"金津カウントダウン"を克服せよ 実力診断テスト振り返り(植村葉純)
4. 植村葉純(Missラブ探偵/Wダブルユー)
観ていらした方には今更説明は要らないでしょうが、後半にスタミナ切れが来て、声が出ていませんでしたね。初参加で勝手を分かっていない新人によくある失敗でした。
我々界隈では、これを“金津カウントダウン”と呼んでいます。
この子は最後まで持ち堪えられそうにないなぁ、と思うと発動するカウントダウンです。おおよその場合、最も声量を必要とするサビ始めで0を迎え、曲終了まで楽しませてくれます。
ところで、金津とは何なのか?
最近に研修生を見始めた方向けに簡単に言うと、かつて研修生として人気を誇った金津美月ちゃんのことです。
2018年8月に研修終了となってしまいました。が、現在でも細々ではありますが、妹さんとのユニットで時たま表舞台でアイドルをしてくれる心優しい子です。
金津美月ちゃんは、一番というわけではありませんでしたが、本当に人気がありました。
いわゆるダメ系の子で、歌っても踊ってもなんかイマイチ。でも、そこが良かったんです。
そんな金津美月ちゃんの試練の場が、この実力診断テストでした。
毎回のように意気込んで取り組みます。特に、「アレコレしたい!」を披露した2017年は衣装にも異様なこだわりが見られ、「ライバルはJuice=Juiceさん。勝てたと思う」という、保育園のお遊戯会でなければ許されないようなトンデモ発言を残しました。
ただ、毎度意気込み過ぎるので、自身のスタミナを鑑みず、序盤から全力パフォーマンスを繰り返し(そこが最高に良いんだけど)、ベテランの域に達した4度目の公演でも、サビ中に喉を詰まらせてしまいました。
これが、“金津カウントダウン”なのです。金津カウントダウンを克服しない限りは、お遊戯会で持て囃される良い子でしかないのです。
金津の場合、本当に良い子でした。自身の受賞がなくても、同期の子が受賞したら一緒になって喜ぶ姿がとても印象的で、後輩からも程良くイジられる良い先輩でした。
直接知らない今の研修生たちにとっても、金津さんはおそらく良い先輩です。ですが、パフォーマンスはあまり真似してはいけないのではないだろうか。心苦しいことを言ってしまいましたが、それが現実です。
さて、話を本線に戻します。
植村葉純ちゃんはこの曲の選曲理由で、「セクシーな面を見せたいがそのような曲はリズムが速いものが多く難しい。一番対応できそうだったのがこれだった」と言いました。
植村葉純ちゃんは中1でありながら、美形最高というような見た目で、今が最後のあどけなさを放てるタイミングだったと思います。
選曲自体はとても良い判断だったと思いますし、これまで述べてきた子たちも含め、本当に自己分析ができている子が多いなと、感心します。
今回はまだ1年目。しっかりと地力を付けて、来年は“金津カウントダウン”を発動させないようなパフォーマンスを期待しています。