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スポーツのチカラを信じて

イトイ産業ではこの度、朝日町内に多目的屋内練習場「BLADES-GYM」を建設いたしました。
このGYM、そして一帯の「BLADES-FIELD」が目指す姿についてのお話となんだかんだでクラファンのご支援とご協力のお願い(心の底からの土下座)は下記のクラファンサイトを一読頂ければと存じます。

https://camp-fire.jp/projects/768359/view?utm_campaign=cp_po_share_c_msg_mypage_projects_show

で、今日はこの事業を始めるに至った背景とスポーツというものの存在価値と地域の持続性の結びつきみたいなお話をさせて頂きます。


だれも使わないグラウンドに灯った志の火


今から5年前の2019年、ここ士別市朝日町には野球少年団がなくなりました。

グラウンドから子供達が打球を呼ぶ声が消えた。

この町の子供達を取り巻くスポーツの現状を僕はそれまで知らず、大きな衝撃でした。
1948年(昭和23年)の創業以来、地域に育てて頂いた企業として、子供達の健全育成に貢献するスポーツ活動を支えるのは当然の責務と思い、現在のブレイズアカデミーの前身となる「あさひスポーツクラブ」を設立しました。

当初は弊社の野球経験者が(弊社の人材育成も目的として)指導していました。
ほぼ借り物の道具で、利き手にグローブをはめていたり、Tシャツにハーフパンツ姿で集った子供達。
団体競技に慣れていない為、練習中に座り込んだり友達と話し込んだり、練習に加わったり抜けたり、突然泣き出したり。
そんな子供達を相手に練習を突然休むのも自由、やりたくない事はやらなくてもいい。

とにかく「野球を好きになってもらうこと」
「友人と何かを成し遂げる喜びを知ってもらうこと」
を方針として活動をしていました。

その様子を見た地元の野球指導者に
「あんなものはお遊びだ」
そう揶揄されてる声を耳にして暗い気持ちになった事もありました。

当初は弊社社員が教えていました。


2021年にブレイズのトップチームが設立され、彼らの指導を受けたり、彼らのプレーを観たりしながら成長して、2022年、チームとして初めて出場した公式の新人戦大会でブレイズジュニアは初勝利を挙げ、その勢いのまま新人戦大会を優勝しました。

新人戦で「初」勝利→「初」連勝→「初」優勝。


この時、監督、コーチ、選手が喜んでいる傍らで、その前年まで公式戦にも出られず、練習試合をしてもずっと大敗していた6年生の選手達が我が事のように涙を流し喜んでいる姿がありました。
この試合中もボールボーイをしていた彼らのその姿を見た時、僕たちがこのチームでやってきた事が間違いではなかったと確信しました。目から汗もでました。


他人の事を自分の事よりも喜べる人間になる事。簡単ではないです。



「あったらいいね」を「なくてはならないね」に


当初、地域の少年団消滅という現状に対してレジリエント的に出来たスポーツクラブ(とはいえ社員の育成目的でもあった)でしたが、10数名の子供達が集まり、それを取り巻く保護者達が子供達を練習場所まで送迎したり、練習を手伝ったり、試合でお互いの子供の活躍に涙したり、勝利後に市内の飲食店で大宴会をするのをみて、このスポーツをハブとしたコミュニティ創出がこのDE・ローカル(ド・ローカル)が存続する為の大きなカギを握っていると感じました。

ちなみに田舎とド田舎の違いは
田舎・・・スタバまで1時間以上
ド田舎・・・スタバを見たことがない
だそうです。
そう、ここはド田舎です。

そして、このジュニア世代(小学校世代)から次のステップにおいて、このDE・ローカルで野球を続ける事が非常に難しくなっている事を知りました。


ユース世代(中学世代)の野球環境の課題

  • 中学の合同チームの場合、送迎が大変(士別だと片道20km以上になる場所も)

  • 成長と共に野球のレベルが上がり、中学校から始める初心者層を取り込めない。

  • 部活動の地域移行問題。

  • 3学年しかないので絶対的に人数確保が難しい。


これらが原因で、野球を続けられなくなっている現状、これを打破すべく中学世代を対象とした「KAMIKAWA・士別サムライブレイズユース」を作り、ジュニアと併せて「ブレイズアカデミー」を設立しました。
選手の送迎(めっちゃ大変です)を行い、エントリー層にも試合に出場できる機会を確保し、トップチームの選手による指導やトップチームが保有する環境(バッティングマシーン、ラプソード等)を提供。

小学世代~中学世代でしっかりスポーツに取り組んでもらい、士別翔雲高校(地元高校)に繋ぐ、そして地域の社会人(勇者)へ。

このDQロトシリーズ的なスポーツ環境がDE・ローカルをサステナブルにしていくと信じ、チャレンジをしております。

ブレイズファミリー集結


そして、このアカデミーは約50名の子供達を集め、保護者を考えると約300名以上が集まるコミュニティを作り、野球のみならず様々な効果をこのDE・ローカルで実現しているところです。
人口1.6万人の士別市で300人のコミュニティって札幌で言うと約4万人のコミュニティを持つって事ですよ。(住民999人の朝日町にすると13万人!!)※札幌に13万人のコミュニティを持つ中学世代までのスポーツクラブありますか?すごい事です。

ただ、この地域においては野球をする上で、「冬」という大きな課題があります。士別は北海道のほとんどの地域同様に約半年が冬期間となり、グラウンドが使用できません。

このDE・ローカル(しつこい)に灯った熱い「志」という炎を冬に消さない為に「あったらいいね」なこのスポーツへの取り組みを「なくてはならないね」にする為、この「BLADES-GYM」を建設いたしました。


このBLADES-GYMの建設費用も、アカデミーを維持していく費用も弊社にとっては重たい負担ではあります。

しかし、この地域におけるこのブレイズアカデミーに関わる全てのものは、今すぐにではなくても50年後、100年後、私が見る事がかなわないこの地域の未来にとって「間違いのない投資」だと思っています。
そのチャレンジングな投資こそ、この地域にある企業が全うしなくてはならない責務です。煉獄さん・・・煉獄さん・・・。



初見、隣の席の妻に心配されるくらい震えて号泣しました。煉獄さん・・・。



心を燃やせ。



僕はよく「米百俵の精神」を大事にしなさいと社員にも説いています。
いまではなく、明日の子供達、明日の地域の為に。

もしご賛同頂けましたら、BLADES-GYMのクラウドファンディングのご協力を頂きたいです。僕と一緒に、志の炎を燃やして挑戦をしてくれる方を探しております!
宜しくお願い致します。


BLADES-FIELDのイメージ図


さて、長くなりましたので今回はここで終わります。
次回は、今回お話出来なかったBLADES-FIELDが目指す「Think GLOBAL、Act LOCAL」をお届けしたいと思います。




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