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第二十話 ~好きなものから考える投資のヒント~

このお話は、一人の女性が投資を理解しながら、ウォーレンバフェットの考えに触れ、自分なりの投資スタンスを確立していく物語(フィクション)です。

投稿20:好きなものから考える投資のヒント

週末、かおるは母・節子の家を訪ねた。バフェットの投資スタイルに倣い、自分の信じられる企業を探そうとしていたが、うまくいかずに悩んでいた。

「お母さん、私ね、最近本当に迷ってるの。バフェットみたいに、長期で応援できる企業を見つけたいんだけど、いくら調べてもどれがいいのかわからなくなってきたの。」

節子はお茶を淹れながら、かおるの話に耳を傾けていた。

「そんなに悩まなくてもいいんじゃない?もっとシンプルに考えてもいいと思うわよ。」

かおるは母の言葉に驚き、少し戸惑った。

「でも、バフェットみたいな投資をするには、企業の成長性や経営陣の質とか、たくさんのことを考えなきゃいけないんだよ…?」

節子は軽く首を振り、こう言った。

「バフェットさんだって、自分が好きな会社に投資してるんじゃないの?コカ・コーラなんて、彼が大好きな飲み物だから長く持ってるんでしょ。かおるも、自分の好きなものから考えたらどう?」

その言葉に、かおるは一瞬戸惑ったが、すぐに何かが心の中でピンときた。

「好きなもの…?」

節子は微笑んで、「そうよ。バフェットさんは、きっと自分が信じられるもの、自分が好きなものに投資しているのよ。だから、かおるも自分の生活や好きなものに目を向けてみたら?」と続けた。

その瞬間、かおるの心に小さな光が灯ったような気がした。

「自分の好きなもの…」

ふと、かおるはディズニーランドのことを思い出した。家族で何度も訪れてきた場所で、彼女にとって特別な思い出が詰まっている場所だ。

「ディズニー…」

さらに、テーブルの上に置いてある絆創膏の箱に目が留まった。ジョンソン・エンド・ジョンソンのロゴが目に入る。

「ジョンソン・エンド・ジョンソン…たしかこの会社って、私が投資している投資信託に組み入れられている企業だった…」

その瞬間、何かが一気に爆発するような感覚がかおるを包み込んだ。

「そうか、私が普段から関わっている、好きなものに目を向ければいいんだ!」

かおるは、これまで投資を複雑に考えすぎていたことに気づいた。バフェットがコカ・コーラを好きだからこそ投資を続けてきたように、自分も生活の中で好きな企業、信じられる企業を応援する投資ができるのではないかと感じ始めたのだ。

「ありがとう、お母さん。なんだか、少し見えてきた気がする…」

節子はにっこりと微笑み、「それでいいのよ。焦らずに、自分が信じられるものを探していけばいいんだから。」と答えた。

かおるは、自分の中で小さな希望が芽生えていくのを感じた。投資はただ数字や利益を追うものではなく、自分が信じられる企業とつながり、その成長を応援するものだと、少しずつ理解し始めたのだ。

「次回予告:かおるが新たな光を胸に、再びだいさく先生のセミナーに参加。次なるステップは?」


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