キハ100.110系列の今後予想


先日、JR東日本から新型車両HB-E220系の導入記事が出ました。盛岡、高崎地区への導入との事で私自身も地元路線と言う事もあり非常に楽しみな話題です。一方で現在活躍中のキハ100.キハ110系列の置き換えと言う事もあり、今回は今後のキハ100.キハ110系列の今後予想として記事を書こうと思います。

あくまでも個人的な意見ですし、趣味範囲内での話ですので、こういう考え方もあるんだなぁ〜程度に見て頂けるとありがたいです。

新型車両 HB-E220系のプレス

①盛岡地区
まず初めに導入線区である盛岡車両センター所属のキハ100.110系列に目を向けていきます。

現在盛岡車両センター(盛モリ)には、
キハ100系が16両 (10.11.13〜19.22〜28)
キハ110系0番台が5両(1〜5)
キハ110系100番台が12両(118〜131.133〜139)
キハ111+112-0番台が2両編成1本(1)、100番台が2両編成9本(112.114〜121)、150番台が2両編成1本(152)が所属しています。

釜石線を走る盛岡車両センター所属のキハ100系
2022.3.13 釜石線 綾織〜遠野
盛岡駅に停車中のキハ110系0番台快速はまゆり
(繁忙期で4連に増結)
2022.12.31 東北本線 盛岡駅
東北本線を走るキハ110系100番台先頭の快速はまゆり
2022.10.30 東北本線 日詰〜石鳥谷
花輪線を走るキハ110系150番台(152番)
2024.6.29 花輪線 扇田〜東大館
(あすなろ様から写真提供)
臨時運用でラッピング同士で東北本線を走る
ラルボニーラッピングのキハ110-2+キハ110-4
2024.5.19 東北本線 石鳥谷〜花巻空港


25年度下期から16両を導入との事なので、まず置き換えられるのはキハ100系16両だと思われます。
理由としては新型車両であるHB-E220系が3ドア車で20m車体。対してキハ100系は2ドア、車体長も16.5mと小柄な車体となっています。キハ100系と同区間で活躍しているキハ110系、東北本線で活躍している701系電車は20m車体であり停止位置がバラバラとなっています。この置き換えで停止位置を統一する目的があるでしょう。新型車両は3ドアとの事で、東北本線内では同じ3ドア車である701系との停止位置、乗降ドア位置も統一する事ができますし、釜石線でもキハ100.110の停止位置、ドア位置を統一する事ができるので乗務員、乗客にとっても良いのではないでしょうか。

そして今回は25年下期から16両という導入数であり、停止位置やドア数で厄介者となる盛岡車両センターのキハ100系は26年3月改正で引退するのではないかと予測しています。

そして一つ気になるのが釜石線の快速はまゆり号。
基本的には3両編成で釜石寄り1号車の指定席車両にはキハ110-0番台が充当され、2.3号車の自由席には0番台か100番台が充当されています。
繁忙期には4連に増結され、釜石寄り2両が指定席となります。使用されているキハ110-0番台は急行列車用として作られた車両であり、新幹線の座席のような簡易リクライニング座席となっています。新型のHB-E220系が釜石線に導入されるにあたって、考えられる事が2パターンあります。

一つは快速はまゆり名称廃止、指定席廃止と言う事です。HB-E220系はオールロングシート車両となっており、仮に快速運用が残っても名称廃止で無名の快速列車。更にクロスシート車を新たに作るとは考えにくいですし、ロングシート車と言う事はわざわざ座席を指定する必要もなくなる訳ですから指定席は廃止となるでしょう。

キハ110系0番台車内
2020.2.1 2581D車内にて

二つ目は快速はまゆり自体の廃止です。
快速はまゆりは乗車率も高く、釜石〜花巻〜盛岡間の乗車率もそこそこ。昼間の53.54号は東北本線内停車と言う事もあり盛岡〜花巻間の輸送も担っています。釜石線から快速列車が廃止となるのはあまり考えにくいですが、キハ110系は2ドア車でドア位置が東北本線内で701系とは異なっていて、デッキ付きで乗降に時間がかかってしまっています。3ドアロングシートで20m車であれば東北本線内でも701系と設備やら乗降位置が統一できて良いとも思います。ですが、私個人的には快速廃止は需要もあるので中々考えにくいなぁと思いますが今後の展開に期待ですね....。

