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映画感想「リバイスForward 仮面ライダーライブ&エビル&デモンズ」(Filmarksより)
恒例の、セカンドライダーを主役に据えたVシネ。
本編後、ブルーバードとして活躍する大二とヒロミ。テロリスト「アリコーン」のアジトに潜入し誘拐された子供達の救出に向かった先で…。
いきなり捕まったヒロミが拷問を受けているシーンから始まるのはショッキングだが、TV版での境遇を考えると「彼はいつもこう」な印象を持ってしまう。
毎度お馴染み、余計な企みでかき回してくる悪党どもを退治するというVシネのパターンだが、詰め込み過ぎでグチャグチャになるリバイスの悪い点がそのままなのと、物語の中心になる留美の言動が不自然で「コイツ裏があるのでは?」という疑念が最後まで晴れなかった。要はキャラ造形が下手なのである。
良い点として…
リバイスのTV版には、人間と悪魔の関係性を掘り下げて描くべきだったのがなんともハンパになってしまった残念な作品という感想を持っているが、今作の大二とカゲロウの絡みはそこをようやくやってくれたな、と思えた。目を見張るような展開はなかったが、こういうバディ感をそれこそ一輝とバイスも見せるべきだったのにと思う。
だが今作の新悪魔ムラマサ、ヒロミの悪魔として現れるが結局最後まで何が狙いなのかハッキリしなかった。ただのアリコーンの駒だったのだろうか?ともかく、リバイスは「悪魔との契約」という面白くなる要素を持ちながらそれが噛み砕けないまま終わってしまった「下手糞なドラマ」である事実が、このVシネにおいても変わることは無かった。
評価できるのは、Vシネにつきまとう「何故主人公が参戦しないのか」という問題を綺麗に消化している点。ここはTV版あってのものだが、1話の大二を思うととても感慨深い最終フォームだった。つくづく、大二カゲロウコンビはこの作品の良心である。
ヨウコ先輩が登場するので、ウルトラマンZファンはちょっと楽しいかもしれない。
可愛い子になら、オジちゃん呼びでも許そうぜヒロミさん。