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【虐待サバイバー】『一般社団法人Onara』さんにお話をお聞きしました。
こんにちは。板橋区議会議員の大森大です。
昨日は日本維新の会の議員団で、虐待サバイバーの支援を行なっている『一般社団法人Onara』さんにお話をお聞きしました。
前に私が行った虐待サバイバーに関する一般質問では、区長の回答は『虐待サバイバーの法律的な定義がないことから、対象を虐待サバイバーに限定をした支援や計画立案について現在、検討は行っていない状況であります。』というものでした。
それから虐待サバイバーの支援はどうすればいいかずっと考えておりまして、そんな時に虐待サバイバー支援の団体である『一般社団法人Onara』さんにお会いしたので、日本維新の会のメンバーを誘ってお話をお聞きすることにしました。
参加メンバーは・・
古賀じょうじ江東区議
おやまだ静香新宿区議
木村さちこ台東区議
林あきこ江戸川区議
私・大森大板橋区議
(※順不同)
の5人になります。
で、内容ですが・・
まずは用語の説明をしときます。
【虐待サバイバー】とは・・親から虐待を受けて育った人たちを指します。
【ケアリーバー】とは・・児童養護施設や里親などの社会的養護のケアから離れた人たちのことを指します。
ですので、虐待サバイバーの中にケアリーバーは入ります。
推測ですが、虐待サバイバーのうち1%くらいがケアリーバーではないかと言われています。
※今回のお話でもそのように語られていました。
残りの99%は社会的擁護を受けずに(言うなれば何もケアされずに)育った人たちであります。
※以下この99%の方々を虐待サバイバーとします。
ケアリーバーは記録も残っているので行政側も実態を把握しています。しかし、虐待サバイバーは何の保護もされていないので虐待などの記録が一切無いのです。
だから、実態把握が出来ないのでその後の支援に結びつかないわけです。
実際に板橋区でもケアリーバー応援プロジェクトという支援策は存在します。
しかし、虐待サバイバー応援プロジェクトのようなものは存在しません。
虐待サバイバーの多くはトラウマに苦しんでいますので、自己肯定感が低く情緒不安定になりやすいので、人間関係の構築がうまく出来ない人が多いのです。
そして、虐待を受けてましたから親や親族などとの交流も自ら断ち切っているので、孤立化しやすいのです。
そのために社会に出ても頼る人がおらず、様々な面で困っている方が多くいらっしゃいます。例えば、住居を借りるときや就職する時に保証人が必要になるケースがありますが、それを頼む人がいないのでOnaraさんが保証人や緊急連絡先になってあげているとのことです。
それと今年の4月から【社会的養護自立支援拠点事業】が始まりました。
それに合わせて多くの団体が活動を始めたましたが、人手不足と場所の不足により、受け入れが困難になっているとのことです。
それと、トラウマ治療を行なってくれる病院が登場しました。(昔からあったのかもしれませんが30年前には存在を全く聞いたことありませんでした)
しかし、保険適用でなく自費なので、保険適応にするかせめて補助金を出してほしいとのことでした。
それと行政が出す補助金は様々な制約が多く、例えばその自治体に住民票がある方を対象とした事業にだけ払われるケースなどもあります。しかし、虐待サバイバーなどは親元から逃げている人もいますので、住民票を移さずに、しかも出来るだけ親から離れて暮らしたいという方もいますので、補助金に対する制約を極力無くしてほしいとのことでした。
この虐待サバイバーの支援というのは、行政がやるべきことと民間の方が向いていることに別れるように思います。なので、やはり官民連携を進めて支援を行っていくしかないのだなと再認識いたしました。
これからも虐待サバイバーの問題を考えてくれる仲間を増やしながら、私なりにやれることを模索していきたいと思います。
今回お話を聞かせていただいた『一般社団法人Onara』代表の丘咲つぐみさんありがとうございました。
ちなみに下が丘咲つぐみさんが生い立ちなどを語られている街録Chです。