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第8回「ムビシナ」参加シナリオ

 こちらは第8回「同じ映画から作る千差万別TRPGシナリオ」、今年最後となった「ムビシナ」へと投稿させていただくシナリオです。
今回の題材はクリスマスを舞台にした傑作ホームコメディ「ホーム・アローン」。
 使用システムは恒例の「ふしぎもののけRPG ゆうやけこやけ」(追加サプリメント「よいやみこみち」使用)となっております。
 今年最後のムビシナということもあり、私の好きな要素を思いっきり詰め込みました!
 それでは、下部よりどうぞ!


『もののけ・ほぉむかみんぐ!』

●登場人物
見習いサンタクロース「ライム

ライムの相棒の狼の変化「秋名

ライムの親友……のはず?「幸星

●必要時間2~3時間くらい

●【ふしぎ】と【想い】
 このシナリオで語り手が各[場面]に使える【ふしぎ】は20点、【想い】も20点です。

●物語の概要
[場面]数:4つ

 すっかり寒くなり、クリスマスも近づく冬のある日。
 PCたちは「ライム」というサンタクロース見習いの女の子と、トナカイ代わりとして彼女に付き従う狼の変化「秋名」に出会います。
 ライムの言う事には、サンタクロースとして一人前として認められるには、最も親しくしていた人間にプレゼントを渡す試験……というか、実質感謝の儀式があるらしいのですが、彼女の夢を応援してくれていたはずの親友「幸星」は様々な仕掛けまでして家に入って来るのを拒否しているようで……?
 幸星はどうしてライムを拒絶するようになったのでしょうか?そして、ライムはサンタクロースになることができるのでしょうか?
 すべてはPCたちの活躍にかかっています。

●はじめに

 このシナリオはゆうやけこやけのシナリオを何度か遊んだことがある人向けのシナリオです。
 どたばたコメディとして展開するお話ですが、登場人物が3人と少なく、舞台も幸星の家がメインになっているので比較的遊びやすいシナリオになっていると思います。
 サンタクロース見習いの少女と共に、仕掛けやいたずら満載の屋敷に突入するPCたち……けれど忘れないで下さい
 この物語は『ゆうやけこやけ』。困っている誰かは居たとしても、本当に悪い子は出てこないということを。
 

●語り手の準備

 このシナリオには以下の3人のNPCが登場します。

▼サンタクロース見習い「ライム」
へんげ1  けもの1  おとな3  こども3

追加特技
《おかしなひと》 《すがたかくし》 《とおくかなた》

弱点
《たびびと》 《いつもおなじ》 《おとしもの》

 PCたちが住む町にやって来たサンタクロース……の、見習いの少女です。
 見た目は金髪、碧眼の美しい少女なのですが、サンタクロースの衣装をスカートにしたような珍妙な格好をしており、顔立ちなどは日本人のそれに近いので《おかしなひと》だなという印象を受けます。
 《とおくかなた》の寒い国で修業をして、遂にサンタクロースになるチャンスを得て、自身を“アネキ”と慕う秋名と共にPCたちの住む町へ帰って来たのですが、一番の親友で夢を応援してくれた幸星に拒絶されてしまい、困っているようです。
  

▼ライムの相棒の狼の変化「秋名(あきな)」
へんげ1  けもの4  おとな0  こども3

追加特技
《がまん》 《おおがみ》 《おくりおおかみ》

弱点
《ぶきよう》 《しょうじき》 《おひとよし》

 ライムと共に町へやって来たトナカイ……の代わりを務める狼の変化です。《おおがみ》としての本性を現すことで、力強くソリを引いて空を駆けます。
 馬鹿みたいに《しょうじき》で、とっても《おひとよし》な性格ですが、とても《がまん》強いところもあり、《おくりおおかみ》として子供たちの安全を守る日々から、更に子供たちを喜ばせたいと考えて、ライムと一緒に遠い北の国で修業をしていました。その頃からライムを“アネキ”と呼んで慕っています。
 幸星がライムを拒絶している理由について薄々感づいているような様子を見せますが、《ぶきよう》なので上手に伝えられないようです。

