天気の子 感想
想像以上に感じるものがある映画だったため、せっかくなのでこちらで文章にしてみました。稚拙な部分や、ありきたりな表現、下手な文章など、突っ込みどころは多々あるとは思いますが、良ければ最後まで読んでいってください。勿論ネタバレしまくりなので、観てないよという方はブラウザバック推奨です。では、書いていきます。
1. 開幕ホームレス
ほんとにびっくりしました。もしかしたら「えっ」って言っちゃってたかもしれません。天気の子というタイトルから想像もしてなかったし、主人公が学生なのに結構なホームレス具合だったのでもう本当に開いた口がふさがりませんでした... 生活ぶりがひどすぎて、半分泣いてました。 こんな泥臭い感じの映画になるのかな...と思いきや突然銃を拾っちゃうし、話がどんどん転がって行って先が読めなくて、そういう意味でも開いた口がふさがらなかったです。2時間で終わるのこれ、なんて思いながら最初の方観てました。不意のバニラ高収入~は笑った。
2. ラブホ街で陽菜と出会うシーン
びっくりしすぎて顔に出ちゃいました。こんな描写あっていいの??えっそういう映画なのこれ??と混乱しましたね... すごい心臓バクバクしてました。あそこで5年分くらいは寿命縮んだ気がする。あと緊張で口が乾きまくって、しきりに飲み物飲んでました。ただでさえドキドキしてたシーンで、追い打ちをかけるようにスカウトの木村(in木村 良平)が殴りかかるし、その流れで主人公が拳銃出すわ、発砲するわ... ほんとに血管壊れるんじゃないかって思うくらいドキドキしてました。でも、これが映画の醍醐味だよなとも思いました。ただ、そこまでは個人的に新海誠監督っぽさはあんまり感じられてなかったです。その後の、「ねえ、今から晴れるよ」当たりのところでようやく感じられました。ちょっと新鮮でしたね。
3. 開けろ!デトロイト市警だ!
いや警察出てくんのかこれぇ!ってなりました。正直ちょっと警察沙汰が多くてあり得るかもとは思いましたが、ここまで前に出てくるのかと思いました。(1回でお縄に着くと思いきや、何回もつかまらずに逃走劇を繰り返していて、天気よりもそっちのが気になる、という感じ?うまく言葉にできない...)けど、若干の天気要素もあって、時折引き戻してくるあたりはさすがという感じでした。そして、また忘れたころにラブホが... しかも次は普通に泊まるし... これR18とかじゃないか大丈夫かと思った矢先にバスローブ脱ぐし、おいいいって銀魂みたいな突っ込み方しそうになったわ... そういうシーンあるなら先に言ってよね!!ねえ!!心臓止まるよ!!!本当に顔真っ赤っかでした、ハイ。
4. 愛にできることはまだあるかい
ここで涙腺やられました。音楽との調和もすごかったし、何より、最後の愛にできることはまだあるよ、僕にできることはまだあるよというフレーズが凄く素敵でした。学生証という身分を証明できるものをもっておらず、年齢的にも何にもできない主人公が、警察を振り切ってまで愛を貫き通して、その思いが通じたのがよかった。色々感じていたし、良かったみたいな、漠然とした言葉を使わずにまとめたかったのですが、陽菜が戻ってこれてよかった、という意味でも、良かったで終止させてほしいです。
総評
「自分の役割をしれて、それを果たせる自分がうれしいの」(ちゃんと記憶できていないので、多分オリジナルとちょっと違うと思います)という陽菜の言葉が凄く印象的でした。今就活している私はすごく知りたいことですし、おそらく世の中の大半の人が知りたいと思っていることではないでしょうか。それを早い段階でしれて、全うしている陽菜ちゃんが凄くうらやましいなと思いながら観てしまっていました。ところが、その陽菜ちゃんは代償として人柱となってしまう。私は、現実でも同様に、人に求められる役割を演じることには、犠牲が伴うということがあるのではないかと思うのです。その役割が重ければ重いほど、犠牲にしなければならないものもたくさんある。しかし、その陽菜ちゃんをあなたはそのままで、何もしなくてもいいんだと許容する主人公だとか、世界の形を変えてしまったことを大きく捉えるなというおっさんだとかのお陰で、自分の役割を放棄することができて幸せになれているところではっとさせられました。私たちは、重すぎると、不相応だと感じる役割を、手放すべきではないのかと思うのです。自分の幸せを第一に考える、そんな生活をしてもいいのだと、この映画で伝えたかったのではないでしょうか。世界の形をかえてしまったけれど、結局もともと海だった東京がまた元に戻っただけで、気に病む必要はないかもしれないと伝えていた瀧君のおばあちゃんも、もしかしたら私たちが役割を放棄したとしても、世界は元の形を維持し続けてくれるのだと、背中を押してくれていたのではないのかな、と思います。
長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただいてありがとうございました。公開期間もおそらくもうそろそろおしまいでしょうかね。ぜひ、見納めしてみてはいかかでしょうか。それでは。