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黒単リアニメイト調整備忘録 Vol.7

黒単リアニメイトは素晴らしいぞっ!

前回の記事から少し間が開きましたね。

予想通りに《悲嘆》は禁止となったものの、環境を席捲していた【UBリアニメイト】《超能力蛙》《変化の狂信者》という武器を得て未だ環境トップの座に君臨し続けています。
単なる【UBリアニメイト】の劣化版ではない【黒単リアニメイト】を模索しつつ調整していたら、気づけばこんなに時間が経っておりました。

新規イラストが出たばかりなのにモダンからもレガシーからも追放されてしまった……

今回は2024年11月3日。
初開催となった『シン・村レガシー』に参加してきました。

現在は杵築市の一部となった旧太田村にて開催された大会。
元は村というだけあり、近くのコンビニまで車で約15分という場所にも関わらず、なんと参加者は31名!!
県外参加者の方もいたとは言えこの人数は凄まじいですね。
大分で一番人気のあるMTGのフォーマットはレガシーのようです。

予選スイス5回戦、ベスト8によるSEの最大8回戦でした。




・デッキリスト


・主な変更点

①《集団的蛮行》の復活

【黒単リアニメイト】ではお馴染みの《集団的蛮行》。
このカードがあるからこそ【黒単リアニメイト】であると言っても過言では無いのですが、ここ最近はリストから外していました。
理由は2つ。

①インカーネーションなど《集団的蛮行》では捨てさせられないカードが増えた。
②《超能力蛙》を処理できない。

その結果どうなったかと言うと、除去が《ヴェールのリリアナ》のみになり圧倒的に不足。【石鍛冶】に敗けること敗けること……。
「《超能力蛙》を処理できないカード」ではなく「《超能力蛙》以外の厄介な奴は処理できるカード」と思い直して素直に採用することにしました。

②《アヴァシンの創造》のメイン採用

【UBリアニメイト】が一向に環境から減らない所為か、メイン戦から墓地対策カードに遭遇することも珍しくなくなった昨今。
《Lake of the Dead》や《暗黒の儀式》からの正規召喚ルートもあるとは言えそれだけでは少々心許ないと、サイドボードに採用していた《アヴァシンの創造》を2枚メインへ移動。
英雄譚であるが故に対処されてしまうこともあるものの、『墓地へ生物を落とすカード』と『墓地から生物を釣り上げるカード』を必要とするリアニメイトプランと違い1枚で完結しているのは明確な強みと言えます。

③《変化の狂信者》の採用

【UBリアニメイト】で大活躍中のカード。
クリーチャーなのでマナさえ有ればどのタイミングで引いても腐ることは無く、2マナ絆魂4/4はそれだけでも十分強い。それなのに何故か墓地から生物を釣り上げた上に絆魂カウンターまで載せてくる統率者デッキ産のおかしな奴。
以前にショップ大会で試してみた感触は「《渦巻く知識》を使えるUBだと滅茶苦茶強いけど、黒単では微妙」という結論に……。
折角買ったのに使わないのは勿体ないし、概ね2ターン目にも土地を置けるデッキではあるので、3ターン目以降ならいつ引いても最低限の仕事はしてくれる筈と再びお試し枠に採用。

他に細かな点として《暴露》を全て抜いてハンデス呪文の見直しをしています。
最速リアニメイトを突き詰めるデッキでは無いので、ハンドアドバンテージを失うピッチスペルよりも《強迫》を優先し、1ターン目、2ターン目にしっかりと動ける構築を意識しました。

・戦績

  • 1R:バーン:○○
    1G目は中々勝負を仕掛けられない手札。ハンデスで相手の火力スペルを削ぎつつ《僧院の速槍》の攻撃と火力スペルに耐える。
    なんとか《残虐の執政官》を《再活性》で釣れる状況が整った時には、既に此方のライフは10と危険水域。
    相手のハンドは残り1枚。これがインスタント火力なら此方の敗けだが、勝負に行かなければジリ貧なので賭けに出ることに。結果、相手のハンドは土地だったので此方の勝ち。
    2G目は相手の土地が1枚で止まっている間にハンデスで火力スペルを削ぎつつ《残虐な執政官》を釣り上げて勝ち。

