PEAの放出「空間認識能力」
本日は、子育てを楽しむための「空間認識能力」について、書いて行きたいと思います。
①空間を可視化出来る
空間認識能力(複次元的思考)「空間を可視化できる」力があれば将来、観客の顔まで見えてしまう広い視野の人間になれます。
私の息子の場合には、右脳トレーニング、アイトレーニング等を訓練していたので、抜群の空間認知力を持ち合わせていました。
野球の守備においても、誰も取れないような打球に飛びつき、ジャンプして、ことごとく、ファインプレーができるような選手でした。
しかしながら、正面の強い当たりをトンネルすることがあったため、監督コーチから「ファインプレーはいらないから、ハラハラさせるプレーは止めてくれ!」といつも言われる選手でもあったのです。
ある時息子が、「球場に何人の人が入っていても、誰がきているのか観客ひとりひとりの顔が見える」と言ったのです。ですから知り合いのスカウトの方が今日は来ていたとか、誰の親がどの席で見ていたのとかいうことが全て見えてしまうとのことでした。
プロ野球選手の中にもそのような能力のある選手の話を聞いたことがあります。息子が実際にTV中継を見ているときには、イニングの交代で観客席が映し出されたほんのちょっとの間に、知り合いがいた! と瞬間的に見つけてしまうのでした。後で、撮っておいたビデオでスローモーションや停止画像の確認をしてみると、本当に見えていたことがわかり、驚くばかりでした。
ところで、空間認識能力とは、物体の位置・方向・姿勢・大きさ・形状・間隔など、物体が三次元空間に占めている状態や関係を、すばやく正確に把握、認識する能力のことです。
ですからこの能力が発達していると、運転が上手で道にも迷いません。
車の駐車の時には、スペースや距離感、車の向きが感覚でわかります。
目的地までの道程をすぐに認識し把握できるのです。
バスケットボール等をしている際は、周りがよく見えているので、位置や距離を判断し、的確なパスやキャッチングができます。
サイコロの展開図を頭の中で把握することができ、イラストや設計図を描くのが上手なので、これらの能力を持っている人はデザイナー、イラストレーター、設計士やスポーツ選手、消防士などの職業に向いていると言えるでしょう。
②写真記憶
七田式幼児教室で重要視している記憶方法は、右脳での「イメージされる記憶」を指しています。
それは写真のようにイメージを脳内に焼きつけ、保存しておき、必要なときにいつでも再現することができる記憶方法なのです。
写真が、シャッターを押した瞬間を画像として捉えることができるのと同じように、一瞬対象物を見ただけで、そのイメージを記憶してしまうことが可能な能力が子ども達には潜在的にあるのです。
そして、このような記憶を「直観像」と呼びます。
幼少期には、右脳が優位にあると考えられており、この能力を効率的、かつ効果的に身につけることができるのです。この時期には、「周辺視野」といって、一点に焦点を合わせるのではなく、全体をとらえる見方のほうが、子ども達は得意なのです。
しかし、子ども達が成長するにつれ、焦点を絞る見方が優位になるため、右脳で記憶することを身につけるのは段々と難しくなってしまいます。
写真的記憶法は、歴史の年表やテキストを一瞬見ただけで、そのまま写真を撮るように映像ごと記憶する方法なのです。
残像記憶を訓練していると、写真記憶ができるようになってきます。まずは、残像記憶から訓練を始めてみましょう。
一点に集中する残像メンタルトレーニングとは、カードを利用した視覚体験によって短時間で集中力とリラックス力アップを脳に直接働きかけるものです。
カードをじっと20秒ほど見つめた後に目を閉じ、その残像を思い浮かべます。最初は数秒で消えてしまいますが、練習していくと1分以上も残像が残るようになるのです。このトレーニングを続けることで脳のエネルギーを一点に集中させることが出来るようになり、集中力がアップするのです。
「集中すること」と「リラックスすること」は自律神経の「交感神経」と「副交感神経」の役割と同じように、どちらが優位に立ち過ぎても上手くいきません。
また残像トレーニングは、集中力がアップすること以外にも不安や恐怖という緊張状態を解くことに効果があるので、是非試してみてください。
③アイトレーニング
アイトレーニングとは、眼球を素早く動かすトレーニングのことです。正しい判断をするためには、眼球を動かすトレーニングが必要なのです。
