子どもの虐待を考える2015~ダイジェスト版 むずかしい子を育てるペアレント・トレーニング
2015年に受講した『子どもの虐待防止センター』主催の講座の7回目のブログになります。
この回は実際に子どもとどう接すればいいかの講義になります。
本文にも書いてますが、この講義を自ら受講しようと考えるような人は元から虐待などしない親だろうと思います。
ですので、私はこの『ペアレント・トレーニング』はある意味義務化してもいいのではないかと思っています。
やはり、虐待はしたくなくてもどう接していいのかわからないという親は、単身世帯や核家族世帯が増えると増加していくだろうと思いますからね・・
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子どもの虐待防止センター主催の講座に行ってまいりました。
今回は児童虐待防止センター(CCAP)で相談員をされている青木幸子さんを講師に迎えた・・
『ダイジェスト版 むずかしい子を育てるペアレント・トレーニング』であります。
本当は一回2時間・全7回行われるペアレント・トレーニングを、90分で概要を説明していくという内容であります。
躾についての問題
〇何回言ってもなおらない
〇全然言うことを聞いてくれない
〇どう叱ったらいいの?
〇褒めるところが見つからない
〇この子はわざとやってるの?
〇また怒ってしまった。私はダメな親なのかしら?
⇒これらは全てストレスになってしまう
力で抑える一瞬おさまるが・・
怒鳴られる、叩かれるとことにすぐに慣れてしまい、もっと強い力でないと修まらなくなり、悪循環に陥る・・
⇒親子関係が悪くなるだけで躾にはならない
⇒怒鳴ったり、怒ったりして子どもを躾ても恐怖心しか残らない
子どもの現状と親の期待値が高いことが問題・・
⇒期待値を合わせることが重要
子どもはかまってもらうことで栄養をとっているようなもの
⇒かまってもらえないと、関わってもらいたくて怒られてもいいからと問題行動を起こす
子どもが言うことを聞いてくれれば怒鳴らずにすむのに・・
そこで・・
わかりやすく行動を具体的に表現する
⇒行動を見たまま、実況中継のように伝える
肯定的表現が重要
「~しないで」でなく「~してね」
例
〇悪い態度をしないで ⇒ 呼ばれたら返事してね
〇ゲームばかりしないで ⇒ 1時間で一度終了
〇嘘つかないで ⇒ どういう事か話してみて
〇開けっ放しにしないで ⇒ ドアを閉めて
環境をつくることも重要
〇環境を考えて伝えると問題行動が防げる
〇伝える時は気が散るものを除く
〇タイミング
〇話す時の子どもとの距離⇒目の高さを合わせるなど・・
〇穏やかに伝える
効果的な褒め方ステップ
(小さなステップを見逃さずに褒めましょう)
〇賞賛を与える(すご~い!!)
〇望ましい行動を表現する(〇〇したんだね)
〇子ども側の理由を述べる(そうすると~できるね)
〇良い結果を与える(よかった体験)
予防的教育法
〇子どもにして欲しいことを親が明確にし、具体的に伝える
(~の時は~をして欲しいの)
〇子ども側の理由を説明する
(そうすると~でしょ)
〇練習(シュミレーション)する
(じゃあ、練習してみよう)
落ち着くヒント
子どもが荒れてる時は、まず親が先に落ち着く
〇落ち着くためにできる行動を考える
〇怒鳴る前の深呼吸、10数えるなど
〇5秒待ちましょう
〇良い方に考える
〇子どもの言葉や態度に感情的に反応しない
〇子どもと勝負しない
問題行動を正す教育法
〇問題行動をやめさせる
共感する「~したいのは分かるよ」
〇悪い結果を与える「でもね、~」
〇してほしいことを説明する
「~のときは~をしてほしいだ」
〇練習させる
「じゃあ、練習しよう」
問題行動を正す教育法ポイント
〇まずは落ち着く(親が先に落ち着く)
〇短く
〇一つの問題に絞る
〇一貫して(褒めることも忘れない)
〇問題行動を改めたら何か得するチャンスを与える
自分自身をコントロールする教育法
第1のステップ
1、親自身が深呼吸して落ち着く
2、子に落ち着くための指示を与える
「今は話せないみたいだから、ここにいなさい」
3、落ち着くまでの時間を与える
親が落ち着いた後、子が落ち着いたか確認
「お話できる?」
第2のステップ(フォローアップの教育)
1、共感的表現「~したかったのはわかるよ」
2、状況を説明する「でもね、〇〇するのはよくないね」
3、落ち着くヒントを子どもに教える「怒って〇〇しそうになったら、ママみたいに~するといいよ」
4、落ち着くヒントを練習させる「じゃママとやってみよう」
5、元の問題に戻る(悪い結果)
感想として・・
実際に例をだして体験させる講座でしたので、とてもわかりやすかったです。
子育てに悩んでいる方は受講することをオススメします。いろいろな場所でこのペアレント・トレーニングは実施されているそうです。
しかし・・
こういうのを受講しようとする親は意識が高いでしょうから、自発的に虐待するようなことは絶対にないんじゃないかと思います。
日常的に子どもを虐待するような親は、自分から進んでこのようなトレーニングなど受けることはないでしょう・・
私がなんらかの力を貸したいのは、そういう親元にいる子どもであります。