▼ライムの親友……のはず?「幸星(ゆきほ)」
へんげ1  けもの1  おとな2  こども2

基本特技
《ことことかたかた》

 PCたちの住む町の、大きな屋敷に住んでいる女の子です。霊感というのでしょうか、不思議な感覚が鋭く、人間でありながら触れることなく物を動かす《ことことかたかた》の特技を使うことができます。
 ライムがまだ町に居た頃からの親友で、サンタクロースになりたいという夢を全力で応援してくれたのですが……何故か最後の試験で渡すプレゼントを受け取ってくれず、それどころか屋敷の中に様々な悪戯や仕掛けを用意してライムを追い出そうとします。
 ライムのことを嫌いになってしまったのでしょうか?どうも、試験の前にライムが告げた言葉を気にしている様子なのですが……?
 

最初の[場面]
場所:大きなお屋敷の前
時刻:夜
どういう[場面]:PCたちがライム、秋名のコンビと出会う場面です。

 季節はすっかり冬、町はクリスマスが近いということもあって、夜でも明るく何処か浮かれた気配が漂っています。
 もののけ達も楽しいことは大好きでしょう。時間も忘れて遊んでいたPCたちは、町でもかなり大きい方のお屋敷の前までやって来ます。
 そろそろおうちに帰っておやすみする時間ということで、お別れをしようとしようとしていると……?

「きゃーっ!?」
「あ、アネキ―ッ!?」

 突然お屋敷の扉が開き、サンタクロースの格好をした女の子が滑るように飛び出し、その後を狼の耳を頭に生やした女の子が追いかけてくるのを目撃します。
 【おとな】で判定して4以上が出れば成功ですが、失敗したPCは2の強さで[びっくり]してしまいます。判定に成功したPCは続いて【けもの】で3以上の数字を出せば女の子を受け止めてあげることができます。どちらも成功したPCには[夢]をあげてください。また女の子(ライム)を受け止めたPCは、女の子たちから【つながり】を1つ多く取っても構いません。
 さて、女の子(ライム)がPCたちに助けられたとしても、外まで滑り出て塀に“ごちん!”と頭をぶつけてしまったとしても、ここからサンタクロースの少女と狼耳の少女───ライムと秋名との[出会い]の処理をしましょう。
 一応、ライムを助けることができた場合の会話のサンプルを下に置いておきますね。

※出会いの例
ライム「うぅ、助けてくれてありがとう。君たちに素敵なクリスマスが訪れますように」
ライム「君たちは変化だね?わたし、見ての通りサンタクロース……の見習いのライムっていうの」
秋名「アネキを助けてくれてありがとうッス!ウチはアネキの相棒の秋名って言うッス!狼の変化ッス!」
ライム「秋名は私の相棒で、トナカイの代わりにソリを引いてくれるの。ああ、でも、どうしよう……今日中にプレゼントを渡さないと……!」
秋名「アネキぃ……このままじゃアネキ、サンタさんになれないッスよぉ……」

 何だか2人がとっても困っているのが解ったら、この場面を終了して次の場面へ向かいましょう。 

[場面の終了]:ライム、秋名との[出会い]を終えたら、この場面を終了します。


第二の[場面]
場所:大きな屋敷の前
時刻:夜
どういう[場面]:ライムと秋名から事情を聞き、彼女たちに協力する場面です。

 困っている人を放っておけないのが変化の性……真っ先にライムたちに助け舟を出したり、事情を聞き出そうとした人には[夢]をあげてください。
 PCたちが協力を申し出ると、ライムと秋名は自分たちの事情について話をしてくれます。

・ライムは元はこの町に住んでいて、サンタクロースになるのが夢だった。
・一番の親友の幸星という少女は、そんなライムの夢をいつも応援してくれた。
・ある時、町にやって来た本物のサンタクロースに弟子入りして、北の国でサンタ修行をするチャンスを得た。
・修業は厳しかったけど、幸星から届く手紙での応援や、秋名と支え合うことで乗り越えて来た。
・そして遂に「一番お世話になった人にプレゼントを渡してくる」という試験(というより儀式?)を受けるチャンスを得た。
・当然その相手に幸星を選んだのだが、何故か話を聞いた幸星はプレゼントの受け取りを拒否。
・事情を聞いても答えてくれず、ビー玉をばらまかれてそのまま滑って屋敷の外へ。

