『夏の産声』【著:ハイビ】
恵みの雨が終わり夏が来る。
みんなはどう思うだろう。
おっくう?楽しみ?
どちらにしろ神様は有無を言わずに夏を連れてくる。
もうそこまできているぜ。
迎える準備は出来てるかい?
海でビキニのお姉ちゃんをエスコートする紳士な俺でも、夏が来るのには抵抗がある。
暑さが苦手な人も多いだろう。
寒さは着込めば良いが、暑さはどうにもならない。仮にパンツ一丁でいても暑いものは暑いのだ。仕方のない事実。
でも好きなこともある。
それは自然が生き生きすることだ。
緑が歌って、花がショーをする。
山も海も空もここにいるぞと輝いている。
今日も仕事に行くとき太陽が猛烈に挨拶してきた。
見上げると青いキャンパスに、白いアクリルで塗った控えめな雲。
眩しい反射。日焼けしたビル。
道行く人も見えない重りを抱えて歩いてる。
昼休み。暑い。無理。
アイス買おう。
照りつける日光の中、コンビニで青空色の棒アイスを買った。
やっぱりこれでしょ。
日陰でアイスを口に含むと、子供味のソーダが口いっぱいに広がった。爽快だ。
夏の醍醐味。
キラキラの冷たいスイーツ。
この暑さがあってのご褒美だ。
夏も捨てたもんじゃない。
(あっついな…)
暑さと一緒にフルコーラスでセミが鳴く。
この世界が終わる時も、こいつらは鳴き続けているのかな。
うるさいけどこれも夏の…ってうるさいな。やっぱり黙っててくれ。
必死になって都会の中で叫んでる。
まるで俺たちみたいだ。
「はずれ」という文字を確認してオフィスへ戻る。
モヤがかかった頭が少しスッキリしたみたいだ。
ビル内には自然に逆らおうと文明の利器が働いていた。
自販機で清涼飲料水を買う。
資料確認は忘れても水分補給は忘れずに。
さぁいよいよ文月。
人類を試さんとばかりに夏を連れてくる誰かさん。
もうそこまできているぜ。
迎える準備は出来てるかい?
俺たちも太陽と一緒に夏を謳歌しようじゃないか。
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こんにちは。ハイビです。
いよいよ夏到来ですね。
皆さんはどんな夏を過ごされますか?
熱中症に気を付け、良い夏をお過ごし下さい。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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