第17回子どもの貧困対策情報交換会「社会的養護を考える-「ケアリーバー全国調査」を受けて」
なくそう!子どもの貧困全国ネットワーク主催の『第17回子どもの貧困対策情報交換会 社会的養護を考える−「ケアリーバー全国調査」を受けて』をオンラインで受講いたしました。
松本 伊智朗さん(まつもと いちろう)(「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク世話人)を司会に、下記の方々の講演をお聞きました。
〇伊部 恭子(いべ きょうこ)さん (佛教大学・全国調査検討委員会委員)
〇IFCA(社会的養護の当事者参画をすすめる団体) メンバー
〇高橋 亜美(たかはし あみ)さん (アフターケア相談所ゆずりは所長)
『ケアリーバー』とは社会的養護の経験者を言います。簡単に言うと「児童養護施設や里親に措置された経験がある人」です。
厚生労働省が初めてケアリーバーのアンケート調査を行いました。その結果を簡単にまとめたのが下記になります。
この結果を見てどう感じるか?というのも人それぞれなのかもしれません。かなり早い段階で社会的な自立を迫られてしまう印象を受けます。だから、自己実現などは大変だろうなと思います。しかし、健康面などは思ったより良いのではと思いました。
しかし‼️
当事者たちに言わせるとこのアンケート作成の段階で当事者の意見は一切入っていないとのことです。言うなれば一方的に作成されたアンケートに答えてさせられたということです。
ですので・・
数字には見えない個別的な部分(例えば正社員もマチマチですし、どういう経緯で就職したかなどはこれではわかりません)は見えません。
そして、健康面などもこのアンケートではあくまでも主観なので、検査結果など関係なく本人が健康と回答したら健康ということになってしまいます。ですので、この調査では正確な状況は把握しきれないのでないかということです。
私は虐待防止とともに、虐待サバイバー(虐待経験者)の援助をしたいと思っています。私の活動は全てそれにつながっていると言っていいでしょう。
家庭でずっと育った虐待サバイバーはケアリーバーに対して『施設に入れただけまだマシだ』と言う人もいます。
しかし、幼少期に過酷な状況に追い込まれ、トラウマなどの様々なハンディを背負わされ苦しんでいるなら、私は誰であれ力になりたいと思います。
そして、この令和の時代に漸くケアリーバーのアンケートが行われた‼️という事実だけでも、今まで行政が子どもの環境を良くすることと、虐待サバイバーなどのケアには一切力を入れてこなかったことは容易に想像出来ます。
だから、アンケートは欠陥があるかもしれませんが大きな一歩なのかもしれません・・これで止まらずに、どんどん社会が改革されていくように私も出来ることをやろうと思います。