プロ野球の審判も、体は静止したまま眼球だけを鋭く動かすトレーニングを行います。
もし家でやるのなら、まずは両手の親指を顔の前に突き出して左右に開きます。最初に右指を見てから、素早く左指を見る運動を繰り返して、眼球を動かします。
次には指を手前と奥の前後にして、遠近で視点を動かす眼球トレーニングを行います。読書の前に行うと、速読にも繋がります。
プロ野球選手やボクシングの選手は、専門の機械を使ってビジョントレーニングをしています。
ビジョントレーニングは、眼の諸機能を鍛えることによって脳を活性化させるとともに、集中力・判断力・情報処理能力など、さまざまな能力を高めることができます。
通学や通勤に電車を利用する人なら、すれ違う電車の窓や電柱を素早く数える練習などが良いでしょう。
元メジャーリーガーのイチローさんは、子どもの頃に、すれ違う車のナンバーを瞬時に足し算するトレーニングをして、動体視力を鍛えたそうなのです。
信号待ちの時間などに、是非やってみましょう。
速読のトレーニングも、動体視力のトレーニングと多くの点で共通しています。
普段の読書などに速読法を取り入れてみると、動体視力もアップして一石二鳥となります。
顔を固定し、指先で丸や円を描くように腕ごと回し、その指を目で追うというトレーニング方法があり、誰でもできる方法となっています。
基本的には一周させながら目で追う方法となっていて、30秒ほどかけてゆっくりとおこなうだけで動体視力が鍛えられると考えられています。
また、指先を1秒ごとに動かし、それを目で追うという方法もあります。上下や左右、斜めなど、目が色々な方向に動くように動かしていくことによって、動体視力を鍛えていくことができます。
これらのトレーニング方法を上手に使っていくことによって、動体視力のアップはもちろん、加齢による視力の低下など、目の機能全般を鍛えて健康を維持できるようにもなるのです。
トレーニング方法はとても簡単なので、ぜひ実践しみてください。
④折り紙
折り紙は、日本が発祥の文化で、日本が誇る頭脳トレーニング・ツールでもあり、世界からは憧れの的になっています。
単なる遊びでは無く、教育のツール、伝統文化として、世界中で評価をされているからなのです。
子ども達は折り紙が大好きなのです。複雑な形でもあっという間に覚えてしまいます。
夢中になって折り紙を作っていると、自然に手先が器用になり、頭も良くなるので、こんなに素晴らしい教育ツールは他にありません。日本では、幼稚園で折り紙を取り入れているケースが多いので、知らない間に能力が付いて来たことに気付か無いのです。残念ながら、保育園やインターナショナルスクールで取り入れているケースは、少ないので、差が付いてしまうことがあるのです。
そのような場合には、是非お家で折り紙をして子ども達と遊んであげてください。
折り紙は、教えるのにもコツが必要なので、親も教え方の勉強になります。最初は、YouTubeの折り紙動画を見ながら、試行錯誤でやってみることです。
折り紙は、楽しみながらやっている反面、細かな作業の繰り返しなので、手元に集中して折り続けることで、初めて完成出来るので、①集中力が必要不可欠なのです。折り紙には細かい作業があり、折り目を間違ってしまうと失敗してしまうこともあります。
複雑な作品になると慎重に折り紙の表裏を確認したり折り目の長さなども考えながら折っていかないといけません。
指先の細かな動きが子ども達の脳を刺激し、つまずいてしまった時に、あきらめずもう一度やってみようとすることで、②忍耐力が育まれるのです。
最初は親や兄弟に教えてもらったり、本を読んだりしながら、手順に従い折り始めます。そして、慣れてくると次第に完成形を想定し折ることができるようになり③思考力が育まれます。将来、数学をする年齢になったときには、ひとつひとつの論理を積み上げ証明する論理的思考力が必要になるのです。全体を俯瞰しながら進めていく折り紙では、自然と思考力を身につけられるようになります。
口述で教えてもらう場合は、どのように折れば相手と同じようになるのか、ということを考えるようになり、折り方による形の違いを理解し、どんな形になるのか、どの色を選ぶのか、色の組み合わせはどうしようかなど、完成形を想像することでも、④想像力が育まれます。 また、動作を真似して同じ動作をしようと記憶するため、⑤記憶力も育まれます。
折り紙は細かい作業が必要になります。さまざまな方向へ10本の指のどの指を使い、どのように折るのかなどを考えながら指先を動かします。
