映画館のはなし①
僕の「しょうわ」のはじめに、映画館の事を話しましょう。
その頃の映画館は、都会だけでなく 小さな街にも映画館があって、ひとつの映画館で2本も3本も上映していて、時には5本立てなんてこともありました。もちろんシネコンなど無いので、なんでも上映していました。
しかも今のような入替制ではなく 座席も自由でした。だから 朝から閉館時間まで ずっと映画館で過ごすことも出来ました。一度の入場料で映画三昧したこともあります。また、映画の途中でも入場できたし、途中退場も自由でしたので、映画の結末を知ってから冒頭の場面を鑑賞するなんていうこともありました。上映時間に自分を合わせるのではなく、ちょっとしたスキマ時間に自由に映画を楽しむことが出来たのです。冒頭から鑑賞したい人は、ロビーのソファーに腰掛けながら 漏れてくる音にソワソワしたものです。
作品と作品の合間には、休憩時間があり その後は ニュースや芸能ニュースの映像が上映されていました。テレビよりも新聞よりもはるかに遅いニュースでしたけれど、時の流れが今よりゆっくりだったのでしょうか。
本編作品の上映が始まると、あちこちから拍手がおこり、掛け声もチラホラ。面白い場面では、大いに声を出して笑い 楽しんでいました。
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