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【EDHデッキ構築備忘録Vol.3】ワーム語り、バルー【1.5万でEDH】

どもども、たしなむ程度にEDHをしております、ゆーやと申します。

勢いで作っているEDHデッキ構築の備忘録第3弾です。
過去作も観てみたい方は数奇な方は、ひとまずVol.1をこちらよりどうぞ↓

まずはいつもの注意書きから。詳細はVol.1を参照です。

■デッキ作成のルール
・デッキのコンセプトをしっかり決める
・ジェネラルを活かす構成にする
・無限コンボと即死コンボは非搭載
・1.5万円までに抑える

デッキ紹介

今回は緑単色で「ワーム語り、バルー」を統率者に添えたデッキです!

よく見るとワームの頭に乗っているが、どうやって乗ったんだろう…

ワームに+2/+2&トランプル修正を加える部族強化能力と、コストは重いが自身で省エネを進めながらワームを出す能力を内包。
伊達にワームを語っているわけではなく、自身はワームでないもののこれ1枚でワーム絡みの自己完結ができている能力を所持。本人のスタッツは緑とは思えないほどコスパが悪いので、自身で殴ることは考えず「ワームを出す&強化」で、ワームだらけの盤面に引きずり込んでいくワム推活おじさんである。

そんなワーム愛にあふれた、ワームを十二分に楽しむデッキがこちら↓

▼デッキのコンセプト▼

【圧倒的ワームのパワーで押しつぶす!】
「緑はクリーチャーの色」といっても過言でないほどクリーチャーパワーの高い色。そしてワームは軒並み高スタッツなクリーチャーが多く、持ち前の力強さで場を圧倒することで勝利を目指す。
まぁ端的に言えば「暴力が全て!殴って勝つ!」である。

もちろんそれだけではこの統率者を選んだ意味がない…ということで、デッキ内のクリーチャーは全てワームで固めてみた。妥協せず固めた結果、多相持ちすら入らないという超極端な仕上がりに。
逆に言えばどう転んでもワームが出てきてくれるので、「ワームを楽しむデッキ」としてはなかなかいい感じになったのでは…と勝手に思っている。
また「より多くワームを出す」「よりパワフル感を活かす」ことも考慮して、以下の点にも気を配ってみた。
・十分なマナ加速(ワームは大体重い)
・踏み倒してワームを出す方法
・より長くワームを定着させるカード
巨体ゆえに滞りやすいデッキの巡りを極力ケアして、1試合でたくさんワームを見せつけていこう。

▼勝ち筋と弱点▼
「殴って120点を削りきる」これ以外に用意されていない、まさにスデゴロ上等の仕様。ヘイトを気にしないのなら、自軍戦力がそろった時点で順番に1人ずつ殴り消してしまうのが理想。とゆーか絡め手がほぼないので、そうしないと勝てない。
流れで行くと、「序盤:マナ加速、中盤:順次展開、終盤:殺戮開始」と書くまでもない当たり前の流れ故、いかに序盤のマナ加速を早急に解決できるかがそのまま勝率につながる。ワームはマナがどれも重く1ターンにダブルアクションを決めるのが難しい。最初の遅れは芋づる式に後半の遅れにもつながり、その重さから2歩も3歩も展開が遅れてしまうことに…。
なお、殴りかつ仕様上「戦闘ダメージ軽減」「ライフ減少無効」にはめっぽう弱いどころではなく、早々に勝つのが不可能になるケースも。緑単色は置物には触れられるが、場の直接的な除去や追放は非常に苦手である…。

▼世に広めよう、ワームの魅力▼
そもそもなぜこいつに行き着いたのか、ちょこっと自分語り。
元々部族デッキをEDHで使用したかったが、少々ひねくれた部分があり「どーせなら全然使われてない、他では組みにくいニッチな部族でやろう!カードプールも広いし!」と、検索する日々を送っていた。
とはいえニッチ過ぎると母数が足らないし、古すぎると手に入らないしと、方針決めは難航…リフレッシュにと好きなMTG動画投稿者(その人はモダン・スタンプレイヤー)の動画を見返したところ、<世界棘のワーム>の存在を思い出し「ワーム…ワームいいな!」と急に目覚める。
そこからは非常に早く、「ワームの伝説クリーチャーを探す→全然いない→ワームを強化する何かを探す→バルー発見!」の流れ作業だ。

初出が早く(1993年)、世界観との相性の良さと種族的人気からなのか、ある程度カードは存在するものの構築級のカードはほとんどない…つまり今回自分が探していた「ニッチ、カードプールはある程度ある、だれも使ってない」を完璧にクリアする部族なのだ!
見た目的にも「ドラゴンのようなかっこよさはなく、エルフやマーフォークのような美しさもない…でもデカくて長くてちょっとキモかわいい」という、なんとなく現代のマーケティングならいけそう(?)な風貌で非常に好みである。

MTG界初のワームこと「大喰らいのワーム」、6/4バニラはお世辞にも強くない

さてここから本題のデッキ内容紹介。

▼通ると何も残らない…超大型ワームたち▼

スタッツなら歴代全カードで3指に入るデカさ。
非伝説ということは、それぞれの次元に結構な個体数が存在している…?

