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吹奏楽指導者のための、わかりやすい「時短指導法」

■はじめに


最近では、学校の部活動などで時間の短縮が求められており、指導者の皆様も様々な工夫をなさって生徒の皆さんと接していらっしゃると思います。

以前は、休日などにおいては、一日を通じて時間をかけて「個人チューニング」や「個人練習」「パート練習」「基礎合奏」を丁寧に行ない、午後には「合奏」というスケジュールで活動されていた方々も多かったのではないでしょうか。

実際に私の吹奏楽の師匠(故八田泰一先生)は、休日などは朝から夕方まで約7~8時間ぐらいずっと生徒たちを相手に根気よく個人チューニングを行われていたことをよく覚えています。基礎合奏ではメトロノームやハーモニーディレクター(当時はオルガン三台)を駆使して、「音程」「音型」「バランス」「タイミング」などが合うまでトレーニングした後にやっと合奏に、という流れが一般的でした。生徒たちにとっては時間のかかる練習だったかもしれませんが確かに個々の演奏は上達しますし、合奏も良い響きになります。

「芸術は時間をかけて作り上げるもの。」と言うのが一般論で、上達に近道は無し、ということは紛れもない事実です。と言っても、時短が叫ばれているこのご時世に、実際に短い時間で上達する方法は本当にあるのでしょうか。

このコラムでは、実際に、合奏を作り上げる上で「時短になる」練習方法やトレーニングを紹介していきたいと思います。


○はじめの準備

パート別活動ノートの作成

こんな感じの2穴のバインダー(用紙は別に作成)をパート別に用意して、

中に挟む用紙は先生が作成してみてください。

記入欄の内容は、

「日付、曜日、天気」
「記入者名」(記入者はリーダーだけでなく日替わりが良い)
「遅刻者名(理由)、欠席者名(理由)」
「本日の練習内容」
 これは先生が事前に黒板などに書いて提示しておくと良いと思います。

例:16:00 集合、出席確認(※基本的に顧問の先生が立ち会う)
(遅刻、欠席などは該当者の名前と理由を黒板に書き、誰でも見えるようにしておくと活動がスムースになります。)
  16:05 ブレス練習
  16:20    個人練習(ウオーミングアップ) 
  16:35    パート練習(練習曲※練習テンポの指定をしておくと良い。)
        17:00   合奏(基礎合奏、練習曲※指定された練習テンポで。)
   17:45   終了(※基本的に顧問先生が立ち会う。活動ノートの提出)
「本日の振り返り(思い出)」
 これは、記入者の反省欄として作ってください。よくできたこと、
 気付いたことを、など何でも記入させてみてください。
「先生より」
 この欄は、小さめで大丈夫です。その横に、印(サイン)の欄があると
 良いと思います

このような感じで、用紙をワードなどで作成し印刷して、生徒が自由に持って行ける場所に置いておきます。その用紙を「本日の記入者」になっている生徒が、一人一枚持って行きバインダーに挟んで記入して、練習後に先生に提出という流れになります。

ただの練習反省ノートではなく、ちょっとした日記みたいな活動の思い出や振り返りにもなると思います。また、個人ノートではないので誰もが閲覧可能になるため、先生と生徒のコミニュケーションや生徒同士の責任感や連帯感が生まれ、部内の風通しが一気に良くなりますよ。

是非参考にしてみてくださいね。



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