2015年、南仏・中伊への旅の記録2
●マルセイユ4日目、日曜日 2015/7/26
ゆっくり起きて、ちょっと仕事。あとは昨日の出来事をまとめていたら、お腹が空いてきた。昨日の残り物のオリーブを摘んで、コーヒー飲んだだけだからね。で、すぐそこのスーパーに行く。
あ!.......休みだよ。スーパーって日曜は休みなんだ。
こうなると代替え案がない。しょうがないので5−6分のところにあるパン屋へ行ってみる。やってたよ。そこで、サンドイッチと小さなチョコレートケーキ、明日朝用のバゲットを買う。
袋をくれないので、3つを抱えて家に戻った。
サンドイッチは包む前にオリーブオイルをたっぷりと具にかけてくれた。パンとチーズにオリーブオイルがよくあって美味い。ケーキはやっぱりイマイチ。マルセイユに美味いケーキがないってのはあたってるかもしれない。
午後は家主のサックスの練習を子守唄に昼寝。疲れているのか時差のせいかよく眠れた。
3時過ぎに散歩に行く。まだ行ったことのない方向の道を下って、ぐるりと回りこんで歩いて行ったら、庭に木々が茂る住宅が多くあるエリアに出た。今までの場所は道の両側に4−5階建てのアパートが並ぶ景色だったのが一変して面白い。
地図をたよりに歩いて行くと自然史博物館に出た。なんだかすごい建物だ。
敷地内の彫刻(法螺貝を持ってるからパンかな?)をスケッチしてから中に入ろうとしたら、「ここを見るのには1時間くらいはかかるけど、あと30分で閉館だよ」と言われる。特に見たいわけではなので諦めて家の方向へ歩く。
かなりお腹が空いているので、どこかで食べようかと思うが、休みの店が多く、開いている店には触肢が動かず、結局家の近くに出てきた。
この前ワインを買った店でビールと桃を買う。さらに近くでピザを買い、ウインドウの中にあったミートボールが美味そうなので2つほど買う。
家に戻ってビールとピザ+ミートボール。まともに美味しい。
ミートボールには昨日の残り物のケッパーをまぶしてみた。これも美味い。
桃を食う前にスケッチ。さて食うぞと割ったら面白かったのでさらにスケッチ。これは食い気に負けて適当なスケッチになった。
そろそろ寝ようかと窓の外を見たら素晴らしい夕焼けだ。夕焼けを肴に、ビールをもう一本開けました。
●マルセイユ5日目 2015/7/27
昨日買っておいたバゲットとクリームチーズで朝食。仕事など軽く。
後は瓶を並べてスケッチしたり
昼すぎに腹が減ったので、昨日閉まっていたスーパーへ行く。でも昼に食べるようなものは売ってなかった。今晩用にビールを買い、冷蔵のスイーツを買う。
それからこの前家に来た2人が見つけたというお惣菜屋に行ってみる。たくさんの惣菜が並んでいる。
トマトやアーティチョークなど野菜を中心に買い物をして、直径15cmほどのパイというかキッシュというか、そんなのを買う。
部屋に戻ってキッシュを食べる。中は玉ねぎとトマトと濃厚なトマトソース。ちょっと味が濃いかな。
午後は、またまた家主のサックスの練習を子守唄に昼寝。1時間ほど寝て、キンドルで本を読む。
4時頃から散歩に出かける。今日はAuartier des antiquairesという辺りを目標に歩く。町がアンティークなのか、アンティーク屋がいっぱいなのかわからないけど。
ついてみたら、他とたいして変わらない。どうやら町がアンティークのようだが、よくわからない。そのままうろうろ歩いていたら、この前行った航海の守護神教会の近くに出た。
教会にはもう行ったので、違う道を、教会から地中海を望んだ方面を歩いた。崖の上に教会が見えたり、街並みの向こうに見えたりして楽しい。途中で小さな公園の中から犬が走り寄って来て、やたらと吠えられた。なんだ?すごい歓迎だね。
その後崖から覗く教会をスケッチ。
今度はCastellaneという表示に従って下る。散歩コースなのかはわからないけど、表示にそって歩いたら大きなロータリーと高いモニュメントがあるCastellane駅に出た。
さらに歩いて家へ。途中のバーでビールを頂く。2.5€。
