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第二十三話 ~ディズニーをバフェット流に考えてみる~

このお話は、一人の女性が投資を理解しながら、ウォーレンバフェットの考えに触れ、自分なりの投資スタンスを確立していく物語(フィクション)です。

投稿23:ディズニーをバフェット流に考えてみる

かおるは、だいさく先生のセミナーで教わったバフェット流の企業選定基準を頭に浮かべながら、リビングでディズニーについて調べていた。

「ディズニーの持続的な競争優位性って、何なんだろう…?」

パソコンの前でぶつぶつと独り言を言いながら、検索結果に目を走らせるが、情報が多すぎてよくわからない。持続的な競争優位性、シンプルなビジネスモデル、優れた経営陣――バフェットが重視する基準を元に、ディズニーの強みを見つけようとしているが、どれも難しい言葉に感じた。

「うーん、わからないな…。これって本当に当てはまるんだろうか…?」

かおるは悩みながら、隣の部屋でテレビを見ていた夫・真司に声をかけた。

「真司、ちょっといい?」

「どうしたの?」と真司がリビングにやってきて、かおるの隣に座った。

「ディズニーについて考えてるんだけど、バフェット流にどうやって分析すればいいか分からなくて…。持続的な競争優位性とか、ビジネスモデルがシンプルとか、あと経営陣のこととか…」と、かおるは少し困った表情で問いかけた。

真司は考え込みながら答えた。「うーん、ディズニーの競争優位性って言えば、やっぱりブランド力かな?ミッキーとか、あのキャラクターたちがどれだけ強力かっていうのは、他にはないよね。あと、テーマパークも世界中にあって、他社が追いつくのはかなり難しいんじゃないか?」

かおるは頷いた。「確かに、ディズニーって世界中で愛されてるもんね…。でも、ビジネスモデルがシンプルかどうかはどう思う?」

真司は少し頭をかいてから、「シンプルかどうかって言われると、ちょっと複雑かもね。映画、テーマパーク、キャラクターグッズにメディア配信…事業はたくさんあるけど、どれもつながってる気がするな。例えば、映画がヒットすればグッズも売れるし、テーマパークに来る人も増える。全部がうまく連動してる感じかな。」

かおるはその説明に少し納得したものの、まだ全体像が掴めないようだった。「なるほどね…。でも、優れた経営陣ってどうなんだろう?今の経営陣がしっかり運営してるって、自信を持って言えるかな?」

真司は困ったような顔をしながら、「うーん、それは正直、俺も詳しくは分からないな…。でも、ディズニーは長い間、ちゃんと成長し続けてるよね。経営が悪かったら、こんなに世界中に愛されるブランドにはなってないと思うけど。」

かおるはその言葉に少し安堵しながらも、まだ自信が持てなかった。「そうだよね…。でも、私にはまだ、ディズニーが5年後、10年後も成長し続けるか自信が持てないんだよね。」

真司はかおるを見て、「でもさ、こうやって調べて考えるのは、すごく理にかなってるよ。お前がやってること、ちゃんと意味があるし、すごく良いことだと思う。」

かおるは真司の言葉に少しほっとした。

「ありがとう。でも、やっぱり今の私には、全部自分で判断するのは難しいって思うの。だからしばらくは、専門家の力を借りながら学んでいこうかな。アクティブファンドを選んで、少しずつ企業について学びながら、自分の投資スタイルを見つけたい。」

真司はかおるの成長を感じながら、「それでいいと思うよ。自分のペースで進めばいいんだ。」と優しく微笑んだ。

かおるは、これまでとは違う投資のアプローチを見つけたことに、少し自信を取り戻しつつあった。そして、次のステップとしてアクティブファンドを選び、専門家の力を借りながら学んでいくことを決意したのだった。



「次回予告:かおるがいよいよアクティブファンドを選び、投資を進める。企業とつながる投資の第一歩とは?」


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