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王様は幸せになれないのか?〜映画『エルヴィス』感想〜

映画『エルヴィス』をやっと観ました。

実は昔にエルヴィス・プレスリーの人生を下地にしたある創作物を作ろうと思っていたので、彼の人生を調べたことがあるのです。

この映画はまさに、その時に私が抱いた印象をそのまま映像化したような作品でした。(※まぁ同じ人の人生ですから当たり前ですが)

エルヴィス・プレスリーとはどういう人なのか?

一言で言うなら・・『母親と音楽を心から愛した純粋な人間なのです』

この映画ではデビューした後から描かれていますが、エルヴィスがデビューしたのは母親の誕生日にレコードをプレゼントしようとしたことがキッカケです。

歌が好きで得意な彼は、母親の誕生日に地元のスタジオで母親の好きな歌をレコードに吹き込んでプレゼントしようとしたのです。

そのスタジオのオーナーがその歌声を聴いて、知り合いのレコード会社の社長にそのレコードを送ったのです。

黒人街のスタジオなので、社長は当然黒人が歌っているのかと思ったそうです。(※当時は歌が上手いのは黒人というイメージだったそうです)

しかし、あまりに上手いのでスタジオオーナーに連絡すると、なんと歌っているのはハンサムな白人だったのです‼️

なのですぐに会いに行き契約しようとしたのです‼️

社長は迷うエルヴィスに「君の歌声なら母親に楽をさせてあげられるようになるよ」と語ったそうです。

大好きな歌で母親に楽をさせてあげたい‼️その思いでデビューするわけです。

しかし、あまりにも魅力がありすぎて爆発的に人気が出て巨額を稼げる人間になってしまった為に、悪い奴が次々と寄ってきてしまうのです。

実はエルヴィス・プレスリーってある人に似ていると思うのです。

それは美空ひばりさんです。

ロックの王様演歌の女王

母親に依存しているマザコンで、圧倒的な歌唱力と魅力を兼ね揃えた大スター‼️
病気に苦しんでも最後までステージに立ち続け、多くの人を魅了するが家族運には恵まれない。
(※エルヴィスは母親が早くに死んだので途中からパーカー大佐に依存が変わります)

王と呼ばれる人って幸せになれないのですかね?

そしてこの映画よく出来ていると思うのですが、一つだけ気に入らない点があります。

この映画だと妻のプリシラ・プレスリーはエルヴィスのことを思っている良妻賢母のような印象を受けます。しかし、実際の彼女はエルヴィスの空手の先生と不倫していたのです。だから、エルヴィスは彼女から離れていくわけです。

この映画だと奥さんのとこ戻ればいいじゃないか?と思えてきます。しかし実際は誰も信用出来ずに、彼が寂しさを紛らわせるのはステージの上しか無かったのです。だから妻の不倫の描写があった方がエルヴィスの孤独感が際立ったように思うのですがね😓

しかし、主演のオースティン・バトラーは見事にエルヴィスを演じてますので見応えはあります👍
切ない気持ちになりますがオススメの映画です。