見出し画像

スパイダーバースの感想、現代社会のアレ。ネタバレ。

めっちゃ面白かった~!!!

こういうの書くのほぼ初なので勝手がわからないですが、『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』を見てきた雑感想です。

コンニチワ~ハジメマシテヨロシク~(ペニー・パーカー)

ネタバレ注意!!

とりあえず話したい事箇条書きにすると

  • 一般現実世界人間にも共感させてくれた

  • 前編なわけだけどすっきり出来た

  • スパイダーパンクが好きです。

  • スパイダーマンって、マイノリティ!(!?)

になります。
主に最後のやつが書きたくてわざわざnoteを開いたので、ぜひ….。


▽一般現実世界人間にも共感させてくれた

…?
日本語下手クソか?

要するに、後半の非現実的なマルチバース上でミゲルから「スパイダーマンはどんなアースでも大切な人を失ってしまうことが正史だ」と言われてそれに対し「だからって分かってて見殺しにはしない!!」と反発するという一般人には程遠い次元の話が、前半に主人公マイルスが進路とかについて親にアレコレ言われて「もう大人だから自分のことは自分で決めるよ!!」となっているシーンがあるおかげで、それらを重ねて共感できるようになっているのがとても見ていて気持ちよかった。

…?
意見纏めるの下手クソか?


▽前編なわけだけどすっきり出来た

この映画は、2024年公開予定の『スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース』と直接繋がる二部構成の前半作品になります。

つまりネタバレすると、主人公マイルスの物語はこの作品では解決しません。

私はユニバース構想のシリーズものがかなり大好きなオタクくんではあるけど、作品一つ一つは独立して面白くないとダメでしょー!!なタイプです。ほとんどの人がそうだとは思いますが!!

だからめちゃくちゃ不安だったんですよね~観るまで。
まぁ前作の完成度的に絶大な信頼もあったけど!

で、実際に観た感想としてはなんの問題もなかったですね!良かった。

オープニングはグウェン、そして主人公マイルスの家族との話とも絡めてグウェンの親との関係に進展。そして前を向いたグウェンがマイルスを助けるために覚悟を決めたシーンでエンディング。

という構成で、本筋の主人公をマイルスに固定しつつも、この映画単体でもメイン主人公はグウェンステイシーでした。
そのグウェンが最後自身の問題を解決してくれたので、この作品だけでもすっきりとさせてくれた上に、次回作への期待が膨らむめちゃくちゃ良い構成でした!

本当に良かった~…


▽スパイダーパンクが好きです。

こいつ!!!!ヤバ!!!!!!!!

まず登場シーンがかっこよすぎたし自己紹介パートの映像が良かった!

けど「やるけど、指図されたからじゃないぞ」などのセリフから、あぁ~、このキャラはパンクとかアナーキーとかを"めんどくさい変な奴"にして面白枠で活躍すんのかな~と最初思ってました。

でも実際本編が進むと、スパイダー組織に歯向かうマイルスには助言をし、規則に逆らって友達を助けに行くグウェンには手助けをし、しかもそれらを直接じゃなく間接的にというか、程よい距離からして彼ら自身に歩ませるというめちゃくちゃグッドな立ち回り役回りでちょーーーカッコよかった!!

そりゃパンクってアナーキズムとかなんだから組織とか規約とかむしろクソ喰らえなタイプだもんな!!
ちゃんとアースの描画もパンク文化のブリコラージュなスタイルなのもすごい良かった!

(吹替版での木村昴による韻踏みまくりのイケメン自己紹介、めっちゃカッコよかったしめっちゃ山田一郎だった…俺が一郎 u better know na steelo………)


▽スパイダーマンって、マイノリティ!(!?)

