2015年、南仏・中伊への旅の記録3
●エクサンプロバンス2日目 2015/7/31
朝8時頃起床。ちょっと仕事。朝食はバゲットをフライパンでオリーブオイルで。電気コンロの使い方がわからず、試行錯誤した。未だによくわからない。
棚の中にあった小さなエスプレッソ器でコーヒーを入れてみる。粉が1杯分に足りなかったのだが、なんとかできた。
9時過ぎから散歩に出かける。まずは市役所のインフォメーションセンターに行って、バスの時刻表と地図を頂く。時刻表はフランス語の上、地名がわからなのでさっぱりだが、時間ができたら地名をgooglemapmで調べれば、近郊に出かけるのに役だつはずだ。
その後ぶらぶら適当に散歩してたら、タペストリーミュージアムに出た。Derainって人の展覧会をやっている。これってドランか?
入ろうとしたら開館まで10分待ちだった。ロビーで待って、1番乗り。3.5€。
写真撮ってもOKとのことで、カメラを片手に館内へ。ミュージアム自体が古い建物で趣がある。しかも中庭は野外劇場になっている。どんな催しものがあるのだろう?
展示は絵画と小さなブロンズ彫刻があり、後ろに常設のタペストリーがかかっていて、対比が面白い。
やがてファッションデザイン画の展示になり、生地サンプルがつけられたりしているものもある。どうやら、オペラの衣装デザインもやっていたようで、完成品の衣装や、オペラの映像も展示されている。帽子のコーナーが鮮やかで素敵だ。
小規模展示なので、40分ほどで鑑賞を終え、外にでた。
それから適当に散歩。すっかり迷ったけど気にせず、地図を見ないで歩いていたらミラボー通りの現代彫刻がある側に出た。
スーパーでサラダ用野菜詰め合わせ(2.15€)、コーヒー250g(3.19€)、ビール(LEEF500ml缶、1.83€)、ビール(ST Stefanus瓶330ml,1.98€)などを買い、家に戻る途中でバゲットとチーズを乗せたパンを買い、チーズ屋でゴートチーズを買う。
野菜は半分を塩、ビネガー、オイルで。あとはチーズ乗せパンをチンしていただく。
コーヒーを買ってきたので、たっぷりの粉でエスプレッソ。泡はたたないけど、結構ちゃんとしたエスプレッソになった。
夜はつまみとビール、ワイン。このベルギービールが美味しかった。Leffeというビールで、さっぱり系だが苦味があり、ハーブの香りがする。
つまみは硬くなってきたバゲットを蒸して柔らかくしてからオリーブオイルで焼いて、ゴートチースを乗せてみた。
食後に横になったら寝てた。
午後9時頃起きだして軽く散歩。家に戻ってビールをもう一本
●エクサンプロバンス3日目 2015/8/1
10時に迎えに来てもらって、2人が新しく引っ越したアパートへ。いよいよ居候の始まりだ。リビングの一角に場所を頂く。ソファーベッドと収納がある快適なコーナーだ。
休憩後にみんなで散歩に出る。初めて旧市街地を囲む周回道路の外に出た。
セザンヌの墓がある墓地を通る。こちらの墓は家族の墓で、上に個人の写真が入った盾が置かれているのが面白い。
墓地の裏側は、小川が流れる大きな公園になっていて、川にそって15分ほど下れるようになっている。いつもはジョガーや犬がたくさんいるのだそうだが、バカンス時期なのか、人通りが少ない。
隣接して門から屋敷が見えないような大きな家が何軒か建っている。
歩いて町に戻り、スーパーでタオルを買う。さらに食料品も。冷蔵庫の棚を一つ空けてもらったので、ビールやワイン、チーズ、サラダ用の野菜などを入れた。今日のワインはメルローと品種の書かれたもの(2.99€)。ビールはStella Artoris(440ml、1.16€)とBRC Grimbergen(500ml,1.93€)。近くのMonoprixというスーパーに売られているビールはこれでほぼ制覇かな。
夕食はみんなでピーマン肉詰めを作る。細長いピーマンはししとうに近そう、と思って作ったのだが、思ったほどの辛味がなくて、醤油をかけたほうが美味かった。
●エクサンプロバンス4日目 2015/8/2
8時頃起きて、みんなはまだ寝ているので、一人で朝食。その後メールチェックや、軽く仕事など。
11時頃、セザンヌのアトリエを目指して出発。15分ほどで着いたのだが、セザンヌ山(セント・ヴィクトワール)はアトリエからは見えないみたい。
それで少し先を右に曲がって集合住宅を回り込んだら、山が見えた。スケッチしようと場所を探すが炎天下ばかり。木陰を探したら、そこからは何かの施設の鉄格子越しにしか、山が見えない。
でも、スケッチは写真じゃないから、いらないものは無視できるので、鉄格子を無視して描く。
それからアトリエに戻って、中を見学する。6€。
1階がレセプションとギフト売り場で、日本語のパンフレットをくれた。
