増えてきているのでなおのこと。
2周年を迎えますが、今後もこの編集時間が短くなることはないでしょう。
とにかく頑張るのみです!
この記事を書いたあとに問題が…
この記事を公開せずに下書きで書いたまま、最終チェック待ちで、1週間以上放置していたんですが、その間に私の「Audacity」が荒ぶれました笑
まず保存ができないという状態になるし、書き出ししようとすると全部無音になりデータが存在しないという事態に陥りました。データ容量が足りないと言われたので、ドライブのデータを消しまくって150GBの空き容量を作っても同じ状況・・・なんなんだ・・・
原因はおそらく最近Audacity3.0以降をインストールし直したこと・・・
で結果一度Audacityをアンインストールして2.0台を再インストールすることで問題は解決しましたが、本当心臓に悪かったし、バックアップがあったけど、2時間近く作業した内容は失われました・・・
本当こういうのって配信者にとって心臓に悪いですよね・・・
皆様も気を付けましょう。
そしてAudacity利用者は多少何かあれば相談に乗れるかもしれません。もし何かあればご連絡ください。役に立たないかもしれませんが、自分が知っている限りのことはお答えいたします。