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「動物園のふたり」を観ましたよ

開催中の福井映画祭15THに参加している「動物園のふたり」が面白かったので感想

動物園のふたり

動物園でゾウを眺める2人の女性。なんとなく既視感を覚えた僕は記憶を手繰っていく。辿り着いたのは子供を連れて行った時の思い出。2回くらい行ったことがあったはず。

「あ、これ東武動物公園だ、ヒクイドリとかホワイトタイガーの近く」あそこの動物園、キリンはシマウマと一緒に広めのエリアで、柵を挟んでライオンの吠える声が時々聞こえてくるといった、サバンナを思わせる作りなのに、ゾウやカバは狭いコンクリの施設でちょっと可哀想なんだよね。
「動物園のゾウは死にたくなってもどこにもいけないね」はとても印象的で、身動きが取れない自分を重ねているのだろうか。

駄菓子屋のふたり

近所からはすっかり消えた、ザ・駄菓子屋! まだこんなところあったんだ!と懐かしい気持ち。にしても店頭にあるいわゆる「駄菓子屋ゲーム」に必死で10円をいれてるお姉さんはだいぶ怖いw
話しかけてきたノタニの勢いに流されて着いていっちゃう山田に、自身の意思が薄く、弱っている印象を受ける。いやノタニがパワフルすぎたか?
でもノタニみたいなキレイなお姉さんに誘われたらついてっちゃうかなぁ。。

バッセンのふたり

バッセンでバットを構えるノタニ姉さん凛々しい!
これだけ書きたかった!

死神のふたり?

動物園のゾウ舎で1人の女声を見つけあとを付けるふたり。
止める山田と聞かずに追うノタニ。
あのシーンは何だったんだろう。ノタニに出会わなかった世界線の山田なんじゃないかと今の所は感じている。
ノタニは死期を悟った人のそばに現れ影響を与えていく。いわばプッシュ型自殺相談窓口。山田のそばに現れともに暮らし、山田を連れ回してパワーを与えていく。立ち直ったらスッと離れ、立ち直れなくても死を看取ってゆく。

しかし、ノタニは山田の電話番号を街中にばらまく。この行動はなんだろう。死神へのスカウトかな。。次はお前が誰かを救うのだ、と。
ノタニは山田を救い、次のノタニ(いやヤマダ?)を育てて去っていく。
残されたのはひっきりなしに電話がなるようになったヤマダの携帯。

全体を通して死を連想させる作品であったが、ノタニの明るさゆえか暗くなりすぎず個人的にはとても観やすかったと思います。
劇場公開の際にはさらなる仕掛けがあるようでそれも楽しみ!

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