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映画感想「るろうに剣心 最終章 The Final」(Filmarksより)
これも期待していた一本。
一年延期になり、ようやくお目見えした実写るろ剣完結編。
原作通り人誅編の映像化。
この作品のテーマである贖罪が前面に出る「本題編」と言ってもいい。
過去三作も漫画の実写映画化として大変高評価だったがその理由は、原作に沿いながら漫画的演出を廃した時代劇であることだと思う。
キャスティングも奇跡的なレベルでハマっており、今回の雪代縁はもはや原作越えと言わんばかりの存在感。
活劇は息をつかせぬ速さと重さが並び立ち、痛みが伝わってくるような迫力がある。
二時間にまとめているので原作を簡略化している部分はあるが、薫にまつわるあの場面は再現して欲しかった。
蒼紫と操の登場が早かったので察する事が出来たが、そこはとても惜しい。
だが剣心と縁の決着シーンは、こちらの方が芯に響く名演を二人が見せてくれた。
全体的に暗い雰囲気が続くので息苦しい映画ではあるが、今回も左之助の「よく生きてるな」というやられっぷりには少し笑ってしまった。
期待を裏切らない、良作です。