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オーストリアの在留許可・保険(ÖGK, E-Card)について補足

すごくニッチな記事ですが、オーストリアに6カ月以上滞在する予定の方で、特にウィーンで在留許可申請をする人を対象にこの記事を書いています(2024年10月現在)。数々の先人たちが様々なブログを残してくださっており、私自身非常に助けられました。そのため、この記事は既に日本語で情報が出回っている(と私が感じた)ことについては触れず、書かれていないことを追加する形となります。また、この記事を含め、あくまでブログ等は体験談ですので、必ずオフィシャルサイトを参照してください。


保険について

ÖGKについて

ÖGK(健康保険)について、申請はどこの事務所でもできます。できますが、ÖGK Kundenservice Wien Wienerberg(10区)がメイン事務所で、他の事務所で申請しても、ここに書類が転送されているものと思われます。

すなわち、10区のメイン以外で申請を行うと、書類受け取りまでに時間がかかります。私は最寄りのメインでないところで申請をしましたが、書類が届くまで結局2週間半かかりました(しかも届いた書類は証書ではなく支払いの紙ペラ一枚だけ)。申請の際に申請済みを示すレシートの類や、仮の証書等を受け取ることは一切なく、手ぶらで帰されたため、申請がきちんとできたのかかなり不安でした(後ほど10区の本部で状況を説明したところ、それはおかしいとのことでしたが、担当者によるのでしょう)。

逆に10区で申請をすると、その場で諸々の書類(ビザの申請に必要な書類を含め)ももらえるようです。不要な心配をしないためにも、本部に出向くことをお勧めします。

私は無犯罪証明書の期限がタイトなこともあり、申請がきちんと受け付けられているか心配だったため、郵送で書類が届く前に10区のメイン事務所に相談に行きましたが、10区の窓口の方は留学生慣れしているようで、英語を話してくれて非常に助かりました(他の担当者も英語を話していました、少なくとも私が行ったときには)。逆に私が申請しに行った事務所(の担当者)はかなり敵対的で、怯みそうになりました(ドイツ語を話せない私が悪いが…)。おとなしく本部に行きましょう。

E-Cardについて

こちらは、在留許可申請をした後でなければ申し込みに行けません(でした)。順番としてはÖGK申請して書類受け取り→在留許可→E-Card申請のようです。なお、在留カードを持っていなくても、在留許可が下りた証拠があればE-Cardの手続きはしてもらえます(ました)。

在留許可申請について

戸籍抄本

戸籍抄本が必要な旨記載されているブログが大体数と思われますが、2024年10月現在、オフィシャルサイトからその書類要件が消えています。Wayback Machineで確認したところ、ある時期を境に消されているようでした。

私は念のため戸籍抄本にアポスティーユを付与し渡航しましたが(必要ならば現地で翻訳をかける算段)、やはり必要ありませんでした。在留許可申請時に戸籍抄本を要求されても私は責任を負えませんので、戸籍抄本にアポスティーユを付けて渡航した方が安心だとは思いますが、一応オフィシャル情報と経験談から、必要ない可能性が高いと言えると思います。

残高証明(奨学金ありの場合)

学生の場合、奨学金を毎月もらうため、在留許可申請時の残高が必ずしも必要金額に達していないケースもあるかと思います。この場合、奨学金をきちんと加味して審査してくれます(私の場合はしてくれました)。もちろん奨学金の証明には、支給額とユーロ換算額(概算)、支払いタイミング(私は毎月)、支給期間等が記載された公式書類を持参しました(英語)。

英語、通じる?

まず恐怖(と言われる)MA35についてですが、私を担当してくれた職員2人は、2人とも"English or German?"と最初に聞いてくれ、その後の会話もすべて英語にしてくれました(もっとも、ドイツ人の友人にはついてきてもらっていたので、ドイツ語にせざるを得なくても対応できたはずです。友人に感謝。)。不機嫌な態度など一切なく、むしろ柔らかい雰囲気でした。私がガチャに成功したのか、それとも体制や教育が変わり始めているのか、分りませんが、少なくとも全くもって威圧感は感じませんでした。ありがたい限りです。最後も"書類準備完璧だね!"と言ってもらえました。在留許可も即刻その場で下りました。在留カードピックアップは後日ですが…。

それ以外の場所について、役所っぽいところでは英語を話すと嫌な顔をされることがにありましたが、本当に稀です。もっとも、嫌な顔をされても英語で押し切ることは可能なため、まったく意思疎通が取れないことはありません。皆さん英語できます。本当にすごい。ほとんどのところは瞬時に英語に切り替えてくれます。中でも警察(Polizei)はめちゃくちゃフレンドリーです。笑顔で対応してくれるし、英語も快く話してくれます。神です。権力者あるまじき態度。

日常生活を送る上でも、英語だけで非常に快適です。もちろんスーパーのレジなどの本当に日常的な場面くらいはドイツ語で切り抜けられるようにしておいた方が安心ですが、今のところ、移民(非ドイツ語話者)への風当たりの強さをウィーンでは感じません。

私の住んでいるウィーンはかなりリベラルな都市です。先日の国政選挙において、全国では極右政党のFPÖが最多得票率となりましたが、ウィーンでは中道左派のSPÖが最多得票率となっています。もっとも、ウィーンの区ごとに特徴はかなりあるため、ご自身が住むことになる/住んでいる区はどんな選挙結果になっているのか、一度確認してみても良いかもしれません。リンクはこちら(https://www.wien.gv.at/wahlergebnis/en/NR241/index.html)。ちなみに私が住んでいる区ではFPÖが5位に沈んでおり、GRÜNE(緑の党)がSPÖの次に得票率が高いなど、ザ・リベラルな区でした。道理で住みやすいのかもしれません。

とは言え、せっかくドイツ語圏にいるわけですので、私もまずはドイツ語A1レベルから勉強しています。頑張ります。

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