見出し画像

「オトナプリキュア」への印象…まさに現代のエンタメ

近年、「ジェンダーレス」という言葉がよく聞かれるようになり、男女の性差を無くそう、という方向に世の中が動いている印象です。
雇用機会の均一化などはかなり前から言われてましたが、その流れが拡大してきた結果なのかな、と感じます。

個人的な見解を言えば、あらゆるもので男女の区別をなくしてしまうのは弊害の方が大きいと思っていますし、男性扱い、女性扱いを差別だと捉えるのは行き過ぎだと感じます。基本的には「ジェンダーレス」を掲げる側の無責任さが透けて、賛同できる潮流ではありません。
男は男らしく、女は女らしく、が健全だと思っています。

では、趣味趣向においては

私が小中学生だった頃は世間的に、娯楽に於いても男女の壁がハッキリとあり、男子が少女漫画を読んでいたらバカにされましたし、少年ジャンプの漫画の話題に女子が入ってくることもありませんでした。
私は妹がいたので、妹のを見せてもらう、また一緒に見る的な感覚で「りぼん」や「なかよし」を読んでいましたが、ちょっと読みづらいな…と思いつつも少女漫画も面白いな、と思っていました。真っ先に読んでいたのはちびまる子ちゃんだったりしましたが(笑)。一方で妹もジャンプを読んでいましたし、あまり男女差を感じない環境ではありました。純粋に幽遊白書などは妹の方がハマっていたりしたものです。

つまり、「面白い物に男女の区別などはない」という事ですし、個人の取捨選択に委ねられるのが自然かつ健全だということですね。
今現在、仮面ライダー好きな女性も大勢いますし、プリキュア好きの男もまた然り、です。作品としてメインターゲットはあると思いますが、それだけが対象ではないことが商品展開からも明らかです。

10月より放送開始予定のこの作品には、驚いた方も多いと思います。

20周年ということで、成人したかつての女児達に向けた作品、というのが作品の基本的なスタンスだと思いますが、これ、それだけではないと思っています。純粋に変身少女だった子達が大人になった、現在の物語なんてプリキュアを知らなくても面白そうだと思うからです。
これは、性別や年代を問わないエンタメだと感じています。

シリーズ物の進化

「進化」と捉えられるか否かは微妙なのですが、作品を重ねていくシリーズ物の場合その時代、状況が反映されていき、同じフォーマットで作り続けても何処かしら変わってくるものです。
で、あるならば男児向け特撮ヒーローも女児に、女児向けアニメも男児に、とやや的が広がってくるのは自然な事でしょう。

先述のオトナプリキュア、実はモノとしてはファンの二次創作でありがちなもので、ある種想像の余地の範疇に公式が手を出す、禁じ手に近いものでもあります。しかし現時点の情報では、プリキュア5をベースにしつつもS☆Sの面々も出るようでファンにとって「嬉しい」作品になる予兆があり期待感が高まっています。意外なほど、好意的な印象が強いみたいです。

男女の性差をなくす、という現在の風潮が「垣根を壊す」という思想から来ているとすれば、このプリキュア20周年企画は思った以上に今の時代に沿ったものなのかもしれません。

変わらないものを、変わっていく時代の中で

少し前にこんな記事を書きましたが、これがより補完された格好になったな、と思っています。
セーラームーンが、90年代に伝えたメッセージをこの令和の世に残し、その遺伝子を持つプリキュアが時代に合わせ新しいエンターテイメントを提供していく。役割は異なれど、共通しているのは「人を想う気持ちの大切さ」ではないでしょうか。

煌びやかな想いが、変わらずに受け継がれていく…それを見届ける意味を込めて、10月の新作を楽しみにしていようと思います。



いいなと思ったら応援しよう!