第二十二話 ~企業調査とアクティブファンド(2)~
このお話は、一人の女性が投資を理解しながら、ウォーレンバフェットの考えに触れ、自分なりの投資スタンスを確立していく物語(フィクション)です。
投稿22:企業調査とアクティブファンド(2)
だいさく先生は続けた。「そこで、今日はアクティブファンドについてお話ししましょう。アクティブファンドは、各ファンドが独自の企業選定基準を持っています。つまり、ファンドマネージャーという専門家が、徹底的な企業調査を行い、選び抜いた企業群が組み入れられているのです。皆さんが今すぐ自力で企業を選べなくても、アクティブファンドなら、その専門家の知識と経験を活用しながら学んでいくことができるんです。」
受講生たちは再び興味を引かれたように、顔を上げ始めた。アクティブファンドを通じて、専門家のサポートを受けながら自分の投資を進めていけるという考えに、少し希望が見えてきたようだった。
「ですから、まずは自分が共感できる企業選定基準や運用方針を持つアクティブファンドを見つけることが大切です。」だいさく先生は強調した。「そこに、自分なりの信念や応援したい企業が含まれているかどうかがポイントです。」
かおるも再び頷いた。
「例えば、あなたがジョンソン・エンド・ジョンソンやディズニーのような企業に興味を持っているなら、その企業が含まれているアクティブファンドを探してみると良いでしょう。そして、そのファンドがどうしてその企業を選んだのか、バフェット流に考えてみてください。企業の成長性や社会的な貢献度、自分なりの視点で調べてみるんです。これを通じて、少しずつ企業を選ぶ力をつけていくことができます。」
だいさく先生は、続けてこう話した。「そしてさらに、自分が調査した企業の商品を実際に買ってみることも一つの方法です。投資とその企業を応援する気持ちが一緒になったとき、どんな気持ちが生まれるのか。それは、インデックス投資では得られない貴重な体験になるでしょう。」
かおるは、だいさく先生の言葉を聞きながら、自分の心の中で一つの道筋ができていくのを感じていた。専門家の力を借りながらも、自分自身で調べて投資を進めていくことができる。その考えに、新しい投資の可能性を感じ始めた。
他の受講生からも質問が飛び交うようになった。
「先生、アクティブファンドって、それぞれのファンドマネージャーが選んでいる企業を信じていいんですか?」
だいさく先生は頷きながら答えた。「もちろんです。ただし、ファンドごとに選定基準や運用方針が異なるので、必ず自分が共感できるファンドを見つけることが大切です。そこに、自分なりの信念や応援したい企業が含まれているかどうかがポイントです。」
かおるはその言葉に、改めて自分の次のステップが見えてきた。
「私も、まずはアクティブファンドの中から、好きな企業を調べてみよう。そして、その企業の成長を応援しながら、私も成長していきたい…」
だいさく先生は微笑みながら、セミナーを締めくくった。
「アクティブファンドは、専門家の力を利用しながら、自分の知識と経験を積み重ねていける投資方法です。投資の道は一つではありませんが、信じられる企業やファンドを選び、応援することが、長期的な豊かさにつながります。」
かおるは、自分の中に芽生えた新しい投資の可能性を胸に、次の行動を考え始めていた。
「次回予告:かおるがいよいよアクティブファンドを選び、実際に企業を調査する。投資と企業応援が一緒になったとき、どんな気持ちが生まれるのか?」