キモシェアハウス漂流記第二十一話
2023年もクライマックスにさしかかり、キモシェアハウスメンバーたちが今年のキモさは今年のうちにという考えなのか、どんどん加速するようにキモくなってきている。
この間木田がリビングで上半身裸になっていた。
まぁいつもの光景なのだが、ちょっと違った。
木田の体に赤いブツブツがいっぱいあった。
ダニかな?とか思ったが、ダニにしてはブツブツの一個一個が大きい。俺は木田に「その赤はなに?」と聞いたら木田はこう言った。
「んー、わからん。多分最近ずっと外食で腹パンパンなるまで食べてお酒とかもいっぱい飲んだりして体が悲鳴あげてるんちゃうかな?」
自分の体やのに何故か他人事みたいに言うててものすごくキモかった。
そんな木田は利尻島の旅館での出稼ぎでの出来事を書いたnoteが大ベストセラーになり、トークライブでもそこそこな額を稼いでいたのだが、そのバブルも終わり、散々お金を散財してちょっと焦りを感じていた。
俺は今やってるバイトを木田に紹介しようとしたら
「いや、バイトはまだちょっとキツい」と言ってきたので「じゃあどうすんの?」と聞くと
「まだ利尻で行けると思うねん。」と言った。
もう流石に皆もそう思っているだろうが、利尻で稼ぐことは不可能に近い。何故ならnoteは多分ライブとかに来るお客さんはほとんど買って読んだだろうし、利尻のトークライブだって追い公演に次ぐ追い公演で4回もしているからだ。
もうお茶っぱで言ったら色どころか、風味すら出ない状態なのだ。
俺はそれを説明して、改めてバイトをするべきだと強く勧めた。
すると木田は2024年の年始にデカい箱を借りて利尻のライブをすると言った。
俺は「いや、そんなデカい会場借りて何するねん」と聞いたら木田は遠くを見つめてこう言った。
「落語。…利尻で起こったことの落語をする。」
ビックリした。
さらに木田は続けた。
「利尻の落語をやる前に皆んなで利尻の劇をやるライブをする」
劇と落語で全く同じ話をやると言うのだ。こいつはもう利尻以外での稼ぎ方を完全に忘れたようだ。
怖いもの見たさで1/16こちらのライブに来てみてはいかがでしょう。
俺もどうなるか分かりません。大失敗する可能性もありますが、それすらも笑いに来てください。
そんな木田が最近枕元に置いている本がこちらだ。
側から見たら気付かないが木田は頑張りすぎているようだ。
木田の話はそんなところなのだが、最近古川さんのキモさがモンスター級になっている。
キモさに天井など無いと行動で証明し続ける男がこの古川さんだ。
この間俺は古川さんの部屋に自分の服が入っている段ボールがあるのでそれを取るために入った…
ここから先は
¥ 300
金で窒息させてくれ。