オタサーの姫の栄枯盛衰〜オタサーの姫からアラサーの姫に至るまでに関する一考察
タイトルがもうわけわかんねえよ。
オタサーの姫。一時期流行りましたよね、概念として。トップカーストにはモテないけれど、それ以外のカースト低めなオタクのコミュニティにわざと入り込み、その場にいる異性に不慣れないわゆる「童貞」(←経験の有無ではなくこちらも概念)に思わせぶりな態度を取り、好きにさせる行程を楽しんだり、チヤホヤされたい〜的なアレです。
まあアレって要するに学生の内輪の話なんですけど、大人になってもそういう愉悦から逃れられない精神状態の方っていらっしゃるんですよね。チヤホヤされたい相手と、ガチ恋したい相手が別なのがまた嫌らしいところです。
正直全然理解できない思考(嗜好?)なのですが、姫志向の方にとっては常に声をかけられることがアイデンティティの形成の一助となっているのでしょうね。(レベルが低い)と内心では思ってる相手から恋愛対象にされたり、「行ける!この子なら俺でも落とせる!」と思われたり、それに伴う言動をなんかされるのって、ひたすら悪寒がするだけですね(※個人の見解です)。
好いてもないし好く予定も起きないような人間を相手に、思わせぶりなことをしてしまうと、人間関係に大きな誤解が生じます。「この子は俺に気があるんじゃないか?」「こちらからプッシュしてほしくてアピールしてきてるんじゃないか??」などという思い込みが同時多発する、これがサークルならはいクラッシュ・バンディクーするし、職場ならまあ仕事どころじゃねえ。何しに来てんだてめえはと偉い人から呼び出し食らうハメになるわけです。
基本的にわたしは「個人主義」者。個人個人が極力相互不可侵を前提とした自由を守ったほうがいいよね、いざって時はそれぞれ培ってきた各自の強みを生かして困難を乗り切れればいいよね、余計に干渉はよくないよね、みたいな考えでいるので、姫ってて楽しいならそれはそれで良いし姫のケツ追っかけ回して元気いっぱいに誰も聞いてないリプライしてるおじさんも愉快痛快ならそれで構わないと思ってます。
まあでも自分も結婚して周り見渡してみたら、(田舎なので)それでも結婚遅い方には部類されるし、子ども一所懸命育てて立派に親御さんになってる年下だって大勢居るよね…みんな毎日頑張っててすげえや…となるばかりだし、比べることではないにせよ(なにやってんねん何年も生きてて…)と思うことが山のように増える日々。そういうのに気付けたのも、少しは大人に近付けたのかなって感じましたね。
閑話休題。
まあとにかく、学生の頃のサーでの姫プレイが抜けないまま思わせぶりぶりに生きてきちゃうと、身の毛がよだつストーカー被害に合ったりもあるだろうし、よくわからん人からデート(要出典)を申し込まれたり、交際(要出典)希望を出されたりと望まない関係を求められたりもあるでしょうから、いい事ばかりではないと思うんですよね。そろそろ落ち着いて誰かと関係を築きたい歳を迎えても、どう接していいか分からなくなってしまったり。やっぱり色々なことを見せびらかしてチヤホヤされるのを望み、意中の人から「軽い」と思われ振られてしまったり。いくら「本人が楽しいならそれで…」とは言えど、人がやらない事をやって目立ったり見られたりというのは、それなりに上記のようなリスクも伴うわけです。アラサーでオタサーの姫やるのも楽じゃないよね、的な。
きっと、この辺はホントソースも何もない妄言タイムなんですけど、サーで姫やってて大人になっても変われなかった人って、わりとうまくやれてた側の姫なんですよね。リアルでも適宜各オタクの良い所を褒めて(うまいこと使ったり奢らせたり転がしたり、とか裏はあるかも知れないけど)、それでもクラッシュ等の大きなトラブルが起きなかったサー出身の姫なんじゃないでしょうか。そういう身の振り方が身に付いてしまっているから、大人になると(職場でやると顰蹙買うのはさすがに理解はしてるから)、SNSで体型補正かけた自撮り上げてみたり、手や足の一部のみを風景(鉄道とかマイカーなんかも含む)に合わせて上げてみたりして、チラつかせてうまいことしようとしてる…とか。そういう界隈にしかいなかったら、それ以外の身のこなし分からなくても仕方のないことです。流れ的には、あくまでこれは妄想の範疇だけどこれなら理解できるかな。
加齢とともに姫の母数も減少するのであれば、さらに生き残ったアラフォー、アラフィフ、果てはアラ還の方々までが貴女を「行ける!」「俺でも落とせる!」といった目で見てきます。まあはっきり言って地獄絵図なんですけど、突っ走った趣味に没頭してる人は視野が狭くなる傾向にあるため、とにかく後先考えず同じ趣味の異性ってだけで聞いてもいないことをガンガン姫に語りかけてきます。自分の溜め込んできた知識量に興味を持ってほしいから。そういうタイプの拗らせてる方々は、自分自身に自信はなくとも、募らせた趣味への思いは膨大な量になってるのです。聞いて欲しいんですよね、共有したがる。そして楽しんでほしいし褒めてほしい。そう、やたらと楽しませたがる。ただし自分の好きなことで…というね。そこ引っくるめて、それでも「ちゃんとできないダメな自分」を愛してくれる相手を探しちゃうんですね。これがネット経由の婚活マンの典型例(※個人の見解です)。
閑話休題。
ぶっちゃけ人間、永遠にチヤホヤされ続けるなんてことはあり得ないんですよね。最初のインプレッションとして、変わった趣味なんかは取っ掛かりになったとしても、誰かと長く付き合い続けるってそれだけじゃ無理ですからね。ただの面白コンテンツとして眺められるとかならともかく。
例えば若さやかわいさなんかは、誰もが永遠のものではありません。つまり自分より若く、かわいくて話すのが上手な子や、受け答えが好印象な子が現れたら、人気はそちらへ流れてしまうことでしょう。ずっとどこかの紅一点、なんてことはどこにも保証が無いのです。そういうのだけを売りにするのって、売れてるときなら自信にもなり得るでしょうが、無くしたときにとても悲しい思いをするんじゃないでしょうか。もっと大切に過ごすべきだった、と。
「人生の中で今日が一番若い日」なんて言葉もありますが、有意義を求めるのに悩む必要はないと思います。確かに、誰かに褒められるのは嬉しいことであり、求められるのは見てもらえてるという証拠の一つにもなります。ただし、価値の見方はそれだけでは無いですし、「自らを大切にする」ということの意味も、人それぞれの中に答えがあることだと思います。あなたにとって、本当に大切なことを探せばいいだけ。何度も言うように個人主義者ではあるから。
姫りたかったら姫ればいい。しかし明日の保証はどこにも存在しないけど。
アラサーで姫やってる人に言いたいことは、このくらいかな。
……作風が安定しねえ。
@daed_a_lus_ 綾織 洛
2021/8/23