出来上がりをキレイにしたいと思った場合は、端と端をきっちりと合わせて折ることが必要になるため、上手な人の真似をしたり、自分なりに工夫したりします。このような細かい作業に取り組むことが、⑥手先のトレーニングに繋がるのです。
一般的に知られているのは、折り紙を使っていくことで⑦空間認知能力が鍛えられることです。
空間認知能力とは、視覚でとらえた距離感や奥行などを空間のイメージとして立体的に再現したりすることです。空間認知能力を鍛えるさまざまなトレーニングがありますが、折り紙は手軽で、お子さまでも遊びながら身につけることができます。
折り紙は幅広い年代で親しまれているため、保護者以外の人との⑧コミュニケーションを図るきっかけにもなります。
折り紙を通していろいろな人と触れ合うきっかけを作ることで、自然とコミュニケーション力を育むことが出来るのです。
また、近年、折り紙は海外でも注目を浴びており、日本の文化の中でも人気の1つとなっています。
外国人へは、お土産にもなるアイテムだと思います。紙風船・手裏剣・かぶと・鶴などの折り方を教えてあげてみてください。
お子さまが大きくなった時に、⑨海外交流の手段の1つとして役立てられるよう、親しんでおくのもいいかもしれません。
⑤行間を読む
「行間を読む」為には、視野の広い子どもに育てなければなりません。視野が狭く、井の中の蛙になってしまうと、「行間を読む」ことは出来ないからのです。
「行間を読む」の意味は「文字で直接表現されていない、筆者の本当の気持ちや意向を感じ取ること」だからなのです。
「行間」は「行と行の間」、「読む」は「隠されている意味や意図を推測すること」を表します。
文字では書かれていない部分や、言葉では言い表せていない部分を汲み取る場合に用います。
相手の言い方や顔つきから、本当の気持ちや意図を読み取ることが「行間を読む」ことの意味となります。
これらは目に見えないモノを扱う話なのですが、著者が実際には書いていないのに、伝えたいことを読者が察して理解しなければならないと言うことなのです。言わば、「忖度」みたいなモノで、自分から相手の言いたいことを推し量ることを言うのです。
これらの能力は、まさに日本人が得意として来た感覚なのだと考えます。
国際会議の場合には、会話の行き違いが生じること、その為に問題が起こり、不安定な場が生まれることを回避する為に、シンプルでハッキリとわかりやすい会話をすることを心掛けるのが一般的になりますが、日本人の場合は、逆に会話の行き違いや、問題を根本的に避ける為に、あえて行間や場を読むことが一般的となって来たのです。
行間や場を読む為には、一度客観的な立場になって状況を俯瞰してみる必要があるのです。より慎重になって状況を深く分析することで、間違った判断をする確率が減るからなのです。
「行間を読む」のは文章の場合で、「空気を読む」は日常生活等で実際の会話の場面になります。どちらの場合にも、その場の状況や相手に表情や態度などが情報となります。
そして、情報が少ない分、「空気を読む」よりも「行間を読む」の方がさらに難しく感じる筈なのです。日本人は、その様な習慣から冷静に分析する能力を育てて行く智慧を生み出したのだと私は考えます。
変化を嫌い、安定した人間関係や伝統を守るスタンスに立つ場合には、とても有効な姿勢だと考えます。
しかしながら、新しいことを始めたり、視点を変えなければならない際には、障害になる事が有ることを忘れてはいけません。「行間を読む」能力に長けている日本人だからこそ、新たな時代への障害を乗り越えて、世界を説得して行くリーダーシップを発揮出来る可能性が高いのではないのでしょうか。
⑥立体四目並べ
立体四目とは、本来は2次元の平面で行う五目並べを、3次元の立体にした対戦型の立体四目並べゲームなのです。たて四つ、よこ四つ、高さ四つの合計64個の白黒の穴あき球を二人が順番に一個ずつ並べて、先に四つ一直線に並べた方が勝ちのゲームです。
3次元なので、たて・よこ・ななめの奥行きまで考えなくてはならず、立体的な空間認識力と多角的な視野が必要となる奥深いゲームです。
普段の物事も3次元で捉えて考える習慣を付けるのにも役立ちます。
また、対戦ゲームなので、相手の作戦を読みながら考えて対応して行く習慣が身につきます。
スピードや判断力も要求され、何よりも3次元の空間認知力が磨かれます。
友達同士、親子間、大人同士で遊んでもすごく楽しいゲームです!