 この話を聞いて、幸星にどんな話し方をしたのか気になるPCもいるでしょう。
 ですが、ライムは「一番の友達だから受け取って欲しいって言っただけなんだけど……」としか答えませんし(彼女は本気でそう思っています)、秋名の方に聞いても「う~ん、よく解らないッス……」と何かを気にしているようですが上手く言葉に出来ないようです。
 【おねがい】や【こころのぞき】で聞き出そうとするPCもいるかも知れませんが、今は2人とも幸星の心変わり(?)とサンタになれないかもという不安でいっぱいで、有用な情報は引き出せません。何か伝え方に問題があったのかも?ということだけ解るようにしてください。
 また、ビー玉で滑るにしてもあんなに見事に家の外まで行くのか?ということを気にするPCもいるでしょう。そこを聞くと「幸星は普通の人間なんだけど、昔から霊感というか、超能力というか……こう、手も触れずに物を動かしたりできたんだよね」と、幸星が《ことことかたかた》の特技が使えることを匂わせてください。ただし、幸星が変化になっているとか、変化が成り代わっているのでは?という疑いにはハッキリNoと答えてよいでしょう。

ライム「外に飛び出す前、幸星は『次に来たらもっともっとすごい目に会うからね!』って言ったの。きっと、さっきよりも屋敷の中は仕掛けでいっぱいになってるかも……」

 弱り切っているライムと秋名。2人に自分たちも幸星との仲直りを手伝ってあげる提案をするか、【やすらぎ】や【だいじょうぶ】などの特技で勇気づけてあげたPCには、全員[夢]をあげてください。
 また、こんな大きな屋敷なのに幸星1人しか居ないのかを聞いた場合、「あれ、そう言えばおばさんや使用人さん達は何処だろう?」とライムも事情を知らないながら、状況の奇妙さを感じているのを伝えてください。
 情報交換を終え、ライムと秋名に協力して幸星のお屋敷に突入することになったら、次の場面へ向かってください。

[場面の終了]:ライム、秋名に協力することを決めたら、この場面を終了します。


第3の[場面]
場所:幸星のお屋敷
時刻:夜
どういう[場面]:ライムと秋名と共に幸星の仕掛けやいたずらを掻い潜り、彼女に辿り着く場面です。

 この場面は比較的、自由に演じて貰っても良い場面となっております。
 3つか4つくらいの仕掛け、いたずらをクリアすれば、幸星と対面し、彼女の秘められた想いを聞き出す最後の場面に移って良いでしょう。
 幸星は先述した通り、人間でありながら《ことことかたかた》の特技を使うことができますので、原作映画を参考にした現実ではちょっと上手くいかなそうな仕掛けやいたずらも成立させることができます。そんな仕掛けで[びっくり]したり、心が折れそうになるライムと秋名を励ましながら先へ進みましょう。
 下に幾つかの仕掛けの例と、それぞれのクリア後に現れる幸星の台詞を載せておきますね。

・扇風機と裂かれた枕を使って、こちらにめくらましをする仕掛け。扇風機のスイッチを《ことことかたかた》で押してくるので、見つけた時点で回避するのはかなり難しくなっています。
 【けもの】で6以上の数字を出す、《だっしゅ》や《かるわざ》の特技で回避する、《がまん》で耐える、狸の《なんでもへんしん》で扇風機に変身して逆に吹き返してしまう、河童の《つかまえる》で手足を伸ばしてスイッチを切るなどの方法で防ぐことができるでしょう。
 もし仕掛けをそのまま受けてしまった場合、3の強さで[びっくり]してしまうだけでなく、他の仕掛けを1つ突破するまでは【けもの】の数値が1下がってしまいます。

