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InnerSource Gathering Tokyo 2024 参加レポート #ISGT2024

以下InnerSource Gathering Tokyo 2024に参加してきましたので、そのレポートを書きます!

InnerSource Gathering Tokyo 2024とは

InnerSource Gatheringsは、ソフトウェア開発において組織の壁を越えたコラボレーションを実現するための秘訣を探るイベントです。
インナーソースとは、企業内でオープンソースのような文化を育み、透明性の高い協業を実現することを意味します。 企業が成長するにつれ、部門間やプロダクト間の壁ができ、コラボレーションが難しくなることがあります。 部署間の垣根を越え、共創を実現するためのインナーソースを取り入れることで、組織としてシナジーを生み出し、車輪の再発明を防ぎます。 InnerSource Gatheringsでは、インナーソースの最新トレンドと実践事例を紹介し、参加者同士が交流を深められる場を提供します。 組織の未来を切り拓く鍵はここにあります。

https://gatherings.innersourcecommons.org/tokyo-2024/

Welcome to the InnerSource Gathering Tokyo 2024に向けて、InnerSource Commons Founder のDanese氏と、現 President のDaniel氏からのメッセージ動画は以下です。

仕事の都合上、途中からの参加となったため、後半のセッションからメモを書いていきます。


ゼロからボトムアップで始めるインナーソース
ニフティのリアル事例
小松 初 - ニフティ株式会社 システム統括部 基幹システムグループ

ニフティはゼロからボトムアップでインナーソース導入を進めてきました。 まだ道半ばではありますが、「インナーソース」というワードが社内でも徐々に浸透し、少しずつコラボレーションが生まれています。 本セッションでは、導入のために実際に行った具体的なステップや直面したハードル、現在抱える悩みなどリアルな事例として共有します。 これからインナーソースを試してみたいと考えている方々にとって、ヒントになれば幸いです。

インナーソースをお試し導入でしてみたお話。以下記事に詳細が記載されているので、内容に関しては割愛するが、

InnerSource Commonsのコミュニティはインナーソース導入においてめちゃくちゃ役に立ったとのこと!

InnerSource Commonsのコミュニティはこちら👇

また、インナーソース導入において、様々なプラクティスも整理されている!

Sony Group Open Source Activities and Group Collaboration
佐藤 和美 - Distinguished Engineer at ソニーグループ株式会社

ソニーでは2002年より製品でLinuxをはじめとするオープンソースを活用している。この講演ではソニーにおける社内技術コラボレーション体制、オープンソース推進体制、そしてオープンソース開発とその背景について紹介する。

ソニー製品は、20年前にすでにLinux OS基盤の上で製品開発をするようになっており、そこからの製品開発の変遷を紹介いただいた。

2003年に、パナソニックと共同して、CE Linux ForumというLinux開発を推進される組織も立ち上げられている。

https://www.static.linuxfound.org/sites/mainjp/files/what_to_learn_from_linux_agl_distribution.pdf

そして、ソニーさんでは、社内でもオープンに社内連携・コラボレーションを生み出すコミュニティ活動がトップダウンとボトムアップで活性化されている。

https://www.sony.com/ja/SonyInfo/technology/activities/Technology_Strategy_Committee/

発表内の金言はこちら👇大事。

コラボラティブ・プロジェクト管理
福安 徳晃 - The Linux Foundation 日本代表

オープンソースとインナーソースには大きな共通点があります。 それは厳密にはゴールを異にする組織を隔てた関係者間で、共通の意義を見出し、その点において共同作業 (collaborative project = コラボラティブ・プロジェクト)をする点です。 このコラボラティブ・プロジェクトを成功裡に立ち上げ、継続して組織に価値を提供していくには何が必要か? コラボラティブ・プロジェクトには投資が伴います。異なる組織感で共通の意義を見出し、企業として投資判断するためには、数値や仕組みが必要となります。
本セッションでは、筆者がこれまでLinux Foundationでのオープンソースプロジェクト管理に携わった経験から、組織が異なるステークホルダーが意義を見出し、組織間コラボレーションを通して価値を創出する上でのキーポイントを具体的実例や手法などを提示しつつ紹介します。

オープンソースプロジェクトの運営においては、「ガバナンス」「開発インフラ」「コミュニティ」「マーケティング」「データ」の5つの要素が大切。

データを用いて、個人のOSS活動の成果を称えるような仕組みも活用している

リフレッシュ! お楽しみ企画 / 休憩
InnerSource Gathering Tokyo 運営チーム

インナーソースマンが参上して、インナーソースの歌が熱唱いただきました。まじ最高でした

共創未来インナーソースマン feat. InnerSource Commonsコミュニティ

最後はめっちゃいい話だった

InnerSourceの歌を作ったら社内で俺の作ったレポジトリにPull Requestが飛んできた話

GREE 20周年! 20年続いたプロダクトの裏にあるInnerSource
林 記代一 (Kiyo) - グリー株式会社開発本部 Lead Engineer

GREE 20周年! 20年続いたプロダクトの裏にあるInnerSourceな文化や開発運用をご紹介します! 20年前でもちゃんとInnerSourceはありました!

GREE 20周年!とてもめでたい。おめでとうございます!!!

20年続いたプロダクトの裏にあるInnerSourceな文化や開発運用についてkiyoさんよりインフラストラクチャをご紹介。

技術コラボレーションをできるのがミソで、網の目にすることで、青のチーム所属しつつ、技術領域は横軸で発揮できるようにしている。

サイバーエージェントにおけるインナーソーシングの取り組み
小塚健太 - Developer Productivity室 室長
前田 拓 - ABEMA Live/CyberFight/FANBASE ARENA 技術責任者(各兼務)

サイバーエージェントでは社内の技術資産活用のために業務で開発したプロダクトの全社利用の促進とコラボレーションでの開発を支援してます。本セッションでは全社プロジェクトではある「Dグレード」の取り組みの紹介と、インナーソーシングの一例であるPipeCDとterraform-provider-pipecdというプロジェクトが開発に至った経緯と実際の運用方法について説明します。

「Dグレード」の取り組みについて、紹介。

Dグレードを組織としてサポートするプログラムを設けている。

続いて、FanTech(エンタメ)事業におけるTerraform Provider PipeCDの開発の話。PipeCDを持続可能な社内基盤として位置づけられるようにしていくために以下が大事であると考えているとのこと。

  • ソリューションにより減る不必要な仕事

  • 浮いた時間の再投資で得られる売り上げ

  • ソリューションがプロダクトにもたらす付加価値

また、社内だけでなく、外部にPublicに公開!
内製ツールをあえてOSSとしてリリースする戦略とその効果

社内基盤もOSSと成長パターンは同じ
外で流行れば中で流行るし、中で流行ったものを外に出していくことは大事。

InnerSource OST (Open Space Technology)

オープンスペーステクノロジー(OST)とは 参加者にとって重要なテーマについて深い洞察を得るためのディスカッション形式のセッションです。

様々なテーマでディスカッションされました。

懇親会

InnerSource について理解が深まるとともに、各社の事例を聞けて学びになりました。楽しかったです!


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