ビジネスサイド × エンジニアサイドで『LeanとDevOpsの科学』輪読会をしてみた
こんにちは、@dai___youです。
先週、Findyでビジネスサイド × エンジニアサイドで輪読会をしたので、その内容を振り返ってみたいと思います。
輪読は、学生のゼミ以来であの頃はゼミ教室に集まってでしかできなかったことが、オンラインで簡単にできるなんて、、、と時代の変化を感じました。
選書
今回は、『LeanとDevOpsの科学』です。
ソフトウェアデリバリのパフォーマンスとその測定方法(重要な指標となる4keys)、組織全体のパフォーマンスに影響を及ぼす組織文化や技術的プラクティスについて学べる良書です。
”開発生産性”の分野における知見が盛り込まれているので、こちらの書籍が選ばれました。
輪読会の概要
なぜやるのか、どうやるのか、については以下の通りです。
目的/なぜやるのか
自身の活動に活きる学びを得る
ビジネスサイド × エンジニアサイドでそれぞれの解像度を高める
タイムスケジュール(60分)/どうやるのか
30分黙読とメモ
『LeanとDevOpsの科学』第1部 第1章〜第3章
miroに気になった箇所や所感をメモ
人ごとの付箋カラー決め、その色を使用
30分ディスカッション
特に印象に残った箇所を一人ずつ共有
気になった箇所に関して相互に質問・ディスカッションする
実際やってみた
今回は、ビジネスサイド3名 × エンジニアサイド3名で実施しました。
30分黙読とメモ
まずはそれぞれでモクモク読み、ペタペタ気づいたことをmiroに貼り付けました。
👇こんな感じです
30分ディスカッション
6名それぞれの気づきを共有し、それに対して相互に質問やディスカッションなどをしました。
水色付箋がディスカッション付箋カラーです。
👇こんな感じです(第1章と第2章を抜粋)
振り返ってみる
輪読の内容『LeanとDevOpsの科学』を通して
30分ディスカッションを通してテーマを整理した内容に沿って章ごとに所感を記載します(ー>:所感)。
第1章 業務を加速させるということ
市場
DevOpsで重視されてる手法を採用してない組織が米国で31%なので日本だともっと低そう・アメリカでは政府系でも使われている
ー>日本でもSaaSの成長とともにDevOpsは浸透してきているが、まだまだ伸びしろがある
ビジネス・体制
幹部より現場の進捗状況認識を優先すると、価値創出と成長の可能性が大きくなるから、その測定結果を幹部に報告する手段が必要
ー>幹部層のエンジニアリング理解が重要
ー>現場の開発組織の状況を見える化して幹部層に共有する仕組みや手段が必要
ー>この点、『Findy Teams』の介在価値は大きそう
プロセス
4Keysは成果指標で、その成果に至るプロセスの質が重要(参考:t_wadaさんの質とスピードが参考になる)
プロセスの質をあげれば”速度”も”安定性”も向上する
効果的なプラクティスを実践すれば速度も安全性も高められる
開発プロセスの継続的改善というパラダイムにシフトすべき
ー>4Keysの上位レイヤに顧客への価値提供・自社事業への売上・収益への貢献がある
ー>4Keysは開発組織の成果指標としつつ、プロセスを継続的に改善することが上記につながる
4Keysについては以下の記事も参考になる
ケイパビリティ
成熟度ではなくケイパビリティに焦点を。変化するものであるというのが前提にある
ケイパビリティという単語使われがちだが、いまいちよくわからない・24個多い、、、(参考:DevOps の能力 | Google Cloudの記事のほうが整理されているのでよい)
ー>事業のフェーズ・開発組織によって、必要・不足しているケイパビリティは異なりそう
ー>DevOps の能力 | Google Cloudの記事に基づくと、技術・文化・測定・プロセスというカテゴライズで不足しているケイパビリティを見つけたりするのが良さそう
第2章 開発組織のパフォーマンスを計測
市場浸透度
4KeysやDevOpsの指標は実際どの程度浸透しているのか
ー>最近は開発生産性に関心のある方の半数くらいは知っているような印象・徐々に浸透してきている
ソフトウェアデリバリの違い
ソフトウェアデリバリの4keysのハイとローで組織成果(収益性、市場占有率、生産性)が2倍以上の違う(参考:エリート DevOps チームであることを Four Keys プロジェクトで確認する)
ー>4Keysのデプロイ頻度や変更のリードタイムをあげることで、ビジネスサイドとしても例えば以下のメリットを感じるので、有効な気がしている
顧客に試してもらい素早くプロダクトの仮説検証ができる
顧客のニーズ・要望をすぐに実装でき、顧客関係構築につながる機能単位でプライシング戦略を立てるなど、事業戦略の幅が広がる(単価アップ・リーチユーザーの増加による売上最大化)
“常にアップデートされてる感“があって、プロダクトが成長している感じがある
生産性
結論測定するのはめちゃ難しいけど、全く測定できないことはない
4Keysで測定することができる
4Keys/生産性改善の取り組みは以下の記事も参考になる
どれくらいのアウトプット(開発の量・質)を出すのに、どれくらいの時間がかかったか、というリードタイムの観点は広義・狭義2種類ある(参考:以下ツイート)
広義 POがこれ作りたい!と仕様/イシュー作成してからそれが実現するまでの時間
狭義 ブランチ切ってコードコミットしてからリリースするまでの時間
ー>狭義のリードタイムはコーディングプロセスにフォーカスして測定可能(GitHubのデータを取得・測定など)
輪読会全体を通して
1人では気づけない気づきがあるのはよかった
エンジニア・エンジニアリングのことを理解するのは重要
職種横断でとあるテーマについて議論を交わし、それぞれの考え方・知識を共有することは、様々な活動を行う上での目線合わせになる
さいごに
ビジネスサイド x エンジニアサイドで活発にコミュニケーションをとれるのはいいですね。Findyではそれぞれのポジション絶賛採用中みたいです。
エンジニア組織の開発者体験向上・生産性向上支援SaaS『Findy Teams』も面白いサービスなのでぜひぜひ
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