②高崎地区
次にもう一つの導入線区である八高線(高麗川〜高崎間)のエリアに目を向けていきます。

現在ぐんま車両センター(群クン)には
キハ110系200番台が9両(207-210.218-222)
キハ111+112-200番台が6編成12両(204-209)
が所属しています。

HB-E220系は2両固定編成が8本(16両)が導入されるとの事で2両固定編成であるキハ111+112-200番台は全車が置き換えられるでしょう。そして残るキハ110系の方は前期車である4両(キハ110-207〜キハ110-210)を合わせて16両が今回の置き換え対象ではないかと見ています。しかし、残る5両のキハ110系も同時に置き換えられる可能性もあれば、しばらくの当面は残留し、2陣のHB-E220系増備で置き換え可能性もありそうです。

③その他のキハ100.キハ110系列の車両動き

今回の新型車両置き換え対象とはなっていない一ノ関運輸区(盛イチ)キハ100系、小牛田運輸区(仙ココ)のキハ110系列ですが、今年に入ってから車両に動きが出ています。

まずは一ノ関運輸区(盛イチ)のキハ100系ですが、現在は20両(キハ100-1〜8、31〜37、42〜46)が所属しています。

北上線を走る一ノ関運輸区所属のキハ100系
2023.6.19 北上線 ゆだ高原〜黒沢


猊美渓駅付近の鉄橋を渡るキハ100-37+キハ100-4
2020.7.28 大船渡線 猊美渓〜柴宿


まず動きがあったのは今年9月。
茨城県のひたちなか海浜鉄道に一ノ関運輸区のキハ100が譲渡される事が決定し、9月と10月にキハ100-39、キハ100-41が茨城県のひたちなか海浜鉄道へ譲渡されました。同じく一ノ関運輸区所属のキハ100-40も郡山車両センターへ入場しており、そのうち譲渡陸送される予定となっております。

一ノ関運輸区所属時代のキハ100-40+キハ100-39
2021.8.6 東北本線 一ノ関駅


キハ100系が3両譲渡された一方で、10月下旬に郡山総合車両センター所属のキハ111+112-107番が盛岡車両センターに一旦回送。その後にドアステッカー、を盛岡地区仕様へ変更し、スカートをキハ110系後期車同様の塞ぎ板に変更され一ノ関運輸区に転属となった模様です。更に11月初旬には小牛田運輸区で唯一の原色であったキハ111+112-113番が一ノ関運輸区へ転属。続くように11月26日には小牛田運輸区(仙ココ)所属で、郡山総合車両センターを出場したキハ111+112-151番が盛岡車両センターへ回送されており、107番と同様にステッカーの変更等が行われ、後日一ノ関運輸区へ転属するものと思われます。151に関しては2編成しか居ない少数派の150番台であり、元々同編成は盛岡車両センターの所属であった為に一時的な里帰りとなっています。

では何故一ノ関運輸区にキハ110系が転属したのか?
ここからはあくまでも私個人的な予想となりますが
HB-E220系導入の理由も含めて、新車導入以外にもパターンに分けて記事を書きたいと思います。

まず最初に考えられるのは不通となっている他の路線との関係が絡んでいるでしょう。

3-① 陸羽東線、奥羽本線
来年春に運転再開予定の奥羽本線、院内〜新庄間は7/25に発生した山形秋田集中豪雨の影響を受けて運転再開の見込みが経っていませんでしたが、架線を撤去して非電化へ。院内〜新庄間は系統分離を行い気動車での運転との記事が出ています。

奥羽本線 新庄〜院内間 復旧状況プレス記事
2024.10.18 JR東日本

プレス内にはキハ110系による列車の運行も検討しているとの内容が。
一ノ関運輸区にキハ110系を配置して、北上線を経由して横手から奥羽本線へ。そこから院内〜新庄間の営業運転に入るのではないかと考えています。
同じく陸羽東線の鳴子温泉〜新庄間が不通となっており、新庄方面にキハ110系の送り込みができない事から一ノ関運輸区にキハ110系を配置して運用するのではないかと考えています。

3-② 一ノ関地区での運用
今回の新型車両導入の記事では高崎、盛岡地区のみの導入ではありますが、新車導入までの間はキハ110系でキハ100系を置き換えて運用する可能性もあるのかと言う事です。最初の盛岡地区の話で停止位置の話題が出たと思いますが、将来的に一ノ関地区へのHB-E220系導入までの期間で、キハ100をキハ110系置き換えて車両を20m車に統一してしまおうと言う話です。

