定期テストって悪いことばかりじゃない

定期テストが大好きだった。

校内順位が載った成績表が手渡される、あの瞬間も大好きだった。

私にとってテストはゲームみたいなもので、

全教科でバランスよく得点を取って校内順位をキープすることと、ゲームをどんどんクリアしていくことは感覚が似ていた。

中高6年間で一番頑張ったことはなんですか？と聞かれたら、

テスト勉強です！と答えている。

それくらい労力を費やして臨んでいたものだった。

変態だ、と自分でも思う笑

何がそんなに楽しかったのか

私的テストの醍醐味は2つ

⑴テストに出てくる問題を予想すること
⑵テスト勉強を計画すること

⑴

それぞれ先生の持つ「こういうところテスト問題にしがち」な特徴は、毎年1学期終了時には把握していた。

それを元に予想しながら勉強しては、そこをまんまと出してきた先生たちに対してテスト中に勝ち誇った気分でいた。

それがとても楽しかった。

（生意気……笑）

⑵

テスト前2週間の勉強予定を立てるのも楽しかった。

勉強をしていると、

あ、これもう大丈夫だ

ってなる境地があって、そこにたどり着ければ大体高得点が取れた。

そこに行き着くまでに、全教科をいかにバランスよく勉強するのか考えているのが面白かった。

とは言っても元からテスト大好き人間ではなかった

きっかけは本当にしょうもない。

私の負けず嫌いが発動した。ただそれだけなんだけど。

中学1年生の1番最初の中間テスト、自分的にはそんなに悪くないかな？という出来だった。

ただ、耳に入ってしまった。

「俺学年1位だった〜〜✌️」

同じクラスのお調子者の友達が喜んでいた。

（ちなみにイヤミっぽさは全くなかった、それが彼のすごいところ）

え、この人に負けた？

私この人より点数低かったの？

って思った笑（ごめんね、たーしー）

この瞬間、火がついてしまった。

「次のテストでは私が勝って1位になる」

だけど、次のテスト（1学期期末）で私と彼はまるっきりの同点。

彼に勝つことはできなかった。

ただ、同率で学年1位になることができた。

それが嬉しくてたまらなくなって、成績表を見た直後に1年3組の教室横の廊下を走ってジャンプしたことは今でも覚えてる。

(誰も見てなかったから大丈夫。)

こうして、完全にテストの沼にはまった。

彼に宣言して以来6年間、

テスト勉強を頑張り続けた。

本気だったからこそ見えたものがあった

6年間も頑張っていると、いろんなことに気がつく。

努力することに長けた人がこの世にはいる
努力の次元を超えた領域に存在する人もいる

ここまで勉強すればいいかなって思うラインを持っていない人たちは、自分にリミットを設けずに勉強していた。

ある教科のことが学問として大好きな人たちは、テストのためではなく自分の探究心からくる学びたい欲で勉強していた。

私はその人たちに敵わない、とすぐに分かった。

上には上がいる。

だから自分はそこではないフィールドでトップを目指そう、と思った。

集中力を発揮することに慣れた

ここぞ、という時の集中力は定期テストによって鍛えられたと思っている。

スイッチが入ると驚くくらい頭をフル稼働させられるようになった。

それは短期戦だったテスト勉強のおかげ。

自分を知れた

自分が好きなこと、得意なこと、向いていること。

人それぞれ違うから、自分のスタイルを知っていると強い。

どんなことにもこれは応用できるし、物事を習得する時に自分に向いているスタイルに持ち込めればたいていのことは大丈夫。

そうすると、周りからも褒められるし、自分なかなか仕事できるじゃん〜って自分を褒めることもできる。

結果、自己肯定感が上がりやすく（たぶんいい意味で）単純な今の私がつくられた。

基礎学力がついた

一番大きいのはなんだかんだこれかもしれない。

リベラルアーツ大学に通っていると、テスト用に頑張って覚えた全教科の知識が役に立つ。

美術や音楽、必要ないと思っていた数学も今勉強していることに繋がる瞬間がある。

背景知識を持っているからこそ、話についていけることが頻繁にある。

学ぶことがますます楽しくなる。

それはつまり、生きる楽しさの幅が広がることでもある。

テストがあったから今の私がある

最近定期テストを廃止する中学校が千代田区に出てきたり、

そもそも何のためのテスト？という議論をたまに記事で読んだりする。

私は定期テストを学生がうまく活用できれば問題ないのでは？と思うし、

経験上あってよかったと考えている。

私が今勉強って楽しいなあって思えているのも、

リベラルアーツの大学に進学したのも、

テストのある日本の教育を受けていたから。

確かにテストが全てを決める、みたいなシステムには疑問を感じるけれど

テストに対する姿勢・考え方とともに教育することができれば、

あって良いんじゃないかな〜

今回も長らく語りました。

ここまで読んでくれてありがとう。

大仏のぼやきでした〜

おしまい。