吉田が徒然なるままに好きなもの(研究)について書いてみた
どうも、二回目の投稿です。
今回は、学生時代に読んでワクワクした研究について書いてみました(ニッチやなぁ)。
ずばり、「データ分析」についてちょこっと紹介したいと思います。
はじめに
前回の記事でも紹介しましたが、大学時代は、開発経済学を主に学んでました。ざっくり言うと、どうやったら貧困を削減できるか考えよう、という学問です。貧困削減といったら、たとえば、学校を建てる、食料を配る、インフラ整備、といった支援が思い浮かぶと思います。できるのであれば、全てやってあげたい、でも金銭的に全てをやってあげることができないし、いずれは自立(自律)してほしい。そんな中、限られた予算内で一番貧困削減に効果的な支援・政策をやってあげたい、そこで行うのがデータ分析です。社会実験で収集したデータをもとに、一番インパクトのある政策がどれなのか分析するのです。
そういえば
開発経済学のデータ分析といえば、2019年ノーベル経済学賞に、アビジット・V・バナジー、エステル・デュフロー、マイケル・クレマーの3名が選ばれましたね。ランダム化比較試験(Randomized Contolled Trial:RCT)というものを使った分析が世界的に認められていましたが、この話はまた機会があれば…
ってなわけで、今回紹介したいのが、
Gravity Model(重力モデル)
(しっかり出典を書こうと思ったものの、論文の題名がうろ覚えで、かつ参考にして書いた卒論も手元にないので出典が書けず…それでも敬意ゆえに記事にしたのでご了承を…)
たとえば、貿易が国の経済成長に与える影響を調べたいと思ったとき、貿易額が増えるとどれだけ経済成長をもたらすかを調べればよいのですが、逆に経済成長したことで貿易も増える、という逆方向の関係性も考えられるため、
貿易→経済成長→貿易→経済成長→…と収拾がつかなくなり、正確なインパクトが分からなくなるのです。
そこで、貿易を表す指標として、「貿易額」の代わりに、「輸出国と輸入国の間の距離」を用いるのです。その理由は、以下の2つあります。
・二国間の距離は、貿易額に影響を与えやすい
・経済成長は二国間の距離に影響を与えにくい
このように、二国間の距離という地理的要因は、貿易額や経済成長といった経済的要因から影響を受けにくいため用いられているのです。
なお、人為的な介入がしにくい地理的要素を変数とすることで、純粋なインパクトを計測する研究は他にもいっぱいあるのです。
ぜひ皆さんも探してみてください。
最後に
今こうして好きなものについて書けているのは、iCAREがお互いを尊重し合える職場で、実際に自分の好きなもの(アニメ、音楽、趣味等)を共に語り合える人がいるという安心感があるからです。もちろん働く人のバックグラウンドは様々ですが、「働くひとの健康を世界中に創る」というパーパスのもと、個性を活かしながら、お互いに高め合える、そんなiCAREに少しでも興味のある方は一緒にお話しませんか?
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