・大量の蜘蛛の玩具を降らせて来る仕掛け。蜘蛛たちは《ことことかたかた》でまるで生きているように動くので、もしそのまま受ければ6の強さで[びっくり]してしまいます(虫が平気なPCもいるかも知れません。自分自身が蜘蛛とか百足とか。でも、ライムと秋名は驚いてしまうでしょうね)。また別の仕掛けを1つクリアするまで【おとな】の数値が1下がってしまいます。
 【おとな】で4以上の数字を出す、《いかく》《ほえる》《あっちいけ》などの特技を使ってそれらが本物でないことを見破る、鼠の変化の《じろじろ》で正体を看破するなどで回避することが可能です。少し変わった攻略法としては、狐の変化の《にせもの》で可愛らしい妖精さんなどの姿に変えてしまうのも面白いかも知れませんね。

・階段にワックスが撒かれていて、つるつる滑ってしまう仕掛け。[びっくり]したり、数値が下がってしまったりはしませんが、何かしらの手段で突破しないと先に進むことがそもそもできません。
 【こども】か【けもの】で4以上の数字を出すか、鳥の変化ならば《つばさ》と《つばさをあげる》で階段を飛び越したり、《かぜまかせ》で突破してしまうことで大活躍できるでしょう。《かるわざ》《ふわふわ》などの特技も有効ですし、猫の変化ならば《ねこみち》で手すりを昇って突破したり、河童なら《ずぶぬれ》でワックスを洗い流してしまうのも面白い解決法でしょう。

幸星の反応の例
・「やっぱり来たのね……そんなもの、絶対受け取らないんだから!明日の朝に出直してきて!」
・「そんなにたくさん新しいお友達を引き連れて……もう知らないんだから!」
・「お願い、もう放っておいて!明日まででいいから……!」
・「どうして?そんなに私と離れ離れになりたいの……!?」
・「こんなことなら、お母さんたちと旅行に行ってしまえばよかった……!」
・「私じゃなくても、ライムは友達をすぐ作れるんでしょ!世界中にだって!」

 仕掛けを幾つかクリアし、幸星の言葉を幾つか聞き出せたら、いよいよ幸星との決戦(?)のパートになります。

[場面の終了]:仕掛けを幾つか突破し、幸星と直接対面したら場面を終了します。


最期の[場面]
場所:幸星のお屋敷
時刻:深夜
どういう[場面]:幸星の本音を聞き出し、ライムと和解させる場面です。

 さて、幸星の台詞を見たり、あるいはライムの弱点に《たびびと》(町から町へと旅を続けなければいけません)があるのに気付いた人は薄々気付いているでしょうが、幸星はライムのことを嫌いになった訳ではありません。
 むしろその逆……大好きなライムと離れ離れになってしまうことを嫌がり、彼女の大切な人が自分の知らない所で増えていくことに嫉妬してしまっているのです。
 ライムは自分がサンタクロースという超常の存在に憧れ、それになったことで失念していますが、人でありながら《ことことかたかた》を使うことができる幸星にとっては、ライムはそれを怖がらずに付き合ってくれる大事な友達でした。
 だからこそ彼女の夢を応援し、離れ離れの時間も手紙のやり取りなどで耐えていたのです。そして、本来ならばクリスマスに家をあげて旅行に出かける予定を固辞して、1人ぼっちになりながらも屋敷でライムを待っていたのでした。
 なのに、肝心のライムは仲の良さそうな女の子(秋名のことです)と一緒にやって来て、「サンタクロースになったら世界中を飛び回って、ますます会える機会が減っちゃうけど(それでも幸星は変わらず一番大切な友達だよ)」とプレゼントを渡そうとしたのです……幸星からすれば、それはまるで自分との決別の証のように感じられてしまったでしょう。
 いよいよ幸星と対面すると、以上の様な心情を彼女は吐露し、絶対にプレゼントを受け取らないと改めて宣言します。

