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#10 マンボウの腸を食べてみた!

こんばんは、女漁師のだー子です!
今まで網にかかっても放流していたマンボウですが、最近はお腹の部分を開いて腸をセリに出すようになりました!
ただやはりわたしのいる地域ではあまり食べない(そもそも売られているのを見たことがない)ので値段は安いです。。
こういったものは量を多くするとその分安くなるのでマンボウ一匹分くらいが丁度いいですね。
といっても毎日1匹以上(この前は計4匹くらいかかってました)とれるのでほとんどはその場で放流します。

最近マンボウの腸を食べる機会があったので、本日はその様子をご紹介していきます!


そもそもマンボウって食べられるの?

私も最初は(マンボウって食べられるんだ、)と疑問に思っていました。
水族館でしか見ることがない生き物なので尚更ですよね。
でも調べてみると身・腸・肝が可食部になるみたいです。
腸以外にも身を取り出してセリに出していましたが、肝も食べれるとは驚きでした。
身はぱっと見ほたての貝柱のようでしたが、貝柱よりも水分を多く含んでいそうな感じでした。
身を食べたことのある乗組員にどんな味か聞いてみたところ「味はない」と全員が口を揃えて言っていました。
肝はセリに出したことがないので何とも言えませんが、調べてみたところほたての貝柱をソフトにした感じでクセがないらしいです。

身は刺身や湯引きして肝和えやてんぷら等幅広く楽しみ方があるみたいです。
私は腸しか食べたことがないので少し気になりますね。

マンボウを食べる地域ってどこ?

先ほど私のいる地域では食べないと言いましたが、地域によってはマンボウを食べるのが珍しくないところもあるみたいです。
調べてみると、宮城県から千葉県にかけて、あとは東伊豆から三重県の一部ではマンボウを用いた料理が比較的多く紹介されています。

マンボウの腸を調理してみた!

私なりに調べて出てきた方法でマンボウの腸を調理してみたのですが、一部うまくいかないところもあったので、そこらへんは自己流でやってます。

①マンボウの腸を用意する
まずは本日の主役を用意するところからです。
先ほど紹介した地域以外では手に入りにくいと思うので下処理の面倒くささを知っていただければと、、
ただし、購入したお店によっては下処理済であとは自分で好きなように料理するだけのところもあるので、そこはお店の人に聞いてみてください!
本日ご紹介するのは獲れたてほやほや新鮮な腸なので下処理から味付けまで全部自分でやっています。

②適当な大きさに切る
この後すぐ食べる分は短く切って、冷凍する分は少し長めに切りました。

③縦に割く
包丁の刃を上に向けて腸の中に入れ込み、割いていきます。
※この時点ではまだぬめりがあるので怪我に気を付けてください。

中を開いてみるとこんな感じです。

この黒いのは寄生虫なのでこの後よく洗いましょう

④水道水で洗う
先ほどの写真で写っていた黒い寄生虫や、外側だった方についてるひらひらしたものを落とします。
この後塩もみするのでだいたいでOK

⑤塩もみする(3回)

結構汚れているので入念に洗いましょう。
汚れやぬめりをとります。

⑥食べる分を取り出して食べやすい大きさに切る
食べない分はこの後冷凍するので大きいままで大丈夫です。

⑦茹でる
多めのお湯を用意して3分間(食べる分)茹でます。


食べない分(冷凍する分)は20秒くらいであげました。

⑧水気をふき取る。


調べた情報によるとこの時点で下処理は終わりであとは味付けするだけでしたが、キッチンペーパーを見るとまだ結構汚れていたのでもう一回大量の塩で塩もみをしました。

⑨塩もみして水気をふき取る

塩揉みは計4回

4回目の塩もみでようやく汚れがとれたので、先ほどと同じように水気をふき取ります。

⑩食べない分は冷凍する


私はほとんど実家に送る予定なので、水気をふき取った後は冷凍しました。
「食べるときはもう一回塩もみしてよく火を通すように」と伝えるつもりです。

⑪食べる分は好きなように味付けする。

今回は油をひいて片面1分間ずつくらい焼きました。
⑦の時点で3分茹でているので火入れは十分だとは思いますが、念のため焼きました。
味付けは塩コショウとニンニクチューブのみです。

いざ実食!

コリコリしてておいしかったです!
正直言って腸自体の味はありませんでしたが、食感を楽しむものらしくて、ほぼミノのような感じでした!
やっぱ魚もお肉も内蔵の部分は似るものなんですかね?
本当は⑦で3分茹でた後に酢味噌をかけて食べたかったのですが、あいにく酢味噌を切らしていたので塩コショウとニンニクチューブというシンプルな味付けにしてみました。
人によっては焼いて焼き肉のたれで食べる人もいるみたいです。
これが焼肉屋さんで「ミノです」って出されても気づけないくらいにミノです(笑)

正直言って…

でも正直言うと、仕事終わりにここまでたくさんの下処理作業をしないと食にありつけないのは面倒くさくてあまりやりたくありません。
仕事終わりは疲れ切っているので、いかに早く就寝までありつけるかが大事なので。
そう考えるともういらないですね(笑)
美味しいのは美味しいんです。これは言えます。
でもわざわざ労力と手間をかけてまで食べようとは思えませんでした。。

マンボウさん、すみません。
もう少し体力と技術つけて出直してきます。

まとめ

本日はマンボウの腸を食べてみましたが、普段食べることのない魚を食べることができたのは漁師という職業のおかげです。
見たことのない魚を見れたり、食べたことのない魚を食べることができたり、朝日で照らされた幻想的で綺麗な海を船の上から見られたり、
この職業のおかげでいろんな経験ができて楽しいです。(その分きついこともあります)
これから寒くなって魚も少なくなってきますが、今の時期の魚はがのっておいしいのでみなさんもお肉よりお魚を食べてください!
それでは!


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