家に戻って7時頃から、買っておいたビールとお惣菜で家飯。
アーティチョークは多分茹でてからセイジを利かせてマリネ。トマトは味の強い練肉が詰めてあるんだけど、この肉の味がなんだかわからん。野菜の煮物はツナが入ってて旨い。ひき肉詰めナスはあっさり味なのだが、味付けはわからん。うーん、結局セイジしかわからんなあ。
●マルセイユ6日目 2015/7/28
ゆっくり起きて、買っておいたバゲットとクリームチーズで朝食。仕事など軽く。
キンドルで本をんだり、コーヒーを飲んだりしてたら、昼時になった。
外はまた露店が並んでいる。週に何回やるんだろう。
その露店でなにか食べようと外に出た。心なしか週末時より店の数が少ないが、同じ店は同じ場所にあり、ちゃんと決まったところで営業しているみたいだ。
露店の食べものは野菜が少ないので、食べるのをやめて、2番めに近いスーパーへ。そこにパックされてドレッシングやフォークがついたサラダが売られていた。それと、サンドイッチを昼食用に、ワインとチーズ、ビールを夜用に買う。
昨日行ったCastellane駅の大きなロータリーに中華の惣菜屋があったので、夜はそこの惣菜にしてみようかと思っている。そのためには、散歩の帰りに、あの辺を通る必要があるのだが。
昼寝をして、4時頃から散歩。今日はまだ歩いていない家を背にして左奥へ行く。
ところが、そっちは新しい集合住宅が多い上に、取り壊し中の建物もあり、埃っぽくてつまらない。
なるべく小さな路地を縫うように歩くのだが、今日はイマイチだ。
それなら、と 昨日のエリアにもう一度踏み込み、昨日は行かなかった辺りを歩く。やっぱりこっちのほうが、一軒家やゴシック調の集合住宅、レンガ造りの家などがあって面白い。
お腹も減ったし喉も乾いてきたので、中華惣菜を買って家に戻る。本日はスケッチなし。なんだかいいポイントに出会えなかった。
6時半、といつもより早めに食事。きくらげと肉の炒めものが旨い。
今、7時半だが、外はまだまだ明るいのだった。
●マルセイユ7日目 2015/7/29
昨晩は8時過ぎに寝落ちして、11時過ぎに外が騒がしくて起きた。
音しか聞こえないのでなんだか分からないが、かなりの人数が大声で短い旋律を歌いながら歩いている。爆発音も聞こえる。デモかなにかだろうか?
すぐに遠ざかっていったけど、しばらく寝付けず。
朝7時半に目がさめたので、朝の港に行ってみた。魚の露店が出ていると聞いて行ったのだが、まだ早すぎたみたいで、数店が準備中。
そこに舟が横付けされ、陳列台や秤が手際よく降ろされて、たちまち露店が出来上る。籠から魚が移され、すかさずそれを買っていく人がいる。
そんなのを見て、家に戻る。1時間ほどの散歩。
それからいつものように軽く仕事をしたり、フェイスブック見たりして午前中が過ぎていく。
午後は3時半頃から散歩。港の北側はまだ歩いてなかったので、そのあたりに行く
結局港に出て、教会をスケッチ。逆光で陰影に乏しいく、イマイチなので、この前スケッチブックを買った店まで行って、パステル色鉛筆を購入し、教会に戻る。
やっぱり色があるといいね。
スタバの横でブラウニー2.2€を食べ、不思議階段まで歩く。階段を上がって、美味しいデリでお持ち帰りを3品買い、チーズを選ぶ。
この前のおじさんがいたので、ブルーチーズのレコメンデーションを聞いたら、イギリスのが旨いというので、それを買う。
スーパーでビールと明日用のバゲットを買って帰宅。食事の前にちょっとスケッチ。
●マルセイユに一週間いて思ったこと 2015/7/29
旅行者にはコミュニティがない。あるのは勝手な思い込みと物味遊山だけだ。だって暮らしてないんだから、しょうがない。
たまたま出会った人と、たまたま出会った食べ物や風景。天気や気温。そんなことでその場の印象が決まっていく。まあ、当たり前だけど。
20年以上いるベトナムにだってコミュイティはあるのかといえば、あんまりない。自分の暮らしやすい空間の確保と、心地よい何人かの知り合いがいるだけ。でもそれを言ったら日本だっていっしょな気がする。