「だって、サンタになれなければライムは何処にもいかないもん!私の一番のライムでいてくれる!そうでしょ!?」

 親友の気持ちを慮れなかったライムと、その不和の原因になってしまった秋名はすっかり意気消沈してしまいます。PCたちはライムたちを元気づけ、幸星の誤解を解かなければいけません。
 《すりすり》《やすらぎ》《やってやって》などの特技で勇気づける、【おとな】で6以上の数字を出して説得する、あるいはつながりが2以上あるPCが語り掛けることで、ライムと秋名をまず立ち直らせましょう。
 その上でライムの本当の気持ちを幸星に伝える必要があります。狐の変化の《ひさしぶり》や兎の変化の《おもいだして》でライムがサンタになりたかった本当の理由を思い出させる、狸の変化の《おっちょこちょい》や《たぬきおどり》で場の空気を和ませ話を聞いてもらえるようにする、あるいは《おにのなみだ》や《かなしばり》で強制的にお話を聞く状況にしてすることもできます。【おとな】で4以上の数字を出せば、話を聞くように説得することもできるでしょう。
 ライムと秋名を奮い立たせ、興奮している幸星を落ち着かせて話を聞かせられるようになれば、2人は“ライムがサンタになりたかった本当の理由”を幸星に語ります。

秋名「アネキはいつも言ってたッス!幸星さんに出会って、自分はサンタクロースになりたいって思ったって!誰かとの出会いで誰かが笑顔になれる、そんな素敵なつながりを広めていきたいって!ウチもそのお手伝いがしたいッス!」
ライム「確かに直接会える機会は減っちゃうかも知れない。けれど、幸星が本当は寂しいって言うなら、絶対に機会を見て何度でも会いに来る!だって、わたしが一番に笑顔にしたいのは幸星だよ!幸星みたいな笑顔を世界中に増やしたいからサンタになりたかったんだよ!」

 おずおずとプレゼントを差し出すライム。日付が翌日へと変わる寸前、幸星はそっとそのプレゼントを受け取ります。

幸星「最初から、そう伝えてよ……バカみたいじゃない」

 歓喜と感動で抱き着くライム、それを泣き笑いで受け入れる幸星、秋名がそれを見てそっと涙を拭っているのを見守りながら、このシナリオは終了を迎えます。

[場面の終了]:ライムと幸星が和解し、ライムがサンタクロースになれたなら場面は終了です。


後日談

 さて、誤解もあったとは言え、幸星は仕掛けやいたずらで大分いろいろとやらかしてしまっていますので、可能ならば彼女のお母さんたちが帰って来るまでに掃除を終えなければいけません。
 もし[すごいふしぎ]が使えるようならば、サンタクロースになったライムが不思議な力で荒れ放題の屋敷を元に戻すことができた……という風に演出すると綺麗な結末となるでしょう。
 勿論、原作の映画のように、片付けが間に合わず幸星が叱られるエンディングでも、それはそれで味わいがあるでしょう。叱られてしゅんとしながらも、確かな友情と新しい友達を得た幸星の表情は暗いものでは無いはずです。
 最後に日付をクリスマス当日まで進めて、参加したPCたちにご褒美を兼ねたプレゼントとして、望みの宝物か駄菓子をあげてください。ふわふわとプレゼントが自分たちの元へと舞い来たる中、光の軌跡と共に狼の引くソリが大きなお屋敷の方へと飛び去って行く……そんな光景をPCたちは見上げることになるでしょう。お疲れ様でした!



蛇足気味のあとがき

 今年最後のムビシナも、ゆうこや百合劇場で参加をさせていただきました。1年を通して楽しませて頂いた発案者の矢鹿さんに、この場を借りて改めてお礼を。
 さて、元々は泥棒カップルのお話で書こうかなと思っていたのですが、それだとケヴィン役が単なる悪役になってしまいそうだったので、急遽こうしてサンタ見習いと不思議少女の物語になりました。「~ッス」口調の狼少女は完全に性癖です。トナカイの変化のデータが無かったからではないのよ、ホントホント。
 また、お気づきの方も多いかと思いますが、本作は題材である「ホーム・アローン」だけでなく「キャリー」も元ネタとしていたりします。超能力少女の百合はいいぞ……(「キャリー」を百合と言い張る枕)。
 来年以降もこういった機会があれば、是非参加させたいただきたいですね。それでは、よい聖夜を!そしてよいお年を!

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