重さとでかさが特徴のワーム達。その中でもトップに君臨するのがこの2枚だ。
<世界棘のワーム>はこのデッキとの出会いをくれた文字通りのキーカードであり、モダンなどの踏み倒し先にもなるワームでは数少ない一線級のカード。始祖エルドラージと殴りあっても有利が取れる15/15のスタッツ、トランプル持ちでチャンプブロックを許さないなど、殴った後に何も残さないこと請負の性能。おまけに死亡で5/5×3体に分裂&デッキに戻ると破壊耐性まで完備。このデッキのエースカードだ。
<動じない大ワーム>は上記をさらに上回る16/16スタッツの持ち主。破壊不能も持ち、除去を許さず相手を押しつぶす。トランプルがないので一見上記の下位互換に見えるが、このデッキは統率者の能力でトランプルが付与できるので、まさに「陰謀と巧妙さに対する究極解」となる。なお、召集によるマナ軽減ができるが、このデッキ自体は横並びに時間がかかるので、インクの染み程度に思ったほうがいいだろう。

▼効果も厄介、サイズも厄介…大型癖ありワームたち▼

デカいだけじゃないのもワームの魅力、しっかり搦め手お見せします

先の2枚にはサイズ負けする(厳密には大体のカードがサイズ負けする2枚なのだが…)が、クリーチャーとしては大型のワーム。そんな中で癖の強い厄介な効果を持つワームをピックアップ。

<ワームとぐろエンジン>は、「ワームといえば!」の代名詞的なカードの1つ。同時にモダンでは一線級カードの1枚でもある。無色6マナ・6/6・絆魂・接死と超優秀スペックに加えて、死亡で3/3・絆魂or接死持ちワーム×2に分裂する。特に接死持ちなのがいやらしく、対応札を相手に多く要求することができる。
<突出した森ワーム>の踏み倒し効果は、コストが高いワームを出すよりも後述のエンチャントを出すのに役立つ。特に統率者の強化が入っている状態ならデッキ内のほぼすべてのエンチャントが対応可能になり、遅いこのデッキの展開加速を助けてくれる。かみ合った結果超大型ワーム2種に賛助ができようものならもう気が狂うほど気持ちええんじゃー…(恍惚)
相手も大型クリーチャーで対応してきたら<飲み込む金属ワーム>が活躍。ブロックする・される問わず、干渉したクリーチャーを捕食してライフに変える。なお、Wiki情報だとトランプルを持った時の戦闘ダメージ挙動として「ブロックされてもほぼ確実にダメージが通せるようになる」とあるが、理屈はわかっていない。詳しい人教えやがりくれさい。

▼ワームを支えるいぶし銀たち▼

「ワームで殴る」をかなえるためだけに集められた足回りたち

システムクリーチャーがいないこのデッキ、メインどころを支えるのはエンチャントをはじめそのほかカードの大事な仕事。
<ナイレアの弓>は、実はお気に入りのカードの1つ。スタッツ強化・墓地回収・対空火力・戦闘補助・ライフゲインが1つで可能なうえにコストが軽い。特に接死付与は大型クリーチャー合戦時は非常に有用で、トランプルと合わせてライフの大幅損傷 or 盤面減少で相手に負担をかけやすくなる。
<八百長試合>もこのデッキでは非常に輝く1枚。どのワームでも1枚あれば条件をすぐに達成できるし、大体どれがめくれても場に負担を大きくかけられる。トランプルを持つことが多いので純粋にサイズアップできるのもありがたい。
<不自然な成長>は大型ワームに並ぶこのデッキのサブフィニッシャー。大体10/10以上のスタッツが爆誕し、1戦闘で2人キルがいよいよ現実的に見えてくる。淡色なのでクアドラブルシンボルも問題なく、6マナ以上が多いワームに対して5マナで設置できるので、流れを邪魔せずスムーズに繋げられる。
<流転の護符><歯と爪>もかみ合い抜群。前者はどのクリーチャーも4マナ以上なのでお得に召喚でき、後者は超大型2体の釣り上げで速やかにフィニッシュを狙うことができる。双方ある程度まとまったマナは要求されるが、それに見合う効果は得られるだろう。

▼余談:5000円分の改良余地▼
このデッキは作成順で行くとカルダールの次、つまり2つ目に作成したデッキになる。当時はデッキ作成に当たり候補リスト作成などをしておらず、かなり雑に作っていた&単色デッキなこともあり、実は8000~10000円ほどで完成にしてしまった。
そう、つまりこのデッキには「まだ5000円分ほど改良の余地」がある。いろんな方のデッキに触れ、使えそうなカードをいくらか見てきたので、一部分を現状の相場観とともにここでまとめてみよう。
他にもよさげなものがあればぜひみんな教えてほしい。

●モンスターマニュアル ¥400 前後
踏み倒し系カードの一種で、現在搭載している<流転の護符>よりも圧倒的にコストが安い。出来事呪文としても使用でき、見てる感じ完全に<流転の護符>の上位互換に当たる。余裕で採用。