「日本」なんてコミュイティは幻想で、そこにあるのは「近所、地域」とか「友人、知人」とか「職場、仕事関連」などの限られたコミュニティで、しかも100%分かり合えるわけじゃない。
とすれば。1週間滞在した町で、何回か顔を合わせて話をしたり、1回しか会わなかったけど、ちょっとした会話をしたりした人との関係は、コミュニティの芽生えみたいなものかもしれない。
これからその関係性を保たなきゃコミュニティにはらならいけどね
で、それらの人たちが、旅行者・異邦人であるオレにかなり気持ちよく接してくれたことは、この街の好印象につながっている。
もちろん、食べ物とか気候と景色とか、いろんな要素があるのだけれど。
こうやって、いろんな所で、いろんな人と触れ合っていくのが旅。名所旧跡観光地や名物にはあんまり興味がないのだ。そりゃあ、行ったらそれなりにすごいとは思うけど。
で、マルセイユ。良かった。気に入った。
町の路地裏で「この辺だったら、いくらで部屋が借りられるんだろう」って思う程度には気に入ったよ。
●マルセイユ8日目/エクサンプロバンス1日目 2015/7/30
夕方にエクサンプロバンスに移動する日。
朝はいつもどおり、バゲットとクリームチーズ+ブルーチーズ。外はまた露店が並んでいる。
少し仕事。よく寝たはずなのに何故か眠くて、昼前寝。
1時頃、昼飯がてら外に出た。この前ピザを買った店で、一切れ貰う。一切れと言っても、直径30cmくらいの1/4はあるのだが、生地が薄いのであっさり食べられる。
それから昨日の骨董屋へ行ってみる。
やっぱり元祖ベトナムのコーヒーフィルターは抑えておくべきかど思ったのだ。が。店は閉まっていた。チャンスがあったら、いつか夕方に出直そう。
そのまま少し歩いたら、大き目の店があった。中はホームセンターみたいに、工具や大工用具、食器類、道具類などいろいろ売っていて面白い。小さなエスプレッソマシンがあり、買おうかどうか迷ったのだが、そばにベトナム風のフィルターも売っていて、これ並みのコーヒーしかできなかったらヤだな、との思いが頭をよぎってやめた。22€。
キャンプ用と比べてどちらかは買いたい。
午後5時にはチェックアウトしようと、4時頃から荷物をまとめていたら、ティエリさんの友人が2人やってきて、ジャズの練習が始まった。ピアノとテナーサックスとドラムの練習だが、5−6曲堪能させていただく。
5時に鍵を返して、駅まで歩く。バスでエクサンプロバンスへ移動し、猫田+まさるコンビの家に投宿。このところ数日はすっかり涼しいらしく、しかも今日は小雨がぱらついている。
今年は地元の人も異常だというくらいに暑くて、扇風機やクーラーが売り切れて手に入りにくいそうだ。このまま暑さが戻らなければいいのだが。
彼らは新しいフラットに引っ越したのだが、そちらはまだ片付かないので、とりあえず2泊はまだ契約が残っている古い方に泊めて頂くことになった。
町の中心、アパートの下は旅行者で賑わうレストランやカフェが並ぶという場所だ。
夕食がてら、町を案内して貰うが、道が真っ直ぐではないので、すぐに方向感覚がわからなくなる
夕食を食べていたら、すごい夕焼けになった。
食後にさらに町をぶらぶら。露店で売っているコルクの帽子がなかなかいい。38€だが、曲げたりたたんだりしても大丈夫な上に、完全防水とか。買い物候補になる。
スーパーで33ビールを発見したので購入。330mlで0.9€程度と安い。
このビールは瓶入りが1990年代までベトナムのサイゴンでも売られていて、当時では一番旨いビールだった。このブランドでフランスから持ち込まれ、やがてベトナム産の333になったビール。多分その33と同じだろうと思う。
味はサイゴンで飲んだのよりあっさりしている気がするが、普段呑みには十分。値段も安いし、常備するならこれがいいかもしれない。
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