  • 2R:石鍛冶:○×○
    とにかく右手が光ったマッチ
    1G目は後手番。《納墓》、《暗黒の儀式》、《トーラックへの賛歌》×2、《カザド=ドゥームのトロール》、《沼》×2という手札。《暗黒の儀式》も使いながら《トーラックへの賛歌》を連打していくつもりでキープしたが、最初のドローが《再活性》。《暗黒の儀式》→《納墓》→《再活性》が通ってそのまま勝ち。
    2G目は《残虐な執政官》を場に出すものの、石鍛冶の新兵器《同化の神盾》によって追放され《石鍛冶の神秘家》が執政官へ。そのまま対処出来ずに蹂躙される。
    3G目は《トーラックへの賛歌》で相手の手札から《同化の神盾》を落とすことに成功。《残虐な執政官》を場に送りだすも、《時を解すもの、テフェリー》によって出戻り。しかし、ただただハンドが強く2セット目の《納墓》《再活性》で《エメリアの盾、イオナ》を降臨させて勝ち。

  • 3R:UBリアニメイト:○○
    ここで勝てば後はIDで予選を抜けられる、という正念場で2024 Asia Legacy Championship Best4が相手。
    そしてとにかく右手が光ったマッチその2
    1G目は先手番。後手1ターン目のエンド時に《納墓》から、先手2T目に《再活性》。《偉大なる統一者、アトラクサ》が降臨し、そのまま《暗黒の儀式》連打からの5マナで《ヴェールのリリアナ》→《恐怖を喰うもの、ヴァルガヴォス》をディスカード→《動く死体》。
    1体ならまだ対処出来たらしいが、流石に2体並ぶと投了。
    2G目。後手1ターン目のエンド時に相手がフェッチランドを起動。それに合わせて《暗黒の儀式》→《敵対工作員》が見事に突き刺さる。しかも相手の手札にあった土地は《不毛の大地》のみ。色マナを確保出来ず身動きが取れぬ間に工作員が殴り勝ち。

  • 4R:RGイニシアチブ:〇××
    3-0なので後はIDで予選抜け確実♪なんて思っていたら「折角遊びに来てるんですからガチりましょうよ」と言われてしまう。
    レガシーを遊びに来ているのだから正論である。相手がその気ならば已む無しとガチることに。
    1G目は早々に《偉大なる統一者、アトラクサ》を釣り上げることに成功。ハンデスで手札を覗かれることを嫌い、相手も戦略的投了。見えたカードは《むかしむかし》、《舷側砲の砲撃手》、《山》で全くデッキが分からない……。
    2G目に《三なる宝球》を置かれたことで【赤単プリズン】と判断。というのもイニシアチブデッキとの対戦経験が殆どなく、《混沌の洞窟の冒険者》を出されても「赤単プリズンのアタッカーなんだな」としか認識出来なかったんですね。パワー5で殴られた挙句に『地下街』のライフルーズも加わり敗け。
    3G目は《アヴァシンの創造》を置くことに成功。【赤単プリズン】だと思い込んでいるので《エメリアの盾、イオナ》を出せば封殺出来ると思い選択。結果、《アンダーマウンテンの冒険者》に殴られた挙句、『地下街』の最後の部屋で《舷側砲の砲撃手》が捲れて打点と砲撃でライフを削りきられ敗け。
    サイドに取るべきか悩んでいた《セラの使者》さえいれば……と悔やまれたマッチでした。

