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仮面ライダーアギトの素晴らしさを語ってみる

発声可能上映の余韻も冷めやらぬまま、本日もまた同じ映画を観に行った諸星だりあでございます。
そんな感じで本当に先月から「仮面ライダー熱」が真っ盛りで、タイフーンをゲットしたのも相まって脳内は常に菊池音楽が鳴っているような状況です。

さて、配信限定のものなどはまだ観てないものもあるのですがTV、劇場版、Vシネ等々仮面ライダーの映像作品は大方観ている私、定番の話題に触れたくなりました。
それは、

「一番好きな作品は?」

というやつです。全部観てるといえば大体出る話ですね。

簡単な様で難しい自分ランキング

ウルトラシリーズだと、人生で初めて触れた、インパクトがあった、作風が好みなどの理由で一位に挙げるのがウルトラセブン!と確定しているのですが、仮面ライダーで一番を決めるとなると、これは難しいです。
例えば、クウガ一押しの知人がいますが、その彼も人生で初めて観たのがクウガだったとの事。私のセブンと同様の理由ですのでこれは不動なのでしょう。
私はライダーとなるとリアルタイムで初めて観たのがBLACK、またBLACK RXの世代です。勿論思い入れもあり好きですが、この作品数の中で一番に挙げるかとなるとまた話が違ってきます。「初めて触れた」といえば雑誌で見た1号や2号、V3などになりますしこれらは映像を観る手段が当時はありませんでした。今や配信で観放題です、利便性がぶっ飛んだ時代になったものです。

それはさておき、先の記事で書いたようにこの配信を活かし詰め込む形で多くの作品を観ました。それぞれの感想も、まだ終えていませんがFilmarksに残しています。で、どの作品もそれぞれ良さがあり観ている時は楽しんでいました。振り返ってみて、順位…つまりは優劣をつけるというのは難問です。「刺さった」と言えるのも複数ありますから。

強いて挙げるなら、「目覚めろ、その魂」

考え抜いた結果、「刺さった」中でも特に面白かったのはアギトだったかな、と結論づけました。
平成ライダー2作目で、複数ライダーや連続性のある物語など、後に続くシリーズのフォーマットが出来上がった作品と言われています。

まず、「仮面ライダー」に該当するヒーローが3人おり、それぞれがそれぞれの正体を知らないまま、各々アンノウンと呼ばれる怪人たちと戦うというベースの部分が既に面白いんですね。そして3人の中でも主人公である津上翔一=アギトが一番謎めいており、彼の過去や素性が明かされる事がストーリーの核になっています。ミステリアスな主人公でありながら陽気で、前作の五代雄介にも通ずる親しみやすさを持っているのもポイントです。
二人目の主人公氷川誠は警部補で、警察の対アンノウン対策班の一員としてG3というスーツを装着して戦います。生真面目で不器用で、意地っ張りな性格。絵に描いたような熱血キャラですがこれがデビューだった要潤氏の成長とシンクロするように頼もしくなっていく様がまさしく主人公。劇場版は彼がメインの物語でもありました。
三人目の葦原涼は、水泳選手だった学生ながら、ギルスに変身する能力に目覚めてしまったが為に色々なものを失ってしまう男です。自分の謎を解くために父の手帳からあかつき号の事故について調べ始めます。彼のドラマもまた真摯で濃厚なものです。

このように、三人の主人公がそれぞれ単独で主役を張れるほどに作り込まれたキャラクターで、偏りなく絡み合っていくのでとても惹き込まれましたね。基盤となるのが重いストーリーながら、翔一と氷川さんの絡みなどコミカルな場面も多くバランス感が絶妙でした。
アギトの各種フォーム以外にも、G3-X、エクシードギルスと全員パワーアップもしていきます。ギルスの決め技がカカト落としなのは格好良くて大好きでした。

親近感たっぷりの三人

私は香川県出身なのですが、氷川役の要潤氏と同郷です。さらに翔一役の賀集利樹氏が兵庫県、葦原役の友井雄亮氏は大阪と、全員近いんですね。これが何を意味するかと言いますと…

Blu-ray。2,3巻は廉価版で揃えました

Blu-rayBOXに主役三人の座談会が収録されているのですが、全員関西弁です。自分的には慣れ親しんだ訛りでとっても親しみを覚えました。ついでに言うと世代も同じ。まるで地元で同級生の駄弁りを聞いているような座談会で楽しかったです。こんな映像特典は他にありませんでした(笑)。

間違いなく、アギトを好きになった要因の一つです。

1年ものとしての完成度も◎

お互いの正体を知らないまま話が進む訳ですが、38~40話辺りでそれらが進展し、共闘体制に入ります。
全51話のおよそ最終クールを残してそうなる訳ですが、これが早すぎず、遅すぎずなタイミングだと感じてます。定番ですが、38話の変身は皆大好きですよね。
最終フォームであるシャイニングフォームも本当に終盤まで出てきませんし、「溜め」の演出が巧いと感じます。確か劇場版で先に出たって感じだったと思いますが。
そして、実は仮面ライダーでは初だと言われる大団円エンド。戦いが終わり、登場人物は全員、それぞれの暮らしを手に入れて終わります。そうならなかったのは木野さんだけですが、仕方ないですね(苦笑)。
この終わりがあったからこそ、ジオウのアギト編も見事に共闘と相成った名作エピソードになったのでは、という気がします。
未知の力に翻弄された人達ながら、人間としての生き方をまっとう出来る、という着地点はヒーロー番組として理想形ではないでしょうか。

色々と、記念碑的な第二作


超全集とサントラ
CDはちょっと入手が大変でした

このアギト、仮面ライダー30周年記念作であり平成ライダー最高視聴率を記録した作品でもあるとか。
先述した通り後の作品の基礎になる部分を造っていますし、物語は面白くライダーのデザインやアクションも秀逸。もちろん前作クウガがあっての発展形なのですが、こう見返すと

完璧じゃないか、この番組?

という感想しか出てきません(笑)。
この次に龍騎、555と野心作が続き長期シリーズに成長していきますが、全ての作品を観た後で振り返ると、「一押しはアギトだな!」と思えましたね。

ともかく、翔一くんの
「ある日目が覚めたら、とても天気が良かったから」
で立ち直る…こんなマインドを持って生きていきたいと思います。

仮面ライダーアギト、名作に間違いなし!です。


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