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レイチェルしか勝たん、そんなマイナーゲームのお話

最近、家で格ゲーに勤しむ時間が増えたためゲームセンターに行く頻度がめっきり減りました。先月アーケード版スト6が出てからはボチボチ行っていて、既に3店舗ほどでプレイしましたがやはりゲーマーの血が滾る空間はゲーセンだと思っているので、意識的に行きたいと思っています。

と、思う一方で現在は配信で、現地に行かずとも大会の観戦が出来たりするので自宅でその雰囲気が味わえたりするのは、学生時代から考えると大変未来感がありますね。
ゲーセンの大会動画を漁るのも趣味の一つなのですが、先日かなり前の大会ながら、興味深いゲームのものを見つけました。

1993年、コナミより発売の格闘ゲーム「マーシャルチャンピオン」の大会動画です。
「えっ?まさかこのゲームをやり込んでいる人達が存在するの!?」
という、驚きがありました。

ブーム最盛期ゆえの、有象無象の一つ

このマーシャルチャンピオン、格ゲーブームが最高潮だった93年に登場したものですが、特にヒットすることもなく、新作がハイペースで出ていた当時においてはすぐにゲーセンから消える運命にあったマイナーゲームの一本です。対戦プレイをするにはあまりにも底が浅く、ただ大きなキャラクターがやけに耳に残る大きなボイスで喋っていて耳には残る、でもやった記憶はない…そんな印象の人が多いゲームだったんですね。
一応後でPCエンジンに移植もされましたが、シリーズ化されるでもなくこの一作のみで潰えたキャラクター達。それがこの10名です。

割と個性的なメンツではありましたが、
格ゲー群雄割拠の時代においてはインパクト不足でしたね

操作形態はレバー+3ボタン(上段・中段・下段)という独特なものでした。ちなみにこれはそのまま攻撃する位置を指したもので、今のゲームでいう中段(しゃがみガード不可)という訳ではありません。
必殺技は各キャラ2つずつ、キャンセルなどのテクニックは無く、攻撃は基本的に全て単発です。レバー+中段で投げ技がありますが、何故かジャンプしても低い位置だと強引に投げられたりする変な仕様がありました。
当初の予定ではイーアルカンフーの平成版を出すつもりだったのが、予定変更でこのゲームになったそうで、「対戦格闘ゲーム」のノウハウを持たないコナミの、なんともたどたどしいゲームでした。個人的にも何度もプレイしたくなるようなゲームではありませんでしたが、上の大会動画ではやはり皆さん得意の連携などを持ってますね。やり込み勢、いるんだなぁと。

唯一の功績は、このキャラ

そんなお世辞にも良いゲームとは言えないこのマーシャルチャンピオンが、この世に遺した爪跡と言えば、女性キャラ・レイチェルの存在でしょう。

アメリカ人くノ一という、かなり傾いたキャラでした

ご覧の通りのスタイルとコスチュームで、ゲームの地味さとは裏腹にかなりの人気があったキャラです。月刊ゲーメストでは読者投稿コーナーにこのキャラのイラストが大量に寄せられるので、特別企画としてレイチェルだけのページを設けた事もあったほどです。後年、SNK女性キャラのガチャポンフィギュアが出た時、メーカーが違うのにレイチェルがラインナップされていた事もありました。今でも偶にイラストを見かける事もありますし、現在も支持者の多いキャラクターだと思います。
私も、結構好きで使っていました。…弱いキャラだったんですけどね。

でもこのゲームが話題に挙がる時は必ずレイチェルの話も出ます。そんなキャラを生み出したというのが、このゲームのたった一つの功績だったと言ってよいでしょう。

いや、ドット絵ながら素晴らしい
PCエンジン版で追加されたムービー、レイチェル目当てで買った人も
多かったと思われます。…ちなみに私も持っています(笑)。

そんな、金髪くノ一だけが輝いていたゲームの思い出でした。

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