  • 5R:赤単プリズン:〇〇
    たぶんIDでも両者SEに残れる筈。しかしIDして万一上がれないと死ぬほど恥ずかしい思いをするので今回もガチることに。
    3R目が終わった時の楽勝ムードはどこへやら……。
    今回は正真正銘の【赤単プリズン】
    ――なのだが、相手の動きがかなり遅め。
    1G目は《鏡割りの寓話》を置かれるものの、《虚空の盃》を始めとした妨害系の置物が無かったのが幸いし《偉大なる統一者、アトラクサ》を釣り上げることに成功。流石に《キキジキの鏡像》は除去しつつ、空から殴って勝ち。
    2G目は《虚空の力線》でリアニプランを潰されるも、相手がエンチャントに触れない色なのを良いことに《アヴァシンの創造》経由で再び《偉大なる統一者、アトラクサ》が降臨。挙句、相手の墓地から《エルドラージの戦線破り》を《再活性》で拝借し、速攻を付与して空から殴って勝ち。

スイスラウンド5回戦で4勝1敗。
無事に予選ラウンドを2位通過でした!。

  • SE1:UBリアニメイト:○××
    予選で下した筈の2024 Asia Legacy Championship Best4がSE一回戦から再び眼前に立ち塞がります。
    1G目は相手のトリプルマリガンに付け込み、1ターン目に《強迫》で前方確認。2ターン目に《暗黒の儀式》4連打から9マナ捻出して《恐怖を喰うもの、ヴァルガヴォス》を正規召喚するという珍妙な実績を解除しました。流石に勝ち。
    2G目は互いに《残虐な執政官》を釣り合う怪獣大決戦。
    一進一退ではあったものの《厚かましい借り手》が布告除去の避雷針となったことが要因となり敗け。
    3G目は《アヴァシンの創造》で《恐怖を喰うもの、ヴァルガヴォス》を追放。ここで相手が《アヴァシンの創造》の誘発を打ち消した場合の挙動を確認したこともあり、《記憶への放逐》の存在を疑う。
    そこで《ヴェールのリリアナ》と《トーラックへの賛歌》で相手の手札を根こそぎ奪ってやろう――と思ったら、またも《厚かましい借り手》。
    出来事呪文で《アヴァシンの創造》がバウンスされてしまい、挙句相手のトップが《動く死体》。先ほど《ヴェールのリリアナ》で捨てた《残虐な執政官》を釣られてしまいそのまま敗北。しっかり予選ラウンドの復讐を果たされてしまいました。

    《アヴァシンの創造》は置物故に過信は出来ない。
    とはいえ《厚かましい借り手》の枚数も限られているので、今回はしっかりと対処札を握っていた&《残虐な執政官》を墓地へ送らざるを得なかったという状況の噛み合いによる敗北だと思います。

SE1回戦敗退でベスト8!!


・感想

今大会では《暗黒の儀式》《アヴァシンの創造》が1日通して大活躍してくれました。
まさか2ターン目に4連打して《恐怖を喰うもの、ヴァルガヴォス》を唱えるなんて事態が起こるとは予想だにしていませんでした。

《アヴァシンの創造》は確かにデメリットも大きいです。
バウンス、誘発打ち消し、置物破壊。対抗札は多岐に渡ります。しかし黒単色で墓地対策をすり抜けることが可能で、《実物提示教育》のように手札にクリーチャーを必要とすらしない。このカードは【UBリアニメイト】には無い【黒単リアニメイト】の強みと言えるカードだと思います。
《暗黒の儀式》から1ターン目に置くことも出来ますしね。

一方で影が薄かったのが《変化の狂信者》。
まぁ、見事に何の役にも立ちませんでした。まずゲーム中に殆ど引いていません。一回だけ初手に2枚とも来てしまってマリガンする理由になったくらいでしょうか……。
とにかく存在感の無いカードだったので、この枠は恐らく別のカードに取って代わられることでしょう。
最有力候補はファウンデーションで登場する《七つの死の種父》ですね。

グリセルブランドを思わせる7繋がりのエルドラージ。

今後《超能力蛙》は許されるのか。
【UBリアニメイト】に更なる手は加えられるのか。
【黒単リアニメイト】としてはこれ以上のとばっちりを受けないように祈るばかりです。


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