おい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
気付いた時マジでビックリしちゃった、上手すぎ。

この映画(シリーズ)、「スパイダーマンは突然変異で超人になってしまい友達とも馴染めず理解者はほぼ居ない、孤独である。」

という素性を明かさずにヒーロー活動をしているスパイダーマンの共通項に、「マルチバースで同じ悩みを抱えている"スパイダーマン"が実は沢山いてそれぞれが理解者になって活動してる」を追加することで、そのまんま現代の社会問題であるマイノリティの文脈にしているんですよ!

ビックリ過ぎ…。そして一歩踏み出して最終的に家族から理解を得るグウェンステイシーの物語は、そんな現代社会の問題に対する希望のような意味なのでしょう。

これ、めっちゃすごいと思うのが、既存のキャラクターを例えばLGBTQなどに設定改変して直接的に現代社会の問題を描いたり、ねじ込むようにわざわざマイノリティを抱えたキャラを追加するみたいな昨今ファンを激怒させているポリコレガーじゃなく、グウェンはグウェンで女性だし恋をするのはマイルスとだしであくまで"スパイダーマン"をマイノリティとして描いていることです。

このおかげで、まずスパイダーバースというヒーロー作品として純粋に楽しめるし、歴史と人気のあるグウェンらキャラクターのファンにも誠実であり、そしてなにより一つに特定せずどんなマイノリティにも重ねて共感理解をすることが出来ます。
て、天才ェ~…。世のポリコレ映画は見習ってくれ


…でもその裏テーマを伝えるため描写された「グウェンのアースの色が全体的にトランスフラッグの色味」とか「自室に"Protect Trans Kids"と書かれたポスター」みたいな要素からグウェン自身がトランス!?と受け取ってる人たちが見受けられるのがなんというか…難しいね…という気持ち。


余談:自身がLGBTQじゃなくても、社会を変えるために当事者たちに寄り添って活動する人のことをトランスアライって言うらしいです。勉強になる。

スパイダーバース一作目含め自身のスパイダー活動の経験から、グウェンがトランスアライとして意識するようになった、みたいな感じだったらめちゃくちゃ良くない!?!?

そしてそんなグウェンがスパイダーパンクと意気投合するのも、歴史を超えたイデオロギーというか、そういう繋がりを感じて良い…


とにかく、上記みたいな現代作品として表現すべきとされている物を、まっっっったく作品本来の味の邪魔をすることなく、娯楽エンタメ映画として、純粋にヒーロー映画を楽しめる形でとても上手に組み込まれている事がすごい。

(余計なことを言えば俺は娯楽映画が好きなだけで、考えさせられる芸術はタイプではないからそもそも社会的メッセージはなくても良かったんだけどね~、俺みたいな純粋なオタクの邪魔をせずに深みを持たせてくれて本当にありがとう…)

終わりとその他好きなシーン

マジでこの映画めっちゃ良かった!!!!
ファンサービスが多すぎて最高。見てない人はマジで見に行ってくれ、俺はこの映画の色んなとこが好きだけどまず第一に映像表現が半端ないから小難しい話は忘れて見に行ってくれ!!!
とにかくすげーぞ!


語りたいこと多すぎるので気に入った小ネタとか好きなシーン箇条書きします。

・MCUのアーロンの俳優で実写プラウラー出すのズルいだろ!
 
かっけぇ~けどスパイダーバースのアーロンがカッコよすぎてこっちあんま強くなさそう…?笑

・署長失うシーンの説明するときのアメスパ
 
色んなスパイダーマンがそれぞれの署長失うシーンがズラッと横並びになるのシュールで笑いそうになったんだけど、直後に知ってる人の死亡シーン出されたら笑えないじゃん…泣く….

・PS5スパイダーマン!!
 
喋ってくれて、ありがとう…!

・ペニー・パーカーの再登場
 
SP//drがまさかのエヴァ原作寄りのデザインになってて笑う。出せたんだ…

・B・パーカーのマイルスに向けたセリフ
 
マイルスに出会ったおかげで…っていうシーンめちゃくちゃ泣いちゃった。

いいなと思ったら応援しよう!