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波の湯シュウジ。①#18禁

親戚のじーちゃんが、倒れた。

一大事と思い、取るものも取らずかけつけると
おおごとではないらしく、
一週間程度の入院で済むらしい。

ただ・・・

じーちゃんの家は、昔ながらの銭湯「波の湯」。
長年じーちゃんはそこの番台をつとめてきた。

集まった身内は、
その家のおじさんおばさん、
娘で2コ上のアカネちゃん、
妹で中3のコトネちゃん。
ウチの親父、母さん、
息子で22歳、大学生の俺、シュウジ。
4つ上の兄貴、ユウイチがいるけど、
その日は仕事で不在。

問題は、じーちゃん不在の間、
裏方はみんないるとして、
番台をどーするか、だ。

向こうのアキラおじさん、ヒロコおばさん、
それからウチの親父は、仕事で休めない。
もちろんウチの兄貴も。
そして、嫁である母さんはやりたくない。
まぁそりゃそうだ。

あと中3のコトネちゃんはキツいとして、
まぁ順当にアカネちゃん、かぁ・・・
そう思っていると、

『シュウジぃ・・・』

はい。なんですかじーちゃん。

『おめぇが番台座れぃ。』

へぇ?
・・・・・俺ぇぇっ!!!?


俺の名前はシュウジ。
22歳。
地元の静山大学に通ってる4年生。
そつなく単位を取り、
就職活動のみ。
確かに今年は一年ヒマではある。

・・・だけど。

俺にはずっと抱えている悩みがある。
俺は・・・

・・・ちんこがデカい。
そして、長い。
そしてすぐに反応する。

ついたあだ名は「馬並み」。

名字が「山南=やまなみ」なこともあって、
そのあだ名は、瞬く間に学校中に広まった。

そしてそのあだ名がつけられたのは
中学まで過ごしたこの地域で、である。
それからは、
引っ越してからもひた隠しにしてきた。
ちんこを。

この地域に、いい思い出は、ない。

とはいえおじいちゃん子だった俺は、
じーちゃんからの信頼も厚い。
この頼みを無下にすることもできないけど・・・


・・・結局、引き受けることになってしまった。

『アカネちゃん・・・ごめんね?』

『え?なにがぁ?』

アカネちゃんは、
この銭湯で裏方の仕事を引き継いでいる。
じーちゃんは
俺とアカネが結婚してくれればって
常々言っていた。
過去の話である。
まぁ実際、イトコ同士だしね。
老人の与太話。

『あ。馬並みの話ぃ!?笑
懐かしーねぇ!!!笑』

『いや声デカいって・・・!
いや俺のせいでここの評判
落ちたりしたらさぁ・・・』

『いやそんな昔の話みんな覚えてないってぇ!!笑』

アカネちゃんはご覧の通り、
結構あけすけなコだ。
あ、あけすけってゆうのは
包み隠さず思ったこと言うことね?
・・・まぁあけすけの説明はいいんだけど・・・

多分、俺にそのあだ名がついた中1のとき
アカネちゃんは中3。
姉弟ではないけどイトコなことは
みんな知ってたはずで、
しかもその頃のアカネちゃんのあだ名は

「風呂屋」。

ちなみに風呂屋ってゆうのはソープランドをあらわす隠語で・・・
まぁそんな説明はいらんか。

そんなこともあって、
そんなイメージに拍車をかけたんじゃないかって。
当時からずっと気がかりではあった。
だって、馬並み男がいるソープランドだぜ?
そんなのさぁ・・・そのまんまじゃん。笑
残酷だよな子供って。

そして、子供の頃のあだ名ってのは、
その経過を知らない人間にとっては
大人になっても変わらないものだ。
イメージも、変わらないものだ。

だから、俺が番台に立つってのはそーゆーこと。じーちゃんも当時、
『大人になったらそんなんプラスでしかねぇだろ!!!』って大笑いしてたけど、

「すぐ勃起する巨根の若者が番台に立つ銭湯」

なんて噂は
こんな狭い町、マジで秒で広まる。

『だいじょぶだいじょぶ!』ってアカネちゃんは笑うけど・・・
あなたにも思春期のコトネちゃんてゆう妹がいるんですからね?


・・・ともかく今日から番台に座る。
しょうがない。
なるべく見ないように。
・・・って思ってたんだけど・・・

番台ってのは昔、
犯罪行為の起こらないように見張りも兼ねた立場だったらしい。
知らんけど。
・・・とはいえ・・・

いざ座ってみたら、
こんな丸見えなんかぁーーーいっ!!!

続く→

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