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世界同時緊急放送という永遠なる無限ループ
このテーマで書く気は有りませんでしたが、抜け出せない人に"釣られて"溺れる人がまだまだいるので、筆をとりました。
さて、今回書くキッカケとなったのはこちら。
@bbcnewsjapan 様
— dad (@dadogad2020) February 8, 2022
以下のデマを流布しているアカウントがいるので報告します。 https://t.co/ZQYd6e5trg
BBC日本語版記事のスクショにて、NYで TVジャックがあり、トランプ氏の映像が流れて、「世界同時緊急放送の試験だ」と発言したという。そしてそれはすぐに削除されたという…
結論
結論から言えば、加工画像を使った「デマ」と判断してよいと考える。
理由
1. 引用RTが1万件ならば、その痕跡が他にもあるはずだが見当たらない。
2. BBC日本語版以外に同様の記事がない。
3. RTと引用RT、いいねの数のバランスが不自然。例えば、引用RTより普通RTの方が多いのが通常(※)
4. "速報 - BBC"という書きぶりが、BBCアカウントの過去ツイートで"速報"と付く投稿を確認すると違和感がある。ただし、元々統一性がないので、微妙ではあるが、ざっとみたところ以下のパターン。
【速報】
BBCニュース速報 -
BBCの速報
加えて、BBCアカウントは、あまり"速報"という言葉を使っていないのもポイント。
5.投稿時間に違和感。記事見出しには現地時間4時頃とある。時差が14時間として日本時間は18時。日本版のBBCアカウントの投稿が速報として20時過ぎ。これを"速報"とするにはやや違和感。
※3の補足
すぐに削除されたはずのに🤫"15万いいね"と"1万の引用RT"みたいだが、ざっと見たところ、15万件いいねが付いた投稿は過去2年くらいはなさそう。この8.9万が最大?先に触れた「RTといいねのバランス」をみると、まぁこんなものです。
BBCニュース - 「ロホ、しっぽを下げなさい」 英議会のビデオ会議中に……https://t.co/GbyOoYgjg4 pic.twitter.com/TMkVoJm0H3
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) July 16, 2020
そして、画像のみならず動画も用意していた😖
ただこれが雑で雑で墓穴を掘ることに。
動画の投稿時間が午後6時で、スクショは午後8時と2時間ズレてる😖
件数もおかしく、いいねが画像は15万、動画は29万と減っている。
ほんとにほんと!なんなら映像も! pic.twitter.com/WYY0ArjE0d
— question (@thequestion_139) February 8, 2022
画像の加工自体はそんなにハードルが高くないようだ。
こんなの5分もかけずに簡単に作れます。 pic.twitter.com/FI3ABDeXub
— ジャポニスタン (@japonistan) February 8, 2022
あれ?🙈🙊
— かみきり🇺🇸 (@TsurubeWotoshi) February 11, 2022
この「世界同時緊急放送」は息が長くて、無限ループ可能なんですよね。
元ネタ
さて、世界同時緊急放送デマの元ネタを見ていきましょうか。
①2016年11月頃、大統領就任が決まったトランプ氏がTwitterを使うので、記者が「トランプ大統領は、災害警告用の緊急テキストメッセージをTwitterのように使用するかもしれない」と冗談で記事を書いた。
戦時体制・災害などの警告に大統領とWH広報が使用可能なEBS(緊急放送システム)は1997年に廃止。
同年から米国政府機関が同様の警告を伝達できるEAS(緊急警報システム)が存在するが、過去50年間大統領が使用したことはない。
②Qドロップだと2017年11月の34が元ネタ。
4. QDrop 34 Martial law, Emergency Broadcast System, all sorts of madness as the National Guard captures Deep State leaders. Riots will happen as people tricked by Satan rally to defend the baby eaters. None of this happens. Sounds like it would have been exciting. pic.twitter.com/epO0HoxgWG
— Poker and Politics (@PokerPolitics) June 4, 2019
構造を理解しよう
他の記事でも紹介した「ジュディノート」というオカルトデマプロパガンダサイトが、頻繁に緊急放送ネタをぶち撒け、それを見たアホノンとビジネス陰謀論者がテレグラムやらオカルトブログ、Twitterに拡散していく構造。
Judy ByingtonのDinar Chronicles (所謂Judy note)は、2016年には存在しており、NESARAやRVの日付を更新しながら、その時々のニュースや陰謀ネタを織り交ぜながら、界隈の信仰者をホルホルさせてきた「息の長~いオカルトブログ」です。https://t.co/R4fQDCXcjU https://t.co/qMP6PiG7vK pic.twitter.com/qtxQ2JsBPy
— dad (@dadogad2020) March 6, 2021
このジュディノートは、ビジネス陰謀論に利用されてる側面があり、日本でもデマYouTuberとかブロガーの御用達となっている。
あと、ジュディノートは陰謀論ビジネスにも利用されている側面があります。
— dad (@dadogad2020) August 12, 2021
このチャーリーおじさんは、所謂金融リセットで特定の通貨の価値が高騰する等のオカルト金融論を吹聴し、オンラインサロン的ものをやったり、外貨販売ショップにリンクさせてます(彼の利益がどの程度かは不明ですが) https://t.co/iNczJCQuO8
デマの総合デパートであるジュディノートから、英語もろくすっぽ出来ない人が翻訳することでカオスになったものをSNSで吐き散らかし続けているのです。
妄想オカルト発信源
— vino-🏳️通報&お気軽👻 (@vino_2nd) September 19, 2020
ジュディノートおばさん
JUDY BYINGTON
QAnonの悪魔儀式の元ネタ
ディナールクロニクルによって
ダブおばさんのNESARA詐欺の再利用。GCR RV QFS の元ネタ
全て、妄想オカルト陰謀理論です。
妄想なんだから、実現するわけないよね🤣
https://t.co/HqqVzqU9Ca
もう少し踏み込みましょうか。
これっておそらく「終末思想」的なものなんだろうと思う。自分達を騙し支配していた悪い奴等が消える、つまり悪魔に支配されていた世界が崩壊し、救済される。千年王国がやってくる。携挙(ラプチャー)的な。一部のキリスト教原理主義者的な。
この辺の感覚は、特に日本人で無宗教のJアホノンには中々分からないと思うのだが、見事なままに刷り込まれている。
(Qアノンを深く理解するには宗教的知識が必要と改めて認識したところ)
でもって、彼等はDSに加担した者は緊急放送が来たら大量逮捕される〜ザマアミロ!とか言うね。
私も何度言われたことか😅
これ選民思想でしょ。自分達が敵認定している見えない架空敵DSと変わらないね。スピ系の人は波動とか元氣、愛とか生やさしい言葉は使うけどエグいものだ。
終わりに
いつまで待っても来ませんよ。
時間は刻一刻と過ぎていく。後戻りなんて出来ない。変化を拒むのではなく貴方が変化しなくてはいけない。貴方を救うのは貴方自身。もっと貴方の時間を大事にして、少しずつでも歩き出しましょう。
今回は以上です。
お読みいただきありがとうございました☺️