●辺境地横断 ¥150 前後
パワーを参照に基本土地を複数枚タップイン。パワー5以上が1体はいることが多いので、パフォーマンス的には1マナあたり1マナ以上の加速となり、大幅な土地加速&デッキ圧縮で効率化を図れる。ほかのマナ加速系とのバランスになるが採用候補の1つ。

●書かれざる者の視認 ¥50 前後
6マナで上8枚からクリーチャー1枚を踏み倒し。ただしパワー4以上が場にいれば2枚踏み倒せるので効率が一気にアップ。基本どれがめくれても盤面圧には役立つが、来るものが未知なのはちょっと扱いづらいか。採用要検討。

●髑髏胞子の結節点 ¥ 600 前後
8マナ必要だが、場のクリーチャーの最大パワー分コスト減。このデッキなら実質2~4マナぐらいで設置が可能。トークン以外死亡時にP/Tが同じトークンを生み出すので盤面がより強固に。タップ効果でP/T2倍の効果もあり、<不自然な成長>と組み合わさるとどのワームも薩摩武士よろしく一撃必殺級の性能となる。どれくらいかみ合うかは置いといて、ロマンの為にも採用したい。

使用した感想

EDH全体における感想にもなるが、「意外と5/5ぐらいのサイズはぽこじゃが場にいる」というのがある。諸々の過程で成長した・一時的なバンプアップによるものなど理由は様々だ。だがフツーに出てくる6/6・7/7はそうおらず、そういったカードをバンバンたたきつけられるのが気持ちいいデッキに仕上がった。

「じゃあ強いのか?」と言われれば…まぁご察しの通り、デッキレベル的には高く見ても4-5程度になると思われる。単純に単色の為、できる事や相手への対策に幅がない上に、金額縛りで汎用的な高額カードが入れづらいのも理由に挙げられるだろう。速度の速い環境だと、基本準備が間に合わずそのまま押しつぶされる。

戦う能力そのものは各クリーチャーがしっかり持っているので、大事なのは相手のからめ手に対してのクリーチャー以外のカードの切りどころと見る。
まずは対除去。他方から飛んでくる生物除去の回答として、<ガイアの贈り物><タイヴァーの抵抗>といった低コスト回避呪文が良く仕事する。1マナで同様の動きをするものも他にあるが、これらは攻める際にも使えるのが◎。

呪禁+破壊不能で単体追放も全体除去もしっかり対応。全体追放はあきらめろ…

上記ではさばききれない破壊系カードには<苦行主義><落下中断>などの繰り返し活用できる再生能力エンチャントが活きる。ワームは出すのに時間がかかる分、しっかり居座らせて場に圧をかけていこう。なお、エンチャントゆえの割られやすさはあるが、このデッキは割りたくなるような置物が非常に多い。使ってる側としては「これが割られても他があるしなぁ」と、そんなに神経過敏にならなくてもよかったりする。

前者は軽さが、後者は全体呪禁付与がデカブツと相性良し。

相手のドローにはこちらもドロー力で対抗。パワー参照系ドローカードの各種が非常に◎。特に繰り返し使えてバルーのトークン生成+バンプアップとも相性のいい<よりよい品物>はデッキの潤滑油としてベストパートナー。追放されそうになった<世界棘のワーム>を逃がす役割なんかもできる。
<原初の狩人、ガラク>は小粒トークン生成・ワームの大量展開も狙えるが、EDHでPWが1周生き残るのはなかなかにまれな話。即ドローに変換するぐらいの気持ちでいつつ、柔軟に活躍させたいところ。

このデッキなら大体3枚以上はドローできるパワーカードに大変身!

最後に

相手のすべてをパワーでねじ伏せる、ワーム祭りデッキ「ワーム語り、バルー」。強さはいったん置いといて、パワフルなクリーチャーを楽しみたいときにはもってこい。
真面目に強化するなら、優良ワームを厳選して何かしらの方法で釣り上げ+コピーなどを生成、他のスロットをマナクリやシステムクリーチャーにしてテンポよく展開可能にする編成がベターと思われる。なんせフレーバー重視のこのデッキ、緑EDHなら鉄板で入る<極楽鳥><ラノワールのエルフ>すら入ってないもんで…
土地伸ばす→ワーム出す→殴るを繰り返すので、MTG経験が浅くてもかなり扱いやすい…かな?自分がそこまで器用なプレイングができるプレイヤーではない分、方針明瞭なデッキは結構好みで、フレーバーも相まってこのデッキはなかなか気に入っている。
TCGはどうしても勝敗が明確につく遊びで、それはお祭りフォーマットと呼ばれるEDHも例外ではない。となると、強く・効率的にデッキ構築したくなるのはプレイヤーの性というもの。だがたまには「使いたいカード」「ロマン展開」「表現したいこと」に全ツッパして、勝敗以上の何かを優先した構築も面白いかもしれない。

Vol.4はワームを超えるマイナー部族!

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