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高校生ラップ選手権オーディションを、受ける子への応援。

どうも、日高大地ことだーひーです。

フリースタイルラップバトルが好きな人で知らない人はいないであろう、高校生ラップ選手権が再び開催される事が先日発表されました。

知らない人の為にざっくり説明すると、
高校生ラップ選手権というのは、7,8年ほど前からテレビ番組の1コーナーとして半年に1回開催されていた名物企画で、オーディションを勝ち抜き選ばれた16人の高校生ラッパーが即興ラップで競い合い、日本一の高校生ラッパーを決めるというものです。

自分も4年前の高校3年生の時に、第12回高校生ラップ選手権に出場させてもらった事があり、今回は烏滸がましいですが、この舞台を夢見る現役高校生へのアドバイスのような応援のような事を書かせていただきます。


本題に入る前にもう少しだけお話を。
元々は2年前に第17回高校生ラップ選手権の開催が決まっていて、オーディションを勝ち抜いた16名まで決まっていたのに、その時はコロナで中止となってしまいました。そして今回2年ぶりの開催。
きっと今は出る側も、見る側も、うおーーーと盛り上がってる人が多いと思いますが、今回の開催に嫌悪感を抱いてる人もいると思います。
それが、2年前に元々出場が決まっていた子や、2年間出場権を得られなかった今の大学生達です。
自分の友達にも前回の第17回大会に出場が決まってたのに出られ無くなった子がいます。
一部SNSで気持ちを書いてた子もいたので気になる方は探して読んでみてください。

行き場のないその気持ちを消化するのは難しいと思うけど、ここで腐らず当時の熱い気持ちのままひたすらラップし続けて欲しい。
フリースタイルでも、楽曲でも、高校生ラップよりも更にもっとでかいチャンスの舞台を目指してスキルを磨き続けよう。
高校生ラップに出てスターになった人もいれば、高校生ラップに出てスターになれなかった人もいる。
輝く場所ややり方は人それぞれだから、きっとまだやれる場所はある。
俺も高校生ラップではそこまでかませず、他の大会で少しずつ知名度を上げていったタイプだったから、まだまだ全員可能性はある。頑張ろう。


自分語りっぽくなりそうなのでここらでやめときます。やっと本題に入ります。

ここからは、高校生ラップ選手権に出たい!という現役高校生に向けて、偉そうながらに自分からのアドバイスを3つ書かせていただきます。
特に当時の自分のような田舎から都会にオーディションを受けにいく高校生は見てほしいです。

まず1つ目。
「ラップと見た目を一致させよう」です。


高校生ラップは、あくまでTV番組という事を忘れてはならないという事です。
キャラクター性が本当に大事になってきます。
正直ラップのスキルだけで選ばれるって事はほぼほぼ無いと自分は思ってます。
何故なら、本戦レベルのラップを出来る人が今は本当に沢山いるから。
フリースタイルが流行って早何年、本当に今の若い世代は皆んなフリースタイルがうまいです。
そうなってくると、今までの人生やバックボーン、見た目のパンチが大事になってくるってわけです。
その見た目でそのラップか〜っていうギャップより、その見た目でそのラップされたら上がっちゃうわ〜っていう分かりやすさの方が強みになります。
渋いラップする人には、渋い服装であってほしいし、熱いラップする人は半袖で短パンとかであってほしいし、知的なラップする人はスーツみたいな格好とか伊達でもメガネしててほしいし、
そういった部分でまず審査員の目を引く方が、俺はまずオーディションという形式だと事が有利に進むかな〜と思ってます。


2つ目は、
「サイファーするだけじゃなくて、スタジオorカラオケでマイクを使う練習をしよう」です。

知らない人の為にオーディションの流れを説明すると、20〜30人1グループになり、2人ずつ審査員のいるステージに呼ばれていきなり8小節×2ターンのバトルをします。
1グループ全員がバトルし終わると、そこで一気に4〜8人位に絞られます。
そこで残れなければ落選です。
そして残った4〜8人位でもう一度何回かバトルだったり、審査員との細かい質疑応答をします。
そして1〜3人に絞られ、その1〜3人はとりあえずその日は合格、後は本戦に出れるかの電話待ちという感じです。
(今書いた事、これから書く事は今までの高校生ラップのオーディションのやり方なので、2年ぶりに復活した今回からガラッと変わったりしたらすみません。)

審査員は確か3人で、4日間かけて1000人以上のラッパーを見て選ぶわけです。
審査員もかなりざっくりした審査をしないといけないという事です。
つまり、大前提としてマイクを使って聞こえるラップをしてないとラップの一言目でもう落とされます。
逆にちゃんと声が通ってれば、とりあえず2回目のバトル位まで残れる確率はぐーんと上がります。
だからこそ日頃から仲間や友達とサイファーでスキルを磨くだけでなく、スタジオやカラオケでマイクを握ってサイファーをしておくと、マイクを持ってラップをする事に慣れていくのでオーディション当日緊張が少しくらい無くなるはずです。
友達も仲間もいない、家で1人でやってる。ネットでラップしてる。
っていう事も中にはいるはず。
そういう子たちにも勇気を出して1回マイクを持ってラップするという経験をして欲しいです。
本当に1回マイク持ってやるだけで全然違うので声の通りが。
マイクは持ち方でだいぶ聞こえ方が変わります。
まぁ後は自分でやってみて1番いいマイクの持ち方、声の出し方を探してみてください。
(人と違うマイクの持ち方でも声が通って見た目カッコよければなんでもありやと思ってます。人と違って目立ってカッケーのは何事においても正義なので。)