オセロや囲碁など立体駒が好きな方には特におすすめです。
木製の穴あき球を落として行く感覚も、ソロバンを弾く感覚に似ていて、とても気持ちが良いのです。
経験では、普段から対戦ゲームにハマっているゲーマーさんは物凄く強い印象です。
立体空間把握能力が鍛えられるゲーム性は、ハマり易く、飽きがこずシンプルながらも奥が深いです。
価格もおよそ1,000円~Amazonで手軽に手に入ります。
立体四目の他には、3次元の空間認知力を高める方法として立体工作があります。
ボール紙や段ボール箱、トイレットペーパーの芯等を、自分で切ったり繋げたりして、秘密基地やお城やロボットを作る遊びのことです。私のように昭和時代の子ども達には、定番のお遊びでした。
平面でなく、立体的に工作することで、空間認知能力が磨かれます。こちらも3次元に考える習慣が自然に身につくので、どんどんやらせてみてあげてください。ハマり易い子は、時間を忘れて創り続けてしまうかも知れませんね。
そして、私がブログに書いている毎日のテーマを必須課題だと意識して1番から365番まで、実行してやり遂げた先には、お子さんたちの大きな成長と進化がカタチになって現れて来ている筈ですので、それを楽しみに毎日のテーマとその課題に、お子さんと一緒になって全力で取り組んでみてください。
⑦ウォーリーを探せ
『ウォーリーをさがせ!』(Where's Wally?, 北米版タイトルは Where's Waldo?)は、1987年にイギリス人イラストレーター、マーティン・ハンドフォード氏によってイギリスで出版された絵本です。
同じ年に日本でも発売され、ブームになりました。
日本版の版元はフレーベル館。シリーズ名は『ウォーリーのえほん』。人が入り乱れた絵の中からウォーリーや仲間たち、巻物などを見つけ出すエンターテイメント型の絵本のことです。
また、巻末にはウォーリー以外で探してほしい人の一覧がページごとに載っており、読者を飽きさせない工夫が凝らされています。
一般的な絵本が、お話のストーリーを楽しむのに対して、『ウォーリーをさがせ!』では、推理小説で犯人を探すように、様々な視点からウォーリーが何処に隠れているのかを予想して、後は自分の視力を頼りに、見つけ出して行くのです。登場人物の数が増えれば増えるほど、また似たような人物が居れば居るほど、見つけ出すのが難しくなるのです。
しかしながら、そのような周辺視野を鍛えることで、たとえ3万人収容のスタジアムに居ようとも、特定の人物を探し出すことが出来るようになるのです。
アフリカの狩猟民族が2km先の獲物を見つけられる例と同様に、人間には潜在的にその様な能力が有るからなのです。『ウォーリーをさがせ!』を使って、遊び感覚で、子ども達のそのような周辺視野を鍛えてあげてみてください。周辺視野が広いと言うことは、同じ物を観ても、見えている中身が多いと言うことですので、社会に出た時にも圧倒的にそれが有利に働くことは間違いないからなのです。
⑧観客の顔まで見える人
空間認識能力(複次元的思考)「空間を可視化できる」力があれば将来、観客の顔まで見えてしまう広い視野の人間になれます。
例えば野球場でプレーする選手は、数千、数万人を前にしてプレーをするのですが、例え大勢の人々がいても、その中から自分の大切な人を特定し見分けることが出来る人がいるのです。
これこそが、直感能力と言われるものなのです。
もしもコンピューターの1か0方式で確認しようとすれば、観客の人数分回だけチェックしなければなりませんが、右脳を使えば一瞬で全体をスキャンして、特定することが出来るようなのです。
ビッグデータの時代には、このような検索、絞り込みの能力がとても重要になるので、子ども達にはこの能力を是非ともつけさせてあげてください。