オタクに分からせる努力 実力診断テスト振り返り(北原もも)
6. 北原もも(都会っ子 純情(2012 神聖なるVer. ))
「都会っ子 純情」はかつてチビ姫良々がやっています。
ただ、今回のもももは「(2012 神聖なるVer. )」。チビ姫良々のかわいさではなく、少々大人なカッコ良さが見られるのかと、開演前には期待していました。
オリジナルと大きく違う点は、冒頭の萩原舞のセリフ(もう大人が喋ってるし)とダンスの強さの2点でしょうか。発売当時の°C-uteと2012年時の°C-uteの対比がそのまま現れているかのような差です。
結果としては、期待していた大人っぽさの部分も見せながら、持ち前のダンススキルを存分に見せ付けることに成功したのではないでしょうか。
ダンスを見せたい→°C-ute曲って、今まででもよくあったパターンだと思います。でもハロプロの曲って多いし、だいたいはキスミー愛してるやラブティキ、ミッドナイトテンプテーション(ミッドナイトをやった子はまだいないけど)など、まだまだハロプロを知らない研修生たちはそのへんで落ち着きがちです。
でも、ももちゃんはちゃんと過去の曲を知っている。(あくまで、今回の選曲についてのみですが。)
このあたりがもしちゃんと備わっているのであれば、譜久村聖、小田さくら、小片リサなどのメンバーと共通する部分だと思います。早くデビューして、バースデーイベントで珍しい曲とかをやって欲しいなと思いました。
°C-uteが持つカッコよさ、ダンスの完成度。そこにプラスアルファでもももらしさみたいなのを見せることのできたこの選曲は、なかなかないパターンで、結果としては良い方に展開したと思います。
冒頭のセリフも、思ってたよりも純で重たいものだったぜ…。もちろん良い意味でね。
さて、北原ももちゃん。最初に見たのは昨年9月の発表会でしたが、その時には「なんやこいつ」と思ってしまいました。
アイドルをやりに来たような子が見せる、とびっきりのスマイル!という感じが微塵もない。当時は緊張もあったんでしょうが、最初はあの死んでいる目から怖さすら感じました。
そこから3ヶ月後、冬のハロコンで研修生が「悪いヒト」をやった時に、後列でしたがキレッキレのダンスを披露していました。その頃からでしょうか、徐々に研オタ界隈でも「見つかってきた」ように思います。
4月から始まった『ハロドリ。』では、自室が晒されることをむしろプラスに捉え、ギターの弾き語りで『ハッピーバースデートゥユー』を渋過ぎる歌声で披露しました。それだけじゃないのですが、書き切れないので、画像を添付します。
この子は、最初は黙っていて目が死んでいる印象でしかなかったですが、RPGテレビゲーム的に言うところの毎イベントで自分の価値を高め、徐々にではありますがファンに「私はこんな感じだ!」というのを分からせていった子です。
『全ての出来事を自らのプラスに』。彼女のここまでのアイドルキャリアをまとめるなら、そんな感じでしょうか。
そして、一つの集大成(決してまだ終わりじゃないけど)として、実力診断テストでは自信を持ったパフォーマンスをできた。ファンはそういうのを喜ぶんじゃないでしょうか。
今やただのハロオタと化した宮崎由加さんからの賞受賞が、そのあたりの説得力を強めます。
人の愛され方って分かんねぇもんだぜ…。
でも一つ言えるのは、思いの強さは内に秘めていても滲み出ていてもいい。それを、各出来事でファンに分からせることが大事なんだということです。
北原ももちゃんのように、ぱっと見にはよく分からなくても、徐々に分からせる。その方法は人それぞれではありますが、ちゃんと我々にアピールしているんですね。
我々ももっと、そこに敏感になり、「あ?この子おもろいな」という感覚をもっと磨いていかなければと思いました。
にしても、ももも。静かなる努力というか、積み重ねてきたものは目立たないけれど大きかったんだなと改めて思いました。
研修生には見せかけの努力や、頑張っているけれど方向が違う努力をしている子も中にはいます。
着実に積み重ねていくことって大事やな…。オタクもそうなんじゃないかと思っているところです。