マイクを持って自信のあるラップをする。
それが出来てるだけで、ひと目見てカッケーってなるもんです。きっと皆んなラッパーのそんな姿勢に憧れてラップを始めたと思うから。


3つ目は、都会に住んでる人にはあまり刺さらないかと思うけど、
「オーディションに行ったという経験を楽しんで欲しい。オーディションに来たという気持ちを忘れないでほしい」です。


自分は3回オーディションを受けた事があります。
田舎からオーディションに行くのが凄く大変な事はよくわかっているつもりで今から経験を含め書きます。

オーディションの日程が決まるのが中々に急なスパンで大体オーディションの1,2週間前に日程のメールが番組から届きます。
そこから高校生の数少ない手持ち金を使って飛行機だったりを予約して、初めて1人で大阪や東京という都会にラップをしに行く。(オーディションは昔から大阪、東京のみ)
オーディション当日、会場のそばには沢山の同い年のラッパーがいてサイファーをしてる。
中にはYouTubeで見た事もある有名な人もいる。
そういった非日常をしっかりと体験して地元に帰って欲しいです。
自分は今でもその経験がラップ人生に良い影響を与えてます。

初めてオーディションを受けに行った時、(ここから自分の経験談、自分語りなのでムカつくと思う人はスキップしちゃってください)
初めて1人で乗った飛行機、宿泊費はないのでどうにか辿ったツテで、友達の友達のヤンチャな子の家に泊まらせてもらって普段しないような会話をしたり、当日の昼間大阪のアメ村には無数なラッパーがいて前回大会に出ていたHARDYの存在感、オーラは未だによく覚えてます。
そして宮崎への帰りに電車が関空の手前のリンクウタウン駅で止まって急遽伊丹に変更にして、追加で4万円使うことになりオーディションも不合格。
当時高校2年生で、バイト禁止の学校でこっそりバイトして貯めたお金が一気になり無くなり、オーディションもだめでめちゃくちゃ悔しかった。

それから半年後リベンジの2回目のオーディション。
何故かオーディションの前日に宮崎の先輩に連れてってもらって、kakky君や、Breakerくん、パームライト君達といった画面上の人たちと超緊張しながらアメ村で一緒に食べたカレー。

前回の反省を活かしてめちゃくちゃ気合いれて受けて初めてオーディションで最終選考まで残った時の半端じゃない喜び。
そして、バイト中にきた本戦合格の電話。

今でも当時の事が事細かくに思い出せるくらい自分の人生にとって貴重な経験でした。
旅行や学校での思い出がコロナで無くなっていっている今の若い子達にも、このオーディションで沢山思い出を作って欲しいです。
そして、田舎からオーディションに行く子達は、飛行機代とか1人で乗り込む事とか、そういった泥臭さや熱さを体に染み込ませて挑んで欲しいです。

ここまで読んでくれた都会に住んでる子達には少し田舎ラッパー贔屓の書き方になって悪い気がしますが、田舎の子達がオーディションに賭ける思いと、都会の子達がオーディションに賭ける思いは、距離や金銭面、日頃の環境などからして種類が違う事もあります。
その分、田舎の子達の当日の気迫やラップへの熱さが桁違いになる事があり、
過去の大会でも本戦出場者の半数以上が誰にも知られていない大阪東京以外の無名ラッパーになる事もあったはずです。
そういう意味で、都会に住んでる子達は当日は舐めてかかる事なく日頃はあまり感じる事が少ないかもしれない同世代との戦いという気合を入れて会場で待ち構えて戦ってほしいです。

今までの大会は毎回そうだったと僕は思いますが、オーディションの途中(2,3回目のバトル)からは、審査員も知ってる既にちょっとは知名度のある都会ラッパーvsオーディションで初めて見た田舎のダークホースという構図でバトルさせられるって場合が多いです。
お互い相手の勢いに飲まれた方が負けます。
最後まで自分という姿勢を持ちましょう。


長くなりましたが高校生ラップのオーディションに向けての自分からのアドバイスはこんな感じです。
最後の方は書きながら当時の自分を思い出して熱くなってしまいました。

ただ!オーディション当日、最後の方に残れば残るだけ熱くなってしまい自分のキャラを忘れちゃう事や、熱さがからぶってしまう事もあります。
あくまでもこれは番組、ラップバトルの大会をしてるんじゃない、という事だけは忘れずにそこはcoolな脳を持ちましょう。

自分のラップ人生は高校生ラップに始まり、未だにMCバトルはたまに見るしめちゃくちゃ好きです。
正直コロナ禍になって、中々ニュースターが出てきづらい現状でバトルシーンは少しずつ右肩下がりになってると自分は思います。
今回の第17回高校生ラップ選手権から新たなスターが出てくる事、このnoteを読んでくれた子の中から本戦合格者が出てくる事、次世代のみんなに期待と応援を込めてます。

まだ見ぬ高校生ラッパーの皆さんといつかMCバトルで対峙する時に、自分も次世代の子達に負けないようにラッパーとしての腕を磨き続けていくので一緒に頑張りましょう。

これからの高校生ラップ選手権の成功を願っています。

最後まで見ていただきありがとうございました。

日高大地 aka だーひー


ps.当日仲良くなって友達が出来たりしたらその関係は大事にし続けてほしいです。
俺はあの日大阪で出会ったはまぞうとそれから4年くらいまじで毎日LINEしてます(笑)
こういっま人生に影響を与えるようなキモいくらい仲良い友達が出来たりするのもオーディションのいい所。
色々書いたけど、とりあえずまずは楽しんでください!!!

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