2階に展示があるのだが、入り口で日本語の解説が書かれたパウチ入の紙を渡される。これを読めばひと通りの展示品がわかるようになっている。
絵画のスライドもあり、そこで使われているモチーフの石膏像やツボ、机、家具などが実際に展示されているのが面白い。
展示室はかなり狭く、1フロアしかないのだが、広い庭には鬱蒼と木々が茂り、小道が入り組んでいる。ひと通り歩いたらやぶ蚊にやられた。
庭のテーブルで休憩がてら、日本語のパンフを見ていたら、テラン・デ・パントルというセザンヌ山がよく見える場所が、徒歩15分ほどのところにあることが判明。中で生き方を確認して、向かう。
途中のロータリーにはなぜか門だけがあり、なんだろうと回りこんだら、門の向こうに山が見えるようになっていた。
さらに坂を登って、テラン・デ・パントルへ。15分もかからずに着いたところからは、山の全景がよく見える。水彩画を描いている人もいる。
その横の木陰でスケッチ。日差しが変わるたびに山の陰影が変わって面白い。
ここは夕暮れ時に再訪したい。
門のロータリーまで下り、左折して別の道から町に戻った。2時を過ぎて、喉が渇いたし、腹も減ったのだが、高いレストランしか開いていない。
町の中心まで行ってようやく簡単に食事ができるところを発見、Grecというケバブのサンドイッチ(4.5€)を食べ、ビール(2.5€)を飲む。
夕食は2人が買ってきた豚肉で生姜焼き。特性レシピの生姜焼きとたっぷりのポテトサラダで満足した。
食後に一人で散歩。夕日が照らす建物が美しい。
小さなバーでビールを呑む。ハイネケンの生しかなくて3€。やっぱりハイネケンはあんまり好きじゃない。
家に戻ってちょっとワイン。
●エクサンプロバンス5日目 2015/8/3
8時半ごろ起床。
午前中はメールチェック後に仕事。
1時半頃外出してベーグルを食べ、セザンヌゆかりの地を半分くらい巡る。
セザンヌゆかりの地といっても、祖母の家とか妹の家とかもあり、今はたんなる住宅や店舗になっているところがほとんど。でもまあ、鰯の頭も...なので、そんなものだとおもって歩く。
コースは道に植えこまれたCをあしらったセザンヌマークにそって進めばいいと案内書にはあるが、道の改修などでCのなくなっているところも多く、どうしても地図は手放せない。
アップルショップをひやかしてからバスステーションに行き、明後日のバスの確認をして、家に戻る。
シャワー後に夕食の買い出し+バスチケットを窓口で買っておいたほうがいいとい事になり、みんなで外出。
バスステーションに行き、窓口でチケットを買おうとしたら、1人なら乗る時に買えと言われる。
でも乗る時買うとクレジットカードが使えないよね。オレ、現金ないのよ、といったら売ってくれた。が、鉄道駅までと言ってるのに、金払った後に確認された。しかもフランス語。オレはずっと英語話してるでしょ?あなたそれを理解してるでしょ?初めてフランス語の意地悪に会いました。
夕食は餃子にしようと生地まで仕込んだのに、アジアンショップが閉まっていてニラが買えず断念。スーパーで鴨肉を買って焼く。鴨って鳥のくせに赤身で、ちょっと牛っぽくて美味い。
アメリカの犬の訓練士のyoutubeを見ながら、食事。ワインやビールが美味い、と酔っぱらってたらグラスを倒して割ってしまった。ゴメンなさい。
夜、みんなでセザンヌの山が見える丘まで散歩した。夜空に山が見えると思ったけど、曇っているのか暗すぎるのか、山は見えなかった。
●エクサンプロバンス6日目 2015/8/4
8時ごろ起床。
13時過ぎまで仕事。
1時半頃外出して"Icones Americaines"というエキジビジョンをMusee Granetへ見に行く。
名前の通り、アメリカンアート展なのだが、リキテンシュタインとウォーホール以外は知らない作家だった。
入り口で持ち物検査があり、やたらと厳しい。チケットを買う時なぜか、他の美術館のも2枚セットで買わされた。そっちはピカソとかあるようなので、べつにいいけどね。
ポップアートの2人の他では、Ellsworth Kellyの錯視画っぽいのや、Chuck Closeの遠くから見ると写真みたいなの、Philip Gustonの抽象なんだけど具象みたいなのが面白かった。
昼はさっとキッシュを食べて、もう一つの美術館に行く。
こちらは教会がそのまま展示に使われている。ピカソやHans Berger, Dubufetなどの展示。冷房が効いていて気持ちがいい
見終わって3時過ぎに一旦帰宅。
昨日は夕食用に餃子の生地を作ろうと粉を練ったのに、アジア食材屋が休みでニラが買えずに断念。今日こそは、と食材屋に行くが、休み。どうやら長期休暇中みたい。仕方なく、2人に連れられてバスで郊外の巨大モールへ行く。モールと言っても1つではなく、食材屋やスーパー、ホームセンターなどが軒を並べている場所だ。そこの中華食材屋ならあるだろう、というわけ。だが。売ってない。木曜入荷だって。
他の大きなスーパー2つもあたるが、全滅。餃子は諦め、ムール貝のワイン蒸しとチョリソになった。
バスで町まで戻り、さらに買い物をして家に帰ったので、食事開始が9時頃になる。
明日は5時起きなので、食べて直ぐにっ就寝。
●エクサンプロバンスーピストイア 2015/8/5
5時前に目が覚めた。さっと片付けて、5時15分ごろ家をでる。余裕を持って出たけど、外はまだ暗く、昼間と全く様子が違っていて、迷う。2度道を聞いて、なんとかバスに間に合った。
バスは郊外にあるGTVの駅に横付け。そのまま階段を上がって、列車に乗る。空いているし、綺麗だし、速いし、かなり快適だ。6時28分発、7時56分着、31€。
リヨンで乗り換え。今度は2階かと思ったら、さっきよりボロい車両で2階はない。駅でジュースと水を買って列車に乗る。8時31分発12時24分着、47€。山間の村を見ながら進む。しばらくしたら隣にトレッカー姿のおじさんが座った。
フランス語で話しかけられたが分からないので、英語で答えたら、イギリス人だった。ジュネーブから12日くらいかけて歩いてきて、 1駅でおりてまた2−3日歩くという。その1駅で国境を越えた。
トリノではsusa駅からnuov駅まで移動しなければならない。全くわけが分からず、チケットを見せながら聞いたら、1番線に行け、と言われたので、階段をおりて1番線へ。そこで待っていればnuov駅行きの記者が来るのか?
不安なのでまた聞く。そうしたら「メトロに乗れ」と。メトロはどこだ、と聞いたら、すぐ後ろだった。1番線に行けってのはそういうことだったのだな。
1.5€で切符を買って3駅離れたnouv駅に行き、次の列車を探す。掲示版モニターには終点の駅名しか書かれていないので、どれがジェノバ行きかがわからない。駅員に聞いて、7番線と判明した。
40分ほどの待ち合わせだが、列車はすでにホームに着いていたので乗り込む。誰も乗ってないので不安だ.
そのうちに犬を連れた兄ちゃんが乗ってきた。犬連れで乗れるなんて、いいね。
しばらして今度は東洋人の1人旅の女性が乗ってきて、兄ちゃんにジェノバに行くか英語で聞いている。行く、とのこと。さらに彼女が「席は決まってるのか?」って聞いたのだが、兄ちゃんは答えられない。 だから「自由席だよ」と教えてあげた。
30席くらいの車両に結局3人と1匹しか乗らずに出発。犬に遊んでもらいながらジェノバを目指す。Astiという駅にとまったら、兄ちゃんが「ここはワインで有名だよ。あとはローマ法王の出身地だ」と解説してくれた。
兄ちゃんが降りるときに「2人共ジェノバに行くのか?」と声をかけてくれた。犬に「バイバイ」と言っていたら、東洋人の女の子も来て、犬に挨拶。
2人だけになっちゃったし、どこがジェノバかもよくわからなので、話をしながらジェノバを目指す。そこからはトンネルが多く、なぜか社内に明かりがつかず、トンネルに入るたびに真っ暗になる。 彼女は韓国人の大学生で、スペイン語専攻。夏休みなのでスペインに1ヶ月いて、パリやシャモニーを回って、今日はジェノバに泊まるのだが、まだ宿が確定していなくて、wifiが必要だ、という。私もwifiで今日行く友達に連絡したかったし、次の列車まで1時間半あったので、 一度駅を出てカフェに入った。
1時間ほどお茶をして、バスに乗るという彼女と別れ、再び駅へ。20分ほど待って、座席指定の列車に乗る17時4分発18時52分ヴィアレッジオ着。21.5€。ヴィアッジオで最後の列車に乗換えだ。
座席に電源があるので、iphoneとカメラの充電中だ。
定刻にヴィアレッジオについたが、乗り換えの列車がどのホームから出るのかがわからない。一度駅を出て切符売り場に行くが、長い列ができているので、窓口で聞くわけにもいかない。
仕方なく駅に入って、駅の関係者っぽいおじさんに聞いたら6番ホームと判明。残り12分。間に合った。
ホームにはちゃんと係のお姉さんがいて、きれいな英語を話す。着時間が8時12分だということも教えてもらった。
乗り込もうとしたら、チケットを機械に入れてチェックする必要があるのだとか。やらないと罰金と言われたのだが.....ジェノバまでのはやらなかったよ。
8時12分にピストイア着。外に出たら、リカルドが迎えに来てくれていた。車で彼とせっちゃんの住むフラットへ、5分位で到着した。
仕事帰りのせっちゃんを待ってから、生ハムとメロン、モッツァレラの夕食。生ハムはボローニアのとパルマのと2種類ある。ワインは北イタリアの白の発泡酒とシチリアの白。それにイタリアのビール。ああ、贅沢。