姫良々らしさを見てあげたい 実力診断テスト振り返り(米村姫良々)
5. 米村姫良々(奇跡の香りダンス。/松浦亜弥)
うーん。良かったのか、悪かったのか。
正直、あまりよく分からない中で終わってしまいました。
今回初参加の30期の子や、スキルに不安のある子だったら、よくやった!なのですが…。
姫良々ちゃんにしては、と考えてしまいます。
でも、それが姫良々なんでしょう。まずは、収穫と課題を振り返ります。
収穫は、最後までスタミナが切れずに歌い切ったこと、それを去年みたいな「歌だけ」なのではなく、割と体を激しめに動かす曲でも出来たということです。
このあたりは、大人数でごまかしの利く研修生オールキャストよりも、4人でごまかしの利かない研修生ユニットでの活動がメインになってきたことも影響していると思います。
逆に課題は、これは情報誌のほうでも指摘している(私ではなく、筆者のsasayanさんが)のですが、1公演目だと声量が足りていないということです。
いつもの発表会だと、昼と夜と2公演あり、また東名阪と3週連続で同じ公演をこなします。
その中で、最初の公演では声が出ていなく、逆に言えばスロースターターなので、最後の公演では上出来に仕上げてきています。
実力診断テストはファンによる投票があることもあり、1回限りの公演です。ここに合わせられるかというのに、個人的には注目していました。
結果はやはり、いつもの1公演目のような出来でした。それだけに、もう一度歌ってみたら、もっと良いものが観れるのかもしれないという期待感がハンパない…。
見たいけど、受賞なしだしもう見れないんだなぁ。※受賞者は例年、定期発表会でソロステージが用意されます。
昇格後のバースデーイベントに期待するしかありません…。
もう5回目の実力診断テスト、これはすごく極端に言うと、4浪している浪人生のようなものです。(初回は現役受験とみなしますので。)
研修生の誰しもに言えることなのですが、初回はもろに実力を診断されるテスト。それだけで昇格してしまう子や何かしらの賞を手にする子は、文字通り「実力のある」メンバーです。(現役で大学合格するようなものです。)
だいたいの子は、2度目(1浪目)で何かしらをやり遂げます。
姫良々ちゃんの場合、4浪目。もはや、昨年からの成長を見せるという舞台ではありません。
姫良々ちゃんも馬鹿ではないので、しっかりと対策は打てるはず。普通は1浪目(2度目の実力診断テスト)で結果を出すと先程述べましたが、それはしっかりと反省をして、次は賞を取ろうと頑張ってくるからです。
では姫良々ちゃんは反省をしない不真面目な子なのか?と言われれば、それも違うと思っています。
他の子が対策を取り、受賞のために頑張る。その中で、姫良々ちゃんは「自分らしさ」と「楽しむこと」を忘れていないような気がします。
みつばちまき先生から、「米村なぜ踊らない?」とコメントがあった昨年。今年も「もっと踊って欲しかった」と言われていました。
本気で賞を取りたいのなら、対策を取る。松浦曲ですし、もっと踊ってアピールすることは実力的にも対策的にもできたと思います。
でもそれが、まき先生への媚びになってしまうくらいなら…。
我々ファンからすれば、みつばちまき先生や上野まり子先生が研修生たちを評論する機会は年に一度しか見ませんが、研修生たちは週に1度はその機会に巡り合います。
その中で、みつばちならこうやったら評価してくれるんだな、まり子ならこうすれば良いんだなというのは、おのずと分かってくるはず。現に、それで評価を上げているメンバーのほうが多いです。
でも姫良々ちゃんはそれをしません。おそらく、そういうのが嫌なのでしょう。
そういう評価のされ方をしてデビューを果たしても、今度はその二人とは全く違ってもっともっと大きな世界での評価を得なければいけません。
そして何より、楽しむことに蓋をしてパフォーマンスをしても、自分が続かない。それを分かっているのかもしれません。
姫良々ちゃんは他の研修生に比べればベテランですが、まだ若い。若さゆえの頑固さやこだわりの強さは、ストレートな昇格にはつながっていないけれど、やはり魅力がある。そしてそれがデビュー後にも続くことを強く確信させています。ファンが多くて、ずっと根強いのも、このあたりからなのではないでしょうか。
「姫良々らしさを見てあげたい」
昇格させてあげることは俺たちには決められないけど、自分なりに頑張っている姿を理解してあげることはできる。
なんだか上から目線で偉そうですが、そんな気持ちを持っています。
そんなとこかなぁ…。