「不老不死の人間が生物学上の確率では5人いる」2021年2月16日の日記
・動画が出てます。
・「ひとりだけお題を知らない人が山手線ゲームの最後尾に位置し、勘で答える」という企画。これふつうに流行りそうじゃないですか!?
・惜しむらくは良い感じのゲーム名をその場で出せなかったことだな。「魔改造」って死語だし……。フィギュアオタクしか使ってない。
・「タダ乗り山手線ゲーム」とかどうでしょうか。
・コロモーにおもしろい回答が届いていた。
・Googleに「不老不死」と入力するとサジェストされる文章があるのだが、検索してもそのサジェストにあたる内容が全く無いというのだ。実際に調べてみると……
・本当に「ふろうふし」と入れるだけで「不老不死の人間が生物学上の確率では5人いる」という文章が出てきた。しかし、
・「不老不死の人間が生物学上の確率では5人いる」という文章が含まれるページは完全一致でも(上のコロモー記事以外)ヒットしないのである。
・文意としては既出のものであり、不老不死の謎の男とされている「サンジェルマン伯爵」のほかに4人、不老不死の人間がいるのではないか……という都市伝説があるらしい。
・とはいえ、それほど有名な伝説でもないし、そもそも「不老不死の人間が生物学上の確率では5人いる」という文章はいったいどこから出てきたのかという問題が残る。
・文章の内容も相まってなんだか不気味だ。おそらくGoogle検索の仕様が関係しているのだろうけど、全く詳しくないのでわからない。
・あまり気になるので、以前少しやり取りしたことのあるSEOの専門家、辻正浩さんに「こんなことがあったんですよ」とDMを送ってしまった。急になんの得にもならないことを投げかけられたにもかかわらず、辻さんは快く詳細に返信をしてくださった。その内容はだいたいこんな感じ(掲載許可済)。
・まず、この「不老不死の人間が生物学上の確率では5人いる」という単語。どうやら過去一年にわたって毎月数百回は検索されているらしい。
・にもかかわらず、Yahoo! 検索では全く検索されていない。どっかで話題になっているなら他の検索エンジンでも検索されているはずである。つまり「検索はされているけど話題にはなっていない」ということ。
・おそらく「ふろうふし」と入力することでサジェストが表示され、そこで初めて興味を持った人にクリックされているのだろう。不老不死というワードで検索されるボリュームは月に数万ほどあるようだから、そのうちの1%がそのサジェストをクリックしていると考えると不自然ではない。
・ネット上に記事があるわけでもなく、ワードを入力して検索する人がいるでもなく、「サジェストが表示されたからクリックする」という動作だけで生き延びてきたミームなのだ。
・では、そもそも「不老不死の人間が生物学上の確率では5人いる」がサジェストに出るようになったのはなぜなのか?
・実は、Google検索ではひっからないが、完全一致するツイート自体は2020年2月につぶやいている人がいるのだ(Twitter上でツイート検索するとわかる)。もしかしたらこれ以前にも鍵垢や消えたツイートに元ネタがあるかもしれない。
・で、それを読んで「どういう意味だろう」とコピペで検索をした人が合計10人でもいればサジェストに出てくる可能性はあるらしい。
・普通はGoogleが複雑なフィルターをかけて、そういう検索候補の操作になりそうな動きを封じているのだが、表示される確率はゼロではない。その隙間を縫って「不老不死の人間が生物学上の確率では5人いる」が表示されたのではないか。
・普段ならそういう例外はあまりクリックされずにそのままサジェストから自然に落ちていく。しかしこの場合はなんだか興味深そうな文章だったため、一定数の目を引いた。あとは「不老不死」で検索しようとした誰かの目にとまってクリックされ続け、ずっと延命できてしまうわけだ。
・まとめると
「誰かが元ネタにあたる文章をツイート」
↓
「偶然、複数人がコピペ検索」
↓
「”不老不死”につらなる文章としてGoogleが認識し、サジェストに出す」
↓
「サジェスト上で目立つのでクリック率が上がる」
↓
「検索しても出てこないのにサジェストに表示され続ける」
・……みたいな感じのことが起こったのではないかと。あくまで推論ではあるが、かなりしっくりきた。なるほど……!
・おそらく誰も意図していないのにこういうことが起こるのはかなり面白いですね。誰も気づいてないだけで、こういう謎のミームがネット上に漂っているのかもしれない……。
・いかにも家! って感じのラーメンです。
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