現在一ノ関運輸区には20両のキハ100系が所属していると先程書いた通りですが、八高線で走る200番台は今回の置き換え対象である為、置き換えられた200番台全車を一ノ関運輸区へ転属させ、同地区のキハ100系を置き換えるのではないかと予想しています。先程200番台の5両は当面残るのではないか?と書きましたが、八高線の200番台全車両を合わせると21両と一ノ関のキハ100系の20両と数がほぼ同じ。更に奥羽本線院内〜新庄間に使用させる目的もあるため、郡山、小牛田から転入してきた車両を含めて車両数が増えるのは妥当ではないかと思います。それも踏まえて一ノ関地区への玉突き転属と言う形で、一ノ関運輸区所属のキハ100系を全廃させるのではないのかと予想しています。
20m車に統一させる事で、北上線に送り込みをする際には東北本線を通る為、701系と同じ停止位置で統一させた方が乗務員にも不利がなく良いのかと思います。更には先程説明したように院内〜新庄間の営業運転にもキハ110系が使用される予定となっている為に、車両を統一させる目的があるのではないかと考えています。

3-③ ポケモントレインの今後
現在一ノ関運輸区に所属しているキハ100のうち、POKEMON with YOUトレインとして活躍している(キハ100-1+キハ100-3)2両ですが、同地区のキハ100系が置き換えられる事を考えれば先は長くないのではないのかと思います。震災の復興支援として登場した列車ですが、登場から既に12年が経過しており種車がキハ100形初期車である1番と3番。1990年製造と既に34年が経過しており、老朽化が進行しているのは間違いないでしょう。

東北本線を走るPOKEMON with YOUトレイン
キハ100-3+キハ100-1(盛イチ)
2021.8.6 東北本線 有壁〜一ノ関
団臨で釜石線を走ったPOKEMON with YOUトレイン
キハ100-1+キハ100-3(盛イチ)
2020.12.13 東北本線•釜石線 花巻駅


仮に一ノ関地区にもHB-E220系で置き換えの波が迫ったとしても、新たに今後このような列車を作るのは考えにくい所です。もし今後イベント列車が走るような機会があればHB-E300系ひなび、SATONOと言った車両を使うのではないかと予想しています。

釜石線を走るHB-E300系 (ひなび)
2023.12.31 釜石線 綾織〜遠野

長々となりましたが私個人的に一ノ関に転属した理由、今後の予測も踏まえて以下の理由として記事を書かせて頂きました。あくまでも個人的な意見である事をご承知ください。宜しくお願いします。

4 その他のキハ100.110系列について
新型車両のHB-E220系の導入外で、まだ置き換えの詳細が出ていない八戸エリアのキハ100、山形エリアの左沢線のキハ101、長野、新潟、郡山地区のキハ110系列もゆくゆくは順次置き換えられていくものと思われます。

私個人的には八戸地区のキハ100が一番気になっている所です。中でも八戸地区の7両あるキハ100のうち2両は元盛岡所属のキハ100-20.キハ100-21が在籍しています。20.21番は2010年と2014年に快速しもきた号の増発に伴い八戸へ転属。両車共に1991年7月26日落成と盛岡、一ノ関地区のキハ100と同年代の車両。既に落成から33年が経過しており、1993年製造の200番台(キハ100-201〜キハ100-205)も含めて、八戸車が走る大湊線は陸奥湾の海沿いを走る事による塩害腐食や、冬場は豪雪になる地域を走るために盛岡、一ノ関地区よりも老朽化が進んでいるのではないかと個人的に思います。

郡山総合車両センターを出場し
八戸へ向かうキハ100-20
2022.7.20 IGRいわて銀河鉄道線 盛岡〜青山
そよ風様写真提供


長々と記事を書いてきましたが、今回の新型車両導入は間違いなく新たな東北地区の話題となる事でしょう。新型車両の導入に期待すると共に、今走っているキハ100.110系列が見納めになる日は間違いなく遠くないと思います。今のうちに乗車、撮影を楽しめるうちに楽しむのが一番いいと思います。

今回はこの辺でお開きにしたいと